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小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ゲーム感想-『The Unfinished Swan』

2017年08月23日 | ゲーム
~あらすじ~
母の遺品である未完成の白鳥の絵だけを手に、施設に入った10歳のモンロー。
ある夜、白鳥が絵から抜け出て逃げてしまい、モンローは足跡を追い、不思議な扉をくぐる。


~感想~
あらすじが終わると、画面は白一色になる。まだロード中かと思いきやゲームはもう始まっており、R1ボタンを押すと黒い絵の具の詰まった水風船が飛び、それが破裂し風景が黒く染められる。
白一色で見えないだけで世界は目の前に広がっており、それを黒く塗りつぶして輪郭を把握し、歩を進めて行く。恐るべきは人間の空間把握能力で、一部分が塗られているだけで風景がおおよそわかるのは本当にすごい。スゴいね、人体。

白一色なのは序盤だけで、話が進むにつれ風景に色が付いていくが、様々な仕掛けが施され、史上最もスタイリッシュかもしれないスタッフクレジットまで飽きさせない。謎解きメインかと思いきやだんだんと激しいアクションも要求されるが、難易度は理不尽なものではない。そのゲーム性から攻略サイトはたぶん無いものの、youtube等に攻略動画があるので、詰まったら観てみるのもいいだろう。

なお自分は全く問題なかったが非常に3D酔いしやすいらしいので、弱い方は要注意のこと。


評価:★★★ 6

ゲーム感想-『THE 逃走ハイウェイ FULLBOOST』

2017年08月22日 | ゲーム
~あらすじ~
無実の罪で囚われた女性弁護士を救うため立ち上がった名探偵・大河原源九郎。
裁判当日に盗まれた証拠品を奪い返しつつ4時間で名古屋~東京を走破せよ!


~感想~
vita版SIMPLEシリーズとして1,800円でリリースされた一作。ストーリーはあって無いようなもので、ヒロイン(?)の女性弁護士には名前すら与えられていない。
開始するといきなり高速道路に放り出され、タイムリミットまで4時間と表示され面食らう。
特に説明書も読まず、操作方法だけ確認し、刻一刻と減っていく残り時間を見ながら進めて行き、やがて気がついた。
もしかしてこれガチで4時間走らせるつもりか!?

ガチだった。

なんのてらいもなく4時間走らせられるのだ。いちおう6つのチェックポイントに分かれ、通過ごとにセーブできるし、パーキングエリアやサービスエリアには(おそらくランダムで)セーブポイントが設けられている。
しかし4時間以内にゴールしなければ問答無用でゲームオーバーとなるため、ラップタイムが遅ければセーブのタイミングによってはクリア不能になる恐れがある。もちろん失敗すればガチで4時間をやり直す羽目になるのだ。

SIMPLEシリーズだけありゲーム性は非常に単純。高速道路を駆け抜けつつ、時折現れる証拠品を盗んだ車を体当たりで粉砕して証拠品を奪い返して行くだけだ。回収できた証拠品が少ないと裁判に負けてバッドエンドとなってしまうが、多少は取りこぼしても大丈夫だった。盗難車は装甲がもろく簡単に破壊できるのだが、勝手に事故って路上に証拠品が落ちていたり、ノーヒントのランダムでPAやSAに転がっていたりもするので要注意である。

このゲームで最大の敵は警察である。他の車を盗んだり、検問を強引に突破すると警察に目を付けられ、恐ろしいほどのスピードで追い回される。パトカーは体当たりで急停車させて来て、警官は強引に大河原を引きずり出して逮捕しようとする。アナログスティックを回して振りほどけるが、スタミナが尽きると倒れてゲームオーバーとなる。警官3人に囲まれると順番に羽交い締めにされまず逃げられない。
対処法は2つ。路上に落ちているパワーアップアイテムを使いダミー(大河原に似たカカシ)を放ち足止めすることと、PAやSAに入ることだ。
この世界ではPAやSAは警察の立ち入ることのできない聖域になっているらしく、入っただけで警察は大河原を見失い、警戒度も下がる。
警察に目を付けられたら必死に堪えてPA・SAまで逃げ切ることが鉄則である。

