あれから数日経った。
アルハイゼンによるとあまり「博士」に時間を与えてはならないそうだ……
よって……今やもう転覆作戦決行の当日、「ジュニャーナガルバの日」。
太陽も昇らない早朝から7人はキャンディスの家にもう一度集まった。
中では、アルハイゼンを中心に計画の確認をしているようだ…
a「計画は分かったな?」
肯定する4名。
「…オイラは伝えられてないんだが、それは…?」
a「俺の考えによると…その頭のネジを吹き飛ばした奴に計画を伝えれば、むしろうまくいかないと思うが?」
『うむ。』
「オイラは関係ないだろ!!」
a「ともかく、これを持っていけ。」
セタレが持ってきたという箱にはアーカーシャ端末がいくつも入っていた。
キャンディスも一台の小型ノートPCのような機械を持っている。
s「これは最低限の通信システムだけを残した端末よ。全員分あるわ。」
k「こちらが通信のホストと、多少のハッキングができる端末です。」
d「こちらに着くのは、あたしのエルマイト商団から70人だ。それと商人のドリー、踊り子のニィロウ、レンジャー長のティナリにも協力を取り付けた。」
sn「覚えているな?俺達の仕事はファデュイ執行官「博士」の状態を確認すること。リスクを排除し、クラクサナリデビを救出することだ。」
必要な物をそれぞれ分配した。
これより、計画の実行を始める…
k「では……ディシア、アルハイゼン、セノ、パイモン、リンク。…約束してください。くれぐれも無理のないように。」
s「私達は通信機越しだけど、できるだけサポートするわ。」
d「ああ。安全にはそれなりに気を付けるさ。またな、キャンディス。」
『任せろ。』
sn「善処しよう。」
a「ああ。それなりの覚悟をしてくれているならいい。」
「全くオマエらは…。…まあ、オイラ達が全部解決してやるから安心して待ってな!」
こうして、アアル村を去り、スメールシティへ向かう5人。
d「大まかに言うと、まずニィロウが邪魔を入れつつアルハイゼンとリンクは教令院にカチコミを入れる。…それであたしは商団の仲間と向こうの衛兵を相手取る。セノはティナリと合流して捕まった二人を助け、草神の元へ…だったな。」
「オイラ達捕まる前提だったのか?…その計画いろいろとガバガバじゃないか!?」
d「生憎あたしもそう思っていた所だ。発案者を問い詰めたい気分だな!」
a「お前はその計画が不十分だと?俺は問題ないと思うが。勝手にしてくれ。」
s「発案者がそれを言うのか。なかなか面白い冗談だな。」
「アルハイゼン…!オマエそんなんだから嫌われるんだぞ……!」
パイモンがアルハイゼンに文句を言おうとしたとき、アーカーシャからコールが鳴った。
「こちらパイモン!…どうした!?」
k「そこまで緊急性は無いのですが…一つ計画と違う事が起きたと協力者のドリーさんから知らせが!」
「ドリーから……?」
k「オルモス港からたった今、「博士」を乗せた船が出たそうです……」
ドリーからキャンディス達を通じて、「博士」を乗せた船が出ていく動画も送られてきた。
間違いない……
『緊急会議。』
d「そうだな……。「博士」はこのタイミングで尻尾巻いて逃げたって言いたいのか?」
a「ありえん。あり得るとすると…」
「スメールから出て行ったのは影武者だったとかか!?」
sn「ファトゥスともあろう奴がそんな面白くないジョークはしない筈だ。」
「じゃあ…」
『神の心。』
「それか!?じゃあ、アイツは草神の心をもう奪って逃げたのか?」
a「それも考えにくい。今の所ファデュイは明らかに強引な手法を取っても最終的には交渉をすることにしている。」
「誓って殺しはやってませんってやつだな…?…じゃあ……」
s「…なら今は結論を急ぐ時じゃないわ。」
k「こちらでもう一度資料に目を通しておきます。」
スメールシティ付近の集合場所に一同は集まる。
ニィロウとも合流を果たした…
「ニィロウ!ちょっとしか経ってないけど、かなり久しぶりに感じるな…!」
n「うん。…花神誕祭のときはいろいろあったもんね。」
a「いいところに来てくれたな。ニィロウ。これで計画の準備は整った。」
s「それじゃ、計画通りにお願い。」
k「死んだら許しませんよ。」
「おう!」
『うん!』
まず、教令院に潜入するリンク、パイモン、アルハイゼン。
「アザールの執務室を目指すんだったな…?その後は捕まる前提だけど……」
a「そうだ。そこの裏口から侵入して上を目指せば良い。」
『窓からは?』
s「窓どころか教令院の外壁は警報装置だらけよ。」
「大人しく潜入するしか無いってことだな?」
k「……たった今。全員が位置に着いたようですね。」
d「…あたし達は問題なく配置についた。いつでも行ける。」
n「私も…問題ないよ!ナヒーダちゃん…クラクサナリデビの為に!」
s「こちら大マハマトラだ。現着した。」
k「では…」
