仕事はじめの前に、美術館へ行きたいなあと思い
ネットで見つけたのが、横浜そごう美術館の片岡球子展。
以前、山種美術館で見た、骨太で堂々としたたたずまいを思い出し
これは縁起がいいのでは、とさっそく足を運ぶことに。
今回のテーマは歴史上の人物の肖像画。
一枚一枚がとにかく大きくて、縦160㎝前後、横は100~300㎝台まで!
こちらは比較的初期、1960年代の作品で
左から足利尊氏、義政、義満。
球子氏は存命している人なら直談判で徹底取材し、
故人であれば資料を読み込み自分なりの人物像を確立させ、
だからどの作品も個性が際立っています。
尊氏は世に伝えられる姿とは違い、包容力があって
義政は文学的な好青年で
義満は猛々しい、生まれながらの将軍顔。……といったように。
70年代に入ると
こちらは葛飾北斎。
この絵をきっかけに、浮世絵師が主テーマになったそう。
私が注目したのは、着物の柄行きの美しさで
喜多川歌麿。これなどもう、袖口の襦袢の色までほれぼれ。
展覧会のテーマは「面構」、つまり顔なのですが
私は中盤以降、着物の方に目がいってしまったなあ。
歌川国芳。ぜんぜん写実的ではないのに、
ああ、こういう着物が目の前にあったら!などとつい思ってしまうほどの
リアル感というのか、魅力がぐいぐい迫ってきます。
歌舞伎役者の絵(團十郎とか、白浪五人男とか)も躍動感あって
構図も大胆で、圧倒されるばかり。
まさに「たちむかう」感じ。
最晩年、99歳のころの作品もあり、
年齢のせいかはわからないのですが多少、色は落ち着いているものの
絵の大きさや筆の勢いになんら衰えなく
文字通り、画家として「走り抜いた」爽快な後味でした。
それでも球子さんは、若いころは20数年間教員として過ごしており
その後の画業だから、ぎゅーっと密度が濃くそして力強さとともに
ひたむきさも、絵から感じられます。
観終わった後、何だか勇気をもらえたような気になったのは
言うまでもありません。たちむかう、進んでいく、勇気。
新春にぴったりの展示だったのでは、と思います。
公式サイトはコチラ。1月29日までの開催です。