陰謀論の蔓延にそろそろマジで対処しないとヤバい話。どうすればいいのか?
(トップ画像はAI生成による”ウィルスのように蔓延する陰謀論”)
0●「友達に一人は陰謀論者がいる!」
私は経営コンサルタント兼「思想家」として、コンサル業と平行して色々な社会問題とか今の人類社会における日本の役割とか、そういう話を記事や動画や著書などで発信する仕事をしているわけですが、そういう色々な活動における私の「読者」の人と直接文通する仕事もしてるんですね。(ご興味あればこちらから)
で、その「文通相手」には老若男女、男女同数ぐらい、生きている環境も土地もバラバラの下は20代から上は70代までいて、「それぞれの目線」で今の社会がどう見えているのかを共有しあいながら人生を考えるというコンセプトでやっているんですが・・・
その中で大変気になってることがあるんですよ。
それはここ数年、特に女性の文通相手だと「8−9割」のレベルで確実に、
「親しい友人が陰謀論にハマっててヤバい」
…という話をするのを聞くようになったことなんですよね。
(男性にも実は友人の中にそういう人はいるのかもしれないけど、男はそうなると即没交渉になっちゃって平気みたいな感じなんだけど、女性はなんとかその繋がりを維持して戻ってきてほしいと思いがちなのかもしれません)
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1●今までの陰謀論と何が違うのか?
陰謀論なんて過去にもいくらでもあったと思うんですけど、最近の陰謀論は「ステキ」な感じだし、日常生活にスルリと入り込んでくる見た目をしてるところが違うんですよね。
例えば、「世界の裏側からすべてを牛耳るグローバリスト(あるいは中国とか韓国とか在日コリアンとか)の陰謀によって搾取されている日本」みたいな終末論風味の善悪二元論は、それ自体としてゴロッと提出されるといかにもカルトっぽくて、日常生活になじまない感じだった。
でも今の陰謀論は、構造としてはこういう感じ↑そのままなんだけど、それが「ちょっとステキなスピリチュアル風味」と「良識的な左翼風味」が合体して、見た感じスルリと日常に忍び込めるようになっている。
たとえば一昔前は、「老齢の親がYouTube見てガチの”右翼”系排外主義になってヤバい」は聞きましたけど、最近の陰謀論はそういう「いかにも」な感じじゃなくて、むしろメッセージのトーンとしてはこういう感じで↓
「今まで政治のこと、ちゃんと考えたことなかったよね?でも民主主義ってそれじゃダメじゃない?一緒に考えましょう!私たち市民の良心を結集させたらなんだって解決できる!」
⋯みたいなムードの中で、日常の中に浸透してくる形になっている。
それが、政治面では「れいわ新選組」や「参政党」といった党の支持率の伸びにも繋がっているところがありますね。
文通してる人で、そういう集会に自分自身も行ってみたっていう人がチラホラいるんですが、みな言うのは、「いわゆる右とか左」という分類を超越してるってことなんですよね。
同じ零細新政党でも、日本保守党は古いタイプの「右vs左」世界観における「保守党」って感じですが、参政党やれいわは、そういう構造自体を超えたところにある。
主張そのものを単体で見ると結構「右より」な要素も多いんだけど、それに対する「味付け」が左翼っぽい、あるいはスピリチュアルっぽいので、むしろ性質としては左翼的な人もかなり吸い込まれていっている。
あと、以前国民民主党が人気だった頃にポストしたように、玉木さんのように「わかってやってる」ポピュリストがいなくなったら「もっとカオスなポピュリスト」に席捲されるっていう話が本当に「そのまま」実現しちゃってる感じになってますね。
国民民主党の支持率が伸びて「アンチ」の人も増えてるが(その批判には一理ある部分もあるにせよ)国民民主が果たしてる「実は大きな役割」もあるはずという話を聞いて下さい。単純に言えば『わかってやってるポピュリスト』がいなくなれば『もっとカオスなポピュリスト』に席巻されるって事で…(続