またこの世界の車は恐ろしく燃費が悪く、ガソリン満タンでも数十分しか保たない。尽きる前に周囲の車を奪う必要がある。PAやSAなら盗みたい放題だ。
運転ミスや警察の体当たりでダメージを負いすぎると爆発(=ゲームオーバー)するので、数十台の車を乗り換えながら東京を目指すことになるだろう。
ここまで書くとおおよそ見当は付くと思うが、本作の攻略方法は安全運転である。
スピードを出しすぎず、検問ではバリケードを突破したり警官をはねないように注意。ガソリンに気を付けつつ車はなるべくPA・SAで乗り換える。前半はほとんどの道が二車線で狭く渋滞も多いが、後半は三車線に広がり渋滞も起きない、という謎仕様のため、いかに厳しい前半を乗り切るかと、4時間ただ走ってるだけなので、音楽を掛けるなりテレビを点けるなり退屈をまぎらわせられるかが、勝負の鍵となる。

SIMPLEシリーズならではの、潔いほどあらゆる要素を削ぎ落とし、鋭角に尖ったバカゲー。
PSプラスでは現在フリープレイで配信中。暇ならやる価値は十分にある。と思う。


評価:★★☆ 5

ゲーム感想-『ウィッチャー3』

2017年02月19日 | ゲーム
~あらすじ~
13世紀、白狼の異名を持つ伝説的なウィッチャーであるリヴィアのゲラルトは、世界に滅びをもたらすワイルドハントに記憶を奪われたものの、長い戦いの果てにようやく全ての記憶を取り戻す。
恋人の魔術師イェネファーと、娘同然に育ててきたシリを追い、彼は戦火の迫る北方諸国に舞い戻る。


~感想~
ようやくメインストーリーを終えたので、知ってる人には今さらだが「ウィッチャー3」の面白さを伝えたい。

PS4のオープンワールドRPGをやりたいと思い、当初はFF15を買う予定だったが、いろいろ調べたところ「ウィッチャー3」なるポーランド産のRPGが、僕のやりたいゲームと一致していることを知り、しかも折良くDLC全部入りの完全版がセール中だったため早速購入した。
これがもう本当にすごい。オリジナル版は一昨年の夏に発売されているので今さらな話だが、この超絶なすごさを少し語りたい。


1.圧倒的ボリューム
本編50時間、サブクエスト50時間、DLCクエスト50時間をうたっているらしいが、のんびりと観光しつつ進めているためもあり、およそ80時間ほどのプレイで本編は終わったものの、サブクエストはまだ半分は残り、DLCは全くの手付かずと宣伝に一切の偽りなし。最初の章でさえ町内くらい広いのに、次の章で市内に拡大し、同規模のマップがあと2つ(DLCを含めると3つ)あるという広大さで、マップ全体には数え切れないほどのイベント発生場所を示す「?」マークが散らばっている。
メインクエストだけでも数種類あるのに、現在のレベルでは歯が立たない推奨レベルのサブクエストがゴロゴロ出てきて、それらを進行中に何気なく立ち寄った街でさらに増えたり、クエスト扱いではないが選択や戦闘を強いられる小イベントも多数。

たいていは分解して合成材料にするか売り払うだけのガラクタだが、フィールドや町中では無尽蔵にアイテムが拾え、怪物や悪人は倒すと持ち物や錬金素材となる内蔵を落とす。世界観を広げたり攻略のヒントとなる文書も無数に手に入る。
フィールドは道から逸れるとあちこちに探索ポイントが存在し、野盗の群れや怪物が宝を守っているが、うかつに近づくとレベルがこちらの倍の魔物が群れをなして襲い掛かって来ることも。探索ポイントが無くてもなんらかの物語性をうかがわせる、廃墟や死体、アイテムが見つかりただうろつき回るだけでも楽しい。

重要人物のほぼ全てに紹介文があり、しかもストーリーの進行に合わせて内容が更新されていくのも驚きで、クエストもその成否や選択により説明が変化する。記述しているのは主人公ゲラルトの親友である詩人ダンディリオンで、ゲラルトからの伝聞という形式のため独自の解釈を加えたり、その時々のゲラルトの判断(もちろん選択肢によって変わる)へ皮肉交じりのコメントを寄せたりと、実に面白い。

ゲラルトを筆頭に声優陣は抜群の演技を見せ、モブの村人をはじめセリフは完全フルボイスで、翻訳も日本語的におかしなところの一切ない完璧に近いローカライズがなされている。
都市部には2000人と称する町人がひしめき、巡回する兵士や洗濯をする女、川に石を投げて遊ぶ子供、酔っ払って道端で寝る男などなど、彼らが何をしているかひと目でわかるのもすごい。


2.美麗なグラフィック
我々の世代はゲームの進化とともに人生を歩んできたため、グラフィックの進化に素直に感心できる世代なのではないかと思うが、PS3をスキップして(XBOX360は買ったが)味わうPS4の美麗さと来たら、もう感動ものである。
1年後に発売されたFF15をも上回る実写さながらの景色は、時間の経過とともに太陽が沈み月が輝き、雨や雪や嵐で刻々と色を変え、洋ゲーらしい濃い顔の面々の表情まで自然と変化し、イベントでは映画ばりのカメラワークで会話や戦闘を演出する。
会話の大半はその場で描画しているため、近くにいた動物や酔っぱらいが、深刻な相談を交わすゲラルトと依頼人の間に割り込んできたりするのも面白い。


3.クエスト
前述した通り膨大な数のサイドクエストがあるのだが、大半がお使いクエストにも関わらず様々な工夫が凝らされ飽きさせない。
最も多いのが行方不明者を探すクエストだが、襲撃現場を見つけ、周囲や被害者の状態から襲った魔物を推理し、魔物の足跡や匂いを追って潜伏場所を発見するまでの過程はミステリさながら。
ストーリーも味わい深く分岐も豊富で、手に入る文書や周囲の人物の会話から、事件に至るまでの背景が推察されるのも素晴らしい。
メインストーリーに関わらないサイドクエストといえば普通は面倒なものだが、本作では魔物を倒しても手に入る経験値は微々たるもので、クエスト報酬の経験値でレベルを上げるシステムということもあり、またメインにも引けを取らないクオリティの物語が描かれるため、むしろ本編を置き去りにしてサイドクエストばかり進めたくなる。
またメインストーリーの進行に応じて消えてしまうクエストも多々有り、それらの探索や分岐ルートのおかげで、二周目プレイもはかどることだろう。


4.UI
まずは良い所から。洋ゲーにありがちな不親切さは削られ、細かなところでは×ボタンと◯ボタンの入れ替え機能(洋ゲーでは基本的に日本と逆で×が決定、◯がキャンセル)に始まり、進行中のクエストやミニマップ、目的地への最短ルートは画面上に常に表示され、迷うことは少ない。
ファストトラベルはマップ上の至る所に設置されているが、一度は自力でたどり着かないと使用できないのも良いあんばいで、船での移動を強いられるマップでは金さえ払えばファストトラベルが一発で開放されるのも親切設計。船でしか行けないような島の外縁部や、高山の頂上等の骨の折れる場所には必ずと言っていいほどファストトラベルが置かれ、行き来が簡単なのもかゆい所に手が届く。
高速移動を可能とする馬はマップ上なら呼べばどこにでも現れ、セーブはいつでも可能で、設定すれば何もしなくても数分おきに、あるいはイベントが進行するたびにオートセーブされ、突然のバグにも安心。

悪い所を挙げれば開始時のロードの長さはしかたないとしても、死亡時のコンティニューも開始時と同等に2分ほどかかり、強敵と戦闘中には頻繁なロードを強いられる。
膨大なアイテムの管理も面倒で、頻繁に使うオイルや霊薬は色や形を覚えていなければ探すのも一苦労。
終わったクエストは完了フォルダにまとめて放り込まれ、拾った文書もただ保存されるだけのため、読みたい記事を探すのも大変で、せっかくのテキストの変化が活かされていない。

戦闘は弱攻撃と強攻撃、サイドステップと前転、5種類の印(魔法)と、矢や爆弾だけで(成長により特殊攻撃を選べるが)、たとえばボス戦で特定の部位を狙うとか、周囲のギミックを使い罠に仕掛けるとかいった要素はほぼ皆無で、いささか単調なところもあるが、魔物によって有効な印や爆弾があり、弱点を見抜けば有利に立ち回れるなど攻略しがいも有り、このあたりは一長一短か。


5.ストーリー展開
3種類のマルチエンディングの他に、36種類の状況の変化が用意されている。
プレイヤーの選択次第で重要人物の生死はおろか、世界情勢すら変わることがあり、一例を上げると、前半に登場するある一族が、普通に進めると一家離散してしまうところ、選択やクエストの進行順によっては生存させることも可能なのだが、本スレでは生存ルートに至ったプレイヤーが少なく、話が出た時もしばらくはデマ扱いされていたほどで、どの選択が変化に影響するかはいまだ完全には把握されていない。
伝説的なモンスタースレイヤーで、皮肉屋だが弱きを助け強きを挫くゲラルトの人物像は7割方できているものの、プレイヤーの選択に委ねられる面も多く、大抵の悪人に絡まれた時には「ムカつくから殺す」系の選択肢が現れるのも良い所。
自分の思うゲラルトに成り切ってこの世界で遊ぶ、まさにロールプレイングするのが吉と思われる。


自身30年のゲーマー人生でこの「ウィッチャー3」はダントツのランキング1位であり、現在の技術で作り得る最高峰のアクションRPGである。
もし興味があるならば、これ一作のためにPS4を買っても損はしないだろう。


評価:★★★★★★★★★★ 20

ゲーム感想-『ネットハイ』

2017年02月18日 | ゲーム
~あらすじ~
法改正によりSNSのフォロワー数で国民全員にランキングを付けられるようになった日本。
非比谷の街に突如現れたMCを名乗る女は、フォロワーを奪い合うENJ(エンジョイ)バトルを提唱。
上位ランカー達によってフォロワーを全て奪われ、存在自体を抹消されたあの子を救うため、非リアでコミュ障の俺が立ち上がる。
意識高い系エリート、動画配信主、ボカロP、ギャルのカリスマ、そしてフォロワー数53億のKING。
リア充どものSNSや生活圏からゴシップを探り、正体を暴いて爆発炎上させろ!


~感想~
内容は上位ランカー達の「俺TUEEE」アピールを煽って失言を引き出し、証拠を突きつけ炎上させるという、要するに逆転裁判であり、完成されたシステムを換骨奪胎しているだけにそうそう外すことはない。
難易度は抑えめで悩む場面はほとんどなく、調査も一本道で簡単に証拠が集まるし、バトル前に相手の正体がわかることもしばしば。
そのうえヒロイン達とキャッキャウフフして得たスキルを使えば答えそのものを教えてくれる(スキル名は攻略サイト参照)ことすらある。
ストーリーは色々と説明不足で、終盤の展開も強引かつ呆気なく、逆転裁判と比べれば煽りに対する反応等のテキスト量も圧倒的に少ないし、せっかくのヒロイン達との交流も選択肢を間違えば、もう一度全く同じ話をして回答を選び直すだけと練りも不足気味。
また隙あらばネットスラングやそのパロディをぶち込んでくるのも、激しく人を選ぶだろう。

だが様々な完成度の低さや不満を補って余りある、この世界観とキャラの魅力は非常に素晴らしい。
対戦する上位ランカー達はいずれも、知られれば爆発炎上する正体を隠しており、それゆえに本当の自分をさらけ出せずに苦しんでいる。彼らを煽り、あらゆる汚い手管で地位とフォロワーを奪い取るが、それは本当の自分を取り戻させる解放に他ならないのだ。
主人公の名もなきただの「俺」は、勝つためには手段を選ばないが基本的には気の良い好漢で、彼の成長譚としての面白さも十分。
後半には設定からして匂わせていたディストピア展開に突入し、ラストバトルこそ呆気ないものの、エンディングは「あれ、これ1年早い君の名は。なんじゃね?」と思わせる素晴らしいものである。

またENJバトルも、暴くべき正体が存在しないボーカロイドや、すでに正体を知っている旧友、煽るだけでフォロワー(=HP)を減らされる53億の男など一見して勝ちようがない対戦相手を用意し工夫を凝らしており、難易度の低さはともかくとして、王道を行く物語と、意外な正体を暴く展開は単純明快ながら熱い。

攻略サイトが1つしか存在せず、ほとんど無名で続編は絶望的ながら、このまま埋もれてしまうには実に惜しい、もっと知られるべき佳作である。

余談だがエンディングテーマを歌うなど地下アイドルの仮面女子がタイアップし、端役の声も担当しているのだが「すごい棒読み」「大人の事情で出てる」「一人だけちょっと上手い」と正直に罵倒されていて笑った。


評価:★★★☆ 7

ゲーム感想-『ペルソナ5』

2016年12月24日 | ゲーム
~あらすじ~
理不尽な罪で前科付きとなった主人公は、地元の高校を退学となり、保護司の家に居候し東京の高校へ通うことに。
しかし前科付きの噂は瞬く間に広まり、さらに問題教師に目を付けられ再び退学の危機に陥る。
運命を逆転させるため、悪人の心の中の迷宮・パレスに潜入し、歪んだ欲望を具現化させたオタカラを奪い改心させろ!


~感想~
ペルソナ5をクリアしたので感想を。公式に○されたくないためネタバレ無し、P3P、P4、P4Gをそれぞれ2周以上しているので前作との比較多めで。


1.システム、ストーリー
ゲーム全体の構成はP3以来おなじみの学園生活+ダンジョン冒険。前2作でさんざんやったからいいよね? といった具合で学校行事はかなり少なめで、部活にすら入れないが、その分日常パートで行ける所が増え、学校外で築くコープ(前作までのコミュ)が多数。
コープは前作までは仲間以外はただ合成時の経験値を上げる効果しか無かったものの、今作では有用なスキルが得られ、日常パートや戦闘時の戦術自体を大きく変えるものもちらほらある。
冒険は恒例のランダム生成ダンジョンは脇に追いやられ、決まった構造のダンジョンを攻略していくが、いかにも怪盗らしい多彩な舞台で、難易度も的確。

物語は前2作とは異なり明確に正義の味方という立ち位置ではなく、ピカレスクと呼べるほどではないものの、人の心を操ることへの賛否両論が最後までつきまとうのも悪くない。
一連の事件の犯人も意外性があり、どんでん返しも決まっているが、かなり前半の方で気づいたら一発で物語全体の根幹に関わるある事実にたどり着いてしまう、いわゆる伏線の綱渡りがあり、残念ながらすれっからしのミステリファンには一目瞭然だった。
だが伏線に気づいてもそれで本当に合っているのか、終始疑いの目で見ながら進めるのも楽しく、また伏線が真相に直結するのは、それだけフェアプレイに徹していることの証左でもある。
普通に選択肢を進めるとバッドエンドになりがちなP4ほどの難易度はなく、誰でも普通にやればベストエンディングを迎えられるだろうが、本作最大のサプライズは終盤も終盤に明かされるある事実で、現実までも逆手に取った野心的なトリックに、今年読んだどんなミステリよりも驚かされた。


2.戦闘
ボタン一つで近接攻撃やペルソナ召喚等ほとんどの動作を行えるように改良され、まだまだ進化の余地があったと驚いた。
基本的に先制攻撃を行えるが、その1ターンで勝負を着けないと大ダメージを受けるか、酷ければ全滅させられるバランスも良好。ただボス戦はもう少し難しくても良かったし、状態異常のうち空腹などほとんど見なかったり、チュートリアルでしか人質を取られる機会が無かったのも残念で、いまいち練り込みが足りなかったか。
新要素のバトンタッチや戦闘中のメンバー入れ替えは戦術の幅を広げ、主人公一人に攻撃を任せれば良かった前2作との差別化が図られた。
中盤までSP回復手段がごく限られるため、省エネ戦法と次のセーブポイントまで行けるかどうかの駆け引きも楽しく、また難易度を上げSP回復装備を封印すれば、2周目の戦闘もなかなかの歯ごたえがあった。


3.映像、音楽
PS3とのコンパチということもあり、映像自体はそれほどでもないが、マシンパワーの全力を尽くしてスタイリッシュに仕上げてきたのは流石。
それほどではないと言ってもおなじみの悪魔が綺麗なグラフィックで動くのはやはり感動的だし、パラメーター画面を開き、項目を選択するたびに派手に動く背景も見もの。
戦闘音楽は人によっては邪魔に感じるかも知れないくらいのフルコーラスだが、個人的にはシリーズで一番好みで、オープニングやオタカラ奪取のテーマ(適当に命名)の歌も素晴らしい。


4.UI
戦闘はワンプッシュで各行動を行え、現在の目的やマップが常に画面内に表示され迷うことはない。
ロードは頻繁に入るが短時間で済み、鍛えられたおっさんゲーマーには問題ない。
画面内の情報はいかに見やすくわかりやすくするかに腐心しており、シリーズ5作目ながら新作を出すたびにユーザーフレンドリーになっているのは流石としか言いようがない。


5.キャラ
パッケージイラストすら見ないくらい情報断ちして進めたが、誰が仲間になるかは基本的に会った瞬間にわかる。
しかしこれまで多彩なキャラを出してきたが、それでもまだまだ新しい個性が次々と現れ、特に喜多川祐介のキャラはいちいちツボに入ったし、6人目の仲間のペルソナ覚醒イベントは、ペルソナ能力、対戦相手、覚醒の契機と全てが噛み合い、シリーズで最も好みだった。
またP4で番長の異名をほしいままにした主人公ほどの個性は無かったが、声や仕草や境遇その他がほぼルルーシュの主人公が、後半になるにつれ隠す気もないほどルルーシュになっていき、最後にはアレそっくりの物まで持ち出したのは笑った。


総じて個人的な好みを言えばP4に軍配が上がるものの、シリーズ5作目の名に恥じない良作である。
考察サイトを読む限り5完全版も出そうだし、P6(絶対Pと6が縦に連なったロゴがくるくる縦回転するに違いない)ではそろそろ学園の日常を離れても良いと思うが、いずれにしろ今後も欠かさず買うことは間違いない。
次は思い切って小学生にするか、1ターンを週単位にして月~金に仕事、週末に冒険の社会人の主人公達とかどうですかね。

評価:★★★★☆ 9

ゲームのタイトルを解読せよ

2014年02月21日 | ゲーム
A1
A2 天地を喰らう
A3
A4 ダブルキャスト
A5
A6 塊魂
B1 ロックマン
B2
B3 大神
B4 ラグナロクオンライン
B5
B6 もじぴったん
C1
C2 ファイナルファンタジー13?
C3 ボクは小さい
C4
C5 DOOM?
C6 テトリス
D1
D2 イース?
D3
D4 鈴木爆発
D5
D6
E1 セクロス
E2 ハイドライド
E3 ドンキーコング
E4
E5
E6
F1
F2 ハットリス
F3 エースをねらえ!
F4 逆転裁判
F5 北へ。
F6 星のカービィ


半分しかわからねえ。