第3回斎藤知事が否定する「風向き変えたい」発言 第三者委が認定した経緯
【3】風向き
兵庫県の斎藤元彦知事が自身らに対する告発文書を「事実無根」「うそ八百」などと批判した記者会見から、5日後。
2024年4月1日、告発文書を作成し配布した元西播磨県民局長が、報道機関に「反論文」を配布した。
匿名だった最初の告発文書とは異なり、自らの実名を明らかにし、知事の説明にこう反論した。
「『ありもしないことを縷々(るる)並べた内容を作ったことを本人も認めている』という知事の発言がありました。私自身がそのことを認めた事実は一切ありません」
連載「混沌」記事一覧はこちら
今も混沌とした状況が続く兵庫県の内部告発文書問題。県の第三者委員会と県議会の百条委員会の資料や関係者の証言をもとに、経緯をたどります。文中の肩書は当時のものです。
県庁には、県の不正を職員が「内部通報」できる公益通報の窓口がある。だが、元県民局長はこの窓口に通報せず、報道機関や県議らに告発文書を送った。
これが公益通報者保護法が定める「外部通報」にあたるのか、告発者は保護されるのか、後に国会も巻き込んだ論争になる。
元県民局長は、告発文書を県庁内の窓口ではなく報道機関や県議らに送った理由について、反論文で「自浄作用が期待できない今の県では当局内部にある機関は信用出来ません」と説明した。
4月初め、公益通報関連の業務に携わった経験もある県の元職員が元県民局長と電話で話し、県の窓口に内部通報するよう助言した。この元職員は「告発文書が『怪文書』として扱われ、告発とは認識されておらず、良くないと思った」と取材に振り返った。
元県民局長は4月4日、3月の告発文書で指摘した七つの疑惑のうち6件について、県庁内の公益通報の窓口に内部通報し、報道各社にも書面でその旨を伝えた。
「調査結果が出るまで処分できない」
これに反応したのが県の人事当局の職員らだ。
後に県が設置し一連の経緯を…
兵庫県の内部告発文書問題
2024年3月、兵庫県の斎藤元彦知事らがパワハラ疑惑などを内部告発されました。告発への知事の対応をめぐって県議会と対立しましたが、出直し選挙では斎藤知事が再選を果たしました。最新ニュースをお伝えします。[もっと見る]