— 倉本圭造@新刊発売中です! (@keizokuramoto) March 9, 2025
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2●既存政党の機能不全の裏返しという視点は必要
こういう「新しい陰謀論」のモードって、そもそもコロナ禍前後あたりの既存政党のありかたがそのまま反映されてる面はあると思うんですよね。
「今の日本の政策のどこがズレているのかを丁寧に掘り下げて、どこをどう変えればいいのか?を主張する」
こういうこと↑がちゃんとできていて、議論が正常に進行していたら、陰謀論に持っていかれることもなかった。
・本当はたった一つ単純な”コレ”をやるだけで全部良くなるのに。
↓
・対立するあの”敵勢力”が自分たちのエゴや私利私欲のためだけにそれを邪魔している。
↓
・だからその”敵”を排除しさえすれば全部解決するのに、日本国民は馬鹿だしマスコミは偏向しているからダメなんだ
‥というお手軽三段論法陰謀論を放言しまくってる人たちが右にも左にもたくさんいましたよね。
特に、「排外主義右翼」の人がこういうことをいうのはまあ良かったんですよ。なぜならそういうのは明らかに陰謀論風味に聞こえるので一定以上の勢力にはなりえないから。
一方で、”誰”とは言いませんけど!ある種の「戦後知識人」的なインテリの系譜の人たちまで、現実の日本社会に何が起きていてどこをどうすればいいのか冷静に考える議論に全然参加せずに、上記の「お手軽三段論法陰謀論」を撒き散らしていたのは、ほんと僕は怒りを通り越して悲しい気持ちになっていました。
そういう「お手軽三段論法陰謀論」を左派側も弄んでいたら、それから参政党や「れいわ」までの距離はほんとあと数センチでしかないというか、「それでいいのか」というお手軽な方向にどんどん流れていったのは当然の結果みたいなところがある。
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3●「メタ正義」的に現実に立ち向かう議論を立ち上げられるか?
どうやってこういう「陰謀論ポピュリズム」に対抗していけばいいかというと、まずはそういうムーブメント自体が持っている「民衆の欲求」自体はキチンと受け止めていくことが必要なんですよね。
例えば財務省解体デモ!とかも、それそのまま実行するわけにいかないにしろ、現役世代の負担軽減を考えないと・・・という方向性自体は受け止めて、そして実際にそれ専用の専門家がやっている精緻な議論につなげていくことが必要で・・・
インフレで名目GDPがものすごく膨らんでる(過去の借金は軽くなるし、ほっとくと税金をある種”取りすぎ”になっちゃう面もある)んで、丁寧にアレコレ調整すれば「なんらかの減税」も全く不可能ではなかったのだと思いますが、今みたいにあらゆる極論を全力でぶつけあってる状況だと、危なっかしくてそういう議論に踏み込んでいけない感じになってしまっていますよね。
他にも現役世代の負担軽減という方向性では、例えば今回の選挙で維新の音喜多さんが「OTC類似薬を保険収載から外すプラン」の話をしてましたけど、アレは「日本医療政策学会」という、それなりに良心的なプロの人が政策化したプランではあるんですよ。(以下記事参照)
だから、「維新が言ってるから貧乏人は死ねというめちゃくちゃな政策に違いないんだろう」というわけではない。
一方で、もし実際にそれをやるとしたら、その実行にあたっては、喘息やアトピーといったアレルギー系の薬といった慢性的な症状に対する投薬の場合はキチンと除外するとか、総合病院と開業医との間の役割分担を丁寧に整理するとか、そういう丁寧な施策が必要なわけですけど、その点における「維新や音喜多さんの信頼」っていうのはめちゃくちゃ低いんで(笑)、いくら丁寧に議論しますといっても聞いてもらえない状況があるのも確かなんですよね。
