●都合3度におよぶ防府ロケハン(風景採集)で、現地へ注ぐ目が育った。
最初のロケーション・ハンティングは2007年1月14日から16日にかけて。
同行者はマッドハウスとエイベックスの各プロデューサー、制作、道案内としてマッドの丸田プロデューサーのお父上。丸田さんは山口県柳井市出身。父上はかつて防府勤務経験者。
駅前に立派にそびえているはずの山陽楼食堂は、足場とブルーのシートに覆われて解体工事中。
町一番の目抜き通りのはずの天神銀座は、ほとんど軒並み閉ざされた「シャッター通り」。そのアーケード内で写真を撮りまくっていると、地元の主婦の方に見咎められて、叱られてしまいました。一行中に坊主頭が二、三人おり、地上げ屋に似た雰囲気を漂わせてしまっていたのかもしれません。映画を作るんです、と話したら、笑って放免してもらえました。
高樹のぶ子芥川賞受賞作『光抱く友よ』のラストシーンの舞台、佐波川土手にも登りました。
「ここはずーっと桜並木だったのに。こんなに伐ってしもうて」
と、丸田・父上が嘆かれました。我々の映画では、ここに花を咲かそう、と心に決めました。
おおよその土地勘が出来てきたつもりです。
あとは、新子の家のありかを見定めることです。
(写真上:ロケハン当時解体中だった山陽楼。下:映画の舞台である昭和30年前半には建設中だったはず)