平城ニュータウンの平城第一団地の公園の半分近くを「潰して」駐車場の一つが出来たようだ。それでも500戸居住に対して全部で250台で50%の設置率と言う。最近、その話を聞いて、昔、日本住宅公団(現・都市再生機構)が開発した枚方市の香里団地の駐車場問題を思い出した。この団地は、京大の西山夘三研究室(後の絹谷祐規助教授担当)でマスタープランを作り、結構、実施計画にも内容が反映している。この団地は公団初期大規模(当時)団地で、昭和で言うと30年代前半の着手だ。通勤は、バスで京阪電車に接続して大阪や場合によって京都に行けば良いとの考えが強く、マイカー通勤のための駐車場は殆ど用意されていなかった。ところが団地完成後、昭和40年代に入って自動車が爆発的に普及し始め、駐車場設置要求が噴出してきた。幸い、初期の公団団地は、敷地をゆったり使う考えが基本にあって、住棟と住棟の間の空地(隣棟間空地)が広く取られていた。その空地を潰して駐車場にすればよい、との考えが当然ながら出てきた。ところが、そのゆったり空地で子供たちを遊ばせていた住民が、その空地を削るのを猛烈に反対(交通事故、騒音、空気汚染等の理由)、そのため、住棟の「妻側」(長手)方向の僅かな空地を主な駐車場にした経緯がある。その後は、それでも足りなくて隣棟間空地にも手をつけざるをえなくなってきた。そこで、私は提案した。「やるなら半地下屋根芝方式に」と。これは、駐車場を半地下に地上から直接入れて、その上はゆるく屋根を架け、その表面には芝(緑)を貼る、というものだ。これで、駐車場は屋根つきでとれる、子供が遊ぶ空間も確保される(一寸、屋根のエッジ部が危ないので注意!)とした。しかし、工費が高くつくというので実施されなかった。
あれから相当時間が経ち、事情も変わってきたと思うが、相変わらず駐車場はアスファルトに白線引きの平面が多く、この夏も大変暑かったし、駐車場というと殺風景だ。屋根付き、緑蔭付きの駐車場は、出来ないのだろうか。
あれから相当時間が経ち、事情も変わってきたと思うが、相変わらず駐車場はアスファルトに白線引きの平面が多く、この夏も大変暑かったし、駐車場というと殺風景だ。屋根付き、緑蔭付きの駐車場は、出来ないのだろうか。