●「麦穂の海」「緑色の大海原」
原作『マイマイ新子』
●「乗時夏令安 麦田千畝遠」
菅原道真
原作『マイマイ新子』は、青々した麦畑がどこまでも広がる光景が印象的です。
着手第一陣としてかき集めた資料の中には、いろいろな時代にまたがる地図や航空写真が交ざっていました。
手前に写った航空写真は、昭和41年刊の本に載っていました。もう少し撮影年代を特定できないかと、あれこれ考えてみました。こういうときは、昭和何年に建設された建築物、昭和何年に解体された建築物が、写っているか写っていないかで幅を狭めていけばいいわけです。
結果、この航空写真は「昭和32年くらいの防府市」とわかって来ました。あるいは、市制20周年記念に昭和31年に撮られたものなのかも知れません。いずれにしても『マイマイ新子』の世界にもっとも近い景色がここにあります。
あとは没頭して写真を眺め回してみましょう。
航空写真の左半分は市街地。
右側下の方は貴伊子の社宅のある埋立地。
その上、多々良山の山裾に抱かれるように広がるのが「国衙」の麦畑です。律令制のころの地割りと同じ一マス100メートル強四方のグリーンのパッチワークが並んでいます。
ちなみに、上の「麦田千畝遠」は防府天満宮に祀られる菅原道真の漢詩です。千年前からすでに麦畑が広がっていたのかもしれません。
さて、新子ちゃんのお宅はどこにあるのでしょうか。