全員『「「草神奪還計画を開始する!!」」』
計画の為、パイモン達3人は教令院に潜入した。
巡回している多少の衛兵はリンクが、コンラン花とケムリタケを投げつけ、すぐさま峰打ちを入れるだけで気絶していく。
通信によるアシストもあり簡単に昇降装置までたどり着いた。
a「この上が大賢者アザールの執務室だ。」
「アイツの顔面に、一発はお見舞いしてやらないと気が済まないぞ!」
a「これはあくまでも偵察だ。…上に敵は?」
k「確認できませんね。」
s「ささっと取るものを取って戻ってくるのよ。今、昇降装置を起動するわ。」
「うわっ…!」
セタレがハッキングしたようで、昇降装置が軽い音を立てて動き出す。
a「ここから計画がどうなるかは知らん。だがアザールが今どこにいるのか確認できないのが懸念点だ……」
数秒の後、扉が開いた。そこには………
az「……では、お前たちにヒントをやろう。私はここだ。」
「アザール!オマエ…!!」
アザールが立っていた。
その周りにいるのは精鋭だろうか…神の眼を持った人達。
部屋には通信妨害機能がわざわざ入っている。
az「今日は特別な日でな…私にはまだ処理すべき仕事がたくさんある。お前たちを取り押さえるまで、そう世間話をしている時間はない。」
「答えろ!仕事ってなんだ!?何を企んでるんだ!?」
az「ははは…答えよう。…神を創る。我々は人類の知恵をもってして神を創るのだ!」
az「もし人類が全能に届かないのであれば、神を創ってそれを公示すればいい!これこそが人類が到達できる知恵の頂点である!」
「ナヒ…草神を捕まえておいてそんなことを…!」
az「草神か……。神は人類よりも遥か高みにある存在でなくてはならない。クラクサナリデビ…彼女に何ができる?人に負けるような神の存在など不要だ!」
言い終えたアザールに、アルハイゼンは一つの缶詰知識を持って近づいた。
a「やはり大賢者様の判断は正しい…。これを。」
「アルハイゼン!?」
『所詮は唯の書記官だったか…!』
「やっと信頼しようと思ったのに!この無駄筋肉雑万能本の虫野郎!!」
衛兵に囲まれ取り押さえられる二人。
アザールは缶詰知識を読んだ。
az「これは…私に楯突く馬鹿共の記録か…。セタレも少しは使えると思ったが、所詮は砂漠出身だな。」
az「……だが、ここでその旅人を犠牲にするのは、お前の計画だったのではないのか?」
a「……アザール様、言いたいことは分かりますが。私はずっとあなたの計画通りに動いてきたというのに、今になって私を疑うというのですか?」
『畜生書記官野郎!』
「オイラ達はあれだけ怪しくても割と信じてたんだぞ!」
『刑期終わったら殺る。』
リンクは衛兵に囲まれていながらも剣、バクダン、ビーム兵器など色々と物騒なものをアルハイゼンに向ける。
az「あの旅人は君を本気で殺したいと思っているようだな…。まさか計画を伝えていないはずもあるまい…アルハイゼン。お前はこの件が終わるまで謹慎だ。いいな?」
a「分かりました。大賢者様。」
az「そっちの二人は牢屋にでも入れておけ。放っておくと何をするかわからん。」
パイモンとリンクは牢屋に搬送されてしまった。
〜 一方その頃、教令院の外で待機していたニィロウは…… 〜
k「一つ異常が…。リンクさん達がアザールの執務室に入った瞬間から通信が途切れました…!」
s「向こうも来るって分かっていたみたい。通信を妨害されたわ。」
n「じゃあ…?このままだと計画がうまくいかないよね?私がやるしか……」
s「ニィロウさん。気持ちはわかりますが何らかの合図が来ない限り、独断行動するのは危険すぎます。」
n「でも、私がやらなきゃ…!」
その時、ニィロウに誰かの声が届いた。
nh「リンクとパイモン、それから私は無事よ。計画も上手くいっているわ…貴方も気を付けて。」
n「キャンディスさん。今の声は!」
k「今の声、ですか?」
n「草神クラクサナリデビ様の声が聞こえたんです!!リンクさん達も無事で計画は問題無いって言ってました!」
s「草神が…ね。こっちには聞こえていないけど、直接メッセージを送ってくるなら本人に違いないわ。」
k「では、引き続きお願いします。私にももう少しできることがあればよかったのですが…今はあなた達が頼りです。」
n「うん!私は全然大丈夫。じゃあ、行ってくるね。」
ニィロウは教令院の目の前に立ち、彼女の思うままに踊った。
思わず学生達は見惚れてしまっている…
その頃、アザールの執務室にて、大賢者はモニターを眺めていた。
モニターには教令院の目の前で踊る人物が映っている。
a「本当に学の無い奴だな。この程度陽動にもならん。」
アザールは棚から一つの缶詰知識を取り出した。
それは、ラベルに「芸術禁止令」と書かれている。
これらの知識は逆らえない命令を出す為に作られた物のようだ。
これによって、恐ろしく率直な名称の禁令がアザールの部下に流れた…?
モニターには踊っていた少女に群がる衛兵の姿が映る。
アザールは満足してモニターを閉じた…
踊っていたニィロウの目の前に来る衛兵達。
兵A「ティワットの叡智の中心と言える場所で踊るなど言語道断だ!」
兵B「ニィロウさん…僕達はディシアの命で来てますよ。逃げましょう。」
ニィロウの陽動は無事に成功し、その後に現れた衛兵もディシア達が迎え撃った…
〜 一方、捕まった直後…リンクとパイモンは… 〜
二人は教令院の地下牢に捕まってしまった。
神の眼を持った精鋭集団とはいえリンクなら勝てそうだが、このようなシーンにおいてキャラクターは大人しく捕まる物なのである。
「ひどい!オイラ達をここから出してくれ〜!!」
『ぴえん。』
「アルハイゼンの野郎め!次会ったらボコボコにしてやるぞ!リンクが…!」
流石にお得意の四次元ポーチは没収されてしまった。
通信機はとても電波が届かない…
リンクが牢を壊そうとするのをやめ、部屋の隅のコケを食べだした頃、二人には少しノイズが入っているが、誰かの声が聞こえた。
パイモンには聞き覚えの無いエコーのかかった声…
?「リンク…リンク…聞こえていますか……」
「おい、今の声は…!?」
『…!!』
nh「…よかった。この距離でSMSなら通じるわね。…皆の草神ナヒーダちゃんよ☆」
その場の雰囲気に従い二人はズッコケた。
ナヒーダはこちらをからかってきているだけらしい。
「ナヒーダか!オマエは無事なのか…?」
nh「ここからは出られないけれど、命に別状はないわ。」
「よかったな…今はオマエを奪還する計画の最中だったんだが……そうだ!アルハイゼンのヤツに裏切られたんだ!!」
『オデ、アイツ、コロス。』
nh「それは大変ね…。計画が失敗したの?」
「えーと、まだ失敗はしてないぞ!とにかく…ニィロウとディシアとセノに何でもいいから合図を送ってくれ!」
nh「セノはまだ読んだことが事がないから分からなかったけど、ニィロウとディシアなら合図を送ったわ。」
「何か返ってきたか…?」
nh「ここからだと距離があるから相互通信は無理そうね。一言送るのが精一杯よ。」
ニィロウ達に合図を送った後、互いに閉じ込められているためどうしようもなくなった三人…
「ナヒーダ…なあ、何か方法を思いつかないか…?」
nh「貴方達の状況があまり分からないからどうしようも無いわね…SMSじゃ添付ファイルは送れないのよ…?」
nh「肝心の計画のこの後の流れははっきりしているのかしら?」
『胸筋のせいで分からない。』
「本当ならここにセノが助けに来てくれるはずなんだけど………ん?」
そんな時、牢屋の前をアザールと精鋭達が通っていった。
『あ、ザール。』
「出たな!何をしに来た!」
アザール達はリンク達は無視し、直後、牢屋からは見えない所で話し声が聞こえる…
s「何か言うことは?」
a「大マハマトラ…!?」
s「お前達はずっと、自らの思う世界しか見ていなかった。」
a「貴様等が私と対立することはアーカーシャが予測していたが、プライドの高いお前がこの計画に加わっていたとはな。」
s「プライドか…。お前は俺のことを全くわかっていない。」
a「しかし…貴様には私を裁く権利は無い筈だ!私を裁くという事はどういうことか…!!」
s「分かった。俺は今、草神クラクサナリデビの名においてお前を裁く。」
a「それがどうした?まさか私に罪を認めろとでも言うのか!」
会話が途絶えた後、金属や元素がぶつかり合う音が響く。
アザールが走って通り過ぎ、戦闘音が聞こえ無くなった後、パイモンとリンクの牢の前にセノが姿を現した。
sn「アザールには逃げられたか。まあいい。お前達は今滑稽な事に禁固刑。そういう事だな?」
『うん。それを助けるセノはかっけー。』
sn「そうだ。アザールは分かり合える相手が居ることを全く考慮していなかったという事だな。」
「分かり合え……?」
セノは相棒の槍で牢屋を叩き壊した。
リンクのポーチは有難い事にすぐ側においてあった。
中身を取り出そうとしたが、多過ぎてうまく行かなかったと見られる痕跡が残っている。
ー『ポーチとシーカーストーン』を取り返した! ごまだれ~ ー
「やっと出れたぞ…でも地下だからやっぱりキャンディス達とは通じないな。ナヒーダは何か思い付かないか…?」
nh「…少し考え事をしていたの。貴方達の場所から私の所までのルートを割り出したわ。」
「ナイス、ナヒーダ!」
ナヒーダの捕らえられている場所に、三人は簡単に辿り着いた。
広い部屋の中心、草神ナヒーダは、何らかの機械装置と繋がった草の色をした半透明の球体に閉じ込められていた。
リンクが機械にバクダン花を投げつけると、球体はあっさりと割れてしまった。
nh「リンク、パイモン、それにセノね。はじめまして、と言ったほうがいいかしら?」
『「ナヒーダ……!!」』
nh「助けてくれてありがとう。と言いたいところだけれど、状況はかなり切迫しているの…。「博士」の「創神計画」は恐らく、ほとんど完了している……。」
「そんな…」
nh「彼の研究施設はそこの昇降機の先よ。覚悟は問題ないわね?」
「待ってくれ…!まだ心の準……」
『うん!!』
nh「なら…行くわよ!「博士」の研究施設へ…!」
「ナヒーダ、待って…!手に勇って書いて十回飲み込むまで……」
上の方から複数の音が近づいてくる。
nh「追手ね。急いで。」
しかしセノはその場に仁王立ちしたままだ。
「おいセノ!こっちだ、急げ!」
sn「俺が居なければ、そこが突破されるのも時間の問題だ。」
sn「ここは俺に任せて、先に行け。」
「セノ…!!」
sn「俺は何かまだ怪しいと思っている。「博士」には気を付けろ。」
『研究でどっと疲ーれていても「博士」は手ごわい…了。』
nh「行くわよ。速く…!」
ナヒーダとリンクは大きな昇降機に乗り込んだ。
昇降機の扉がゆっくりと閉まりだす。
「あわわ……」
迷うパイモンを、セノはフルスイングでリンクに投げた。
パイモンが飛んできた扉の隙間からは、現れた無数のファデュイ兵を前に、雷を纏い槍を構えるセノが一瞬だけ目に写った…
「感想、評価にアンケ、待ってるぞ!」
『迷言集・スメール編を贈呈。』
《本は こごえるオーラを 放っている!》
「大体セノだろ、だよな…?」
※重要
この作品あんま面白くなくなってきた気がするので、スメール編が終わった所でもう書くのを辞め…………………………
裏で書き始めた別の原神2次に切り替えようと思っています。
これに対するご意見はどうせ来ないでしょう。
モンドから始まってスメールまでやった原神小説はほぼ無いからそこは評価…
住めーるのアレです。どうぞお納めください……
-
おナヒ 〜伝説任務〜
-
配膳の人
-
ティナリ
-
ニィロウ(つまんないって評判が…)
-
ディシア
-
《大マハマトラ》
-
レイラ 〜デートイベ〜
-
ファルザン先輩
-
カーヴェ一級建築技師
-
教令院 学院祭 〜過去イベント〜
-
花神誕祭(時系列どうなってんだ)
-
ヴァルーリヤ・ミラージュ
-
まだあったっけ?