だからこそ、「保守寄りの人が考えたアイデア」を「リベラル寄りの人もちゃんと受け止めて具体的に考える」ような連携が必要なんですよね。
お互いの意見を全否定しあって、「はい論破!」とかしてる場合じゃない。相手の意見は「より良い着地にするためのネタ」としてどんどん取り込んでいくことが必要。
それが「メタ正義感覚」なんですね。
「外国人との共生問題」にしても、そういう機運の盛り上がりを一緒くたに「排外主義!」って排除してたら、実際に日本以外ルーツの人が増えていくことによって起きるトラブルは放置されまくることになるわけですよね。
むしろリベラル寄りの人が率先して、「どうやってニューカマーに日本語を覚えてもらって、ゴミ出しのルールを守ってもらうか」というレベルの具体的な算段を大量に積みまくることによってのみ、排外主義は克服できる。
そして、その「共生策の実現度合い」に応じて、一定レベルを超えて紛糾しすぎている時には適宜国境管理を厳重化する・・・というような保守派側のアクションとの連携を実現していくことで、はじめて欧米における今のような引き返せないレベルの対立にならずに済む道が見えてくる。
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4●「あいつが全部悪い!」でなく「お互いの正義を尊重する」=メタ正義感覚が必要
その他いろんな問題に関して、「陰謀論の盛り上がり」がある時には、そこで
「彼らの言っている発言内容そのもの」ではなくて、「彼らの発言の存在意義」と向き合って、それに対して専門家の議論を糾合して、適切に対処する議論を立ち上げていく必要がある。
んですね。
「ポピュリズム側が持っている正義」も、「それじゃダメなんだよ」と思ってる側の正義も、それぞれの「ベタな正義」が、社会の中に広く保持されているなら両方ともに「部品としての存在意義」はあると考えるところからスタートする。
あとはそのぶつかりあいが導いてくれる「メタ正義」に向かって協力して動かしていくだけで良くなる。
ここまでにあげた例以外でも、例えば日本の研究力が落ち込んで・・・という大学制度問題にしても、
これに対する対策プランをちゃんと考えてる人はいるんですね。
例えば、宮川剛・藤田医科大学教授などのグループが独自のプランを練り上げていて。(こないだ研究室を訪問してディスカッションしてきましたので、今月中にでも記事にします)
でもそういう「現場にちゃんとあったプラン」は地味になっちゃって、さっきの「自分たち善人は完璧だけどあの諸悪の根源の●●が全部悪い!」って騒ぐだけの議論にかき消されてしまってるんですよ。
そこにある「地味にちゃんと現場ベースで、しかも新しい発想も組み入れたメタ正義的な議論」っていうのは散発的に日本のあちこちで存在してはいるので・・・
あとは、その「地味な議論」を、「みんな」のいるところまで繋いでいくようなことが、僕の役割としてできればと思っています。
僕の独力ではなくて、同じ問題意識の人はたくさんいると思うので、その層と協力しながらですね。
この記事で書いたように、日本はアメリカのメディアよりもメディア企業の経営が「順調とは言えないものの安定している」んですよね。
結果として、日本は旧来メディアがアメリカほどSNSに毒されてないので、逆にメディアの中の人が「そういう党派論争とは違う言論が必要だ!」と思っている場合も結構多い。(もちろん、何も考えずにただ漫然と定型的な議論を垂れ流してる人たちもたくさんいますが、変わらなきゃという声は結構感じる)
そういう人たちと連携して、「地味だけど問題解決志向で積み上げられている議論」を掬い上げ、シェアしていくことで「日本の問題がちゃんと分析されて対策が打たれていっている」という実感を持ってもらえるようにしていく役割をなんとか果たせればと思っています。
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4●「ちゃんと反応してくれる信頼感」を取り戻せるか?
