私のセカンドハウス、NPO法人地域支援研究フォーラムなら のオフィスがあるコーポラティブ住宅地「つなね」の共木の一つは楠木で、私が提案し、賛同を得た。5年以上前のことだ。丁度その頃、岩波新書に挟まっている栞(book mark)に「楠木学問 梅の木学問」というのがあった。簡単に言うと、楠木学問は大器晩成型の学問、梅の木学問は、促成栽培型学問のようだ。例の『広辞苑』に説明がある。楠木は成長は遅いが大木になり、梅の木は成長が早いことからきているようだ。それで「大器晩成」が良いのでは・・と楠木を提案した。同じ住人で国文学のⅠ先生が「楠分限(くすのきぶんげん)」という言葉もあるよ、と応援して下さった。それは、ゆっくり大金持ちになる人のことで、西鶴の「日本永代蔵」にもあるようだ。なんだか「つなね」の住人は皆、最後には大学者、大金持ちになることを示唆するようで即賛成が得られた感じだ。だけどSさんなどは「楠木なんてそこらじゅうにあるのに・・」と不満のようだった。そう思ってみると、「高の原」駅から「つなね」までの街路樹は楠木だった。それまで私にはちゃんと見えていなかったのだ。大体、関西では多い樹木で、歴史家のT君の話では、大阪平野は、大昔は楠木だらけだったとのことだ。
でも楠木には先のような意味があるほか、昔から樟脳を採るように香りも良い。虫もつきにくい、と言った特徴もある。「つなね」では最初植えた場所から、大きくなっても良いように、もう少し中庭の真ん中に移植した。きっちり根付いて大きくなってよ、と願っている。そう言えば、楠木学問を象徴するように、奈良女子大学の中庭にも、また京大時計台の真ん前にも楠木の大木がある。
でも楠木には先のような意味があるほか、昔から樟脳を採るように香りも良い。虫もつきにくい、と言った特徴もある。「つなね」では最初植えた場所から、大きくなっても良いように、もう少し中庭の真ん中に移植した。きっちり根付いて大きくなってよ、と願っている。そう言えば、楠木学問を象徴するように、奈良女子大学の中庭にも、また京大時計台の真ん前にも楠木の大木がある。