今、「令和の米騒動」がこれだけ大騒ぎなのも、国民側から見てちゃんと「打てば響く」ような反応がほしいという切実なニーズを表してると思うんですよね。
「米価高くて困ってる」→「打てば響くようにちゃんと対応してくれる」という連関をちゃんと信頼してもらえるようにすることが大事。
それを回復しないと、既存政党への政治不信は無限に高まっていって、そこを当然陰謀論ポピュリストにかっさらわれる。
もちろん、「アイツラが全部悪い」って言ってるだけでいい陰謀論者に対抗するのは並大抵のことではないわけですが・・・
それでも、ちゃんとさっき書いたような「メタ正義的な議論」の回路がキチンとスムーズに回るようにしていくことで、
「自分たちは無視されてない」
「自分たちの気持ちを受け止めてくれている」
「無駄に断罪してこない」
「ちゃんと対策を考えて実行に移してくれている」
そういう↑信頼感をいかに保っていけるかが大事で。
そういう意味では、ポピュリズム政党がちゃんと「お気持ち」に向き合って、その不安感などを丁寧に吸い上げている事自体は、敬意を持って、中道派の人も真剣に同じアクションをしなくては、という感じもしています。
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5●「どんどん治安が悪くなるオープンなSNS」に対する避難所的な場所があるといいのかも?
そういう意味で、ウェブ記事や著書での発信とは別に、なんか直接読者の人と繋がり、いわゆる日常の”よしなしごと”レベルで色々と共有しながら、過激な極論を弄ばないでも未来への希望を再び持てるようにするような、そういう「場所」を作れないかと考えています。
今までの僕の仕事でそういう繋がりというのは、「コンサル業」と「文通」だけでしたけど、両方ともものすごく深く関わるやり方すぎて、数はとてもこなせないので・・・
そこまで行かない、「ご近所さん的な時代と気持ちの共有」みたいなレベルの関係性をたくさん作れたらいいなと。
なんというか、「日常的な寂しさ」みたいなレベルのことにちゃんと向き合って一緒に時間を共有しようとしてくれるのが、今の社会には少なすぎるんだろうと思うんですね。そういうのは「個人への抑圧」だってことで全部破壊してきちゃったので。
もちろん、「寂しさ」の部分だけなら「推し活」的な色々な繋がりでなんとか埋めれるかもしれないけど、それよりはもう少し「ちゃんと考えたい」みたいな部分とセットになると本当に気持ちの持って行き場がない。
特に、最近x(Twitter)で話題だった「すき、かわいい、おいしい」だけの世界・・・から少しでも離れた、何か「こんな私でもちょっとは真面目に考えてみたい」となった時の気持ちを受け止めてくれるのはマジで先鋭化しまくったポピュリズム政党かカルト宗教団体かしかない!みたいな大問題がある。
オープンなSNSはどんどん治安が悪くなって、軽い気持ちで日常思ったことを言うだけで四方八方から罵倒されるんで、ちゃんと毎回武装して全方位に配慮して・・・ってやりはじめると「もういいや」ってなって誰にも言えないままになっちゃってる日常のお気持ちがたくさんある。
あなたにもありませんか?僕にはめっちゃあります(笑)
オープンなSNSでは、「ちゃんと完全武装して強いメッセージを発する時」以外でなかなか発言できない感じになっちゃっているからこそ、そうじゃない場所がどこかにほしい。
「考え方は多少違うにしたってそう突然無茶な言いがかりはつけてこないだろう」みたいな信頼感が失われていない場所で、そこに「普段考えていること」「日常的なお気持ち」みたいなものを共有し、極論に走らなくても平熱で「自分はこういう人間なのだ」という手触りと安定感を取り戻せる場所がほしい。
じゃあ自分たちで作ろう!
・・・ということで、今「メタ正義をベタにやるコミュニティ(めたべた)」という少しクローズドな独自のSNS的なシステムを準備中です。7月半ばぐらいにはオープンできると思うので、もしピンと来た方は心の中にメモっておいてください。
「何についても全力で言いがかりをつけあう」ような環境ではなく、お互いの違いを尊重した上で「メタ正義的」に関わろうとすることができる人だけで集まって、普段ならかき消されている小さな違いをお互いに理解しあいながら日常的に話せる場所があればいいと思うんですね。
例えば『コソコソディスカッション(コソD)』スレッドというのがあって、「オープンなSNS」ではすぐに炎上して微妙なニュアンスとかが吹き飛んじゃうような話題について、「メタ正義を目指す民(めたみん)」の内側だけで、「逆側の意見の人はどう考えているのか」をある程度冷静に気持ちを通じ合わせながら話せる場所があればいいなと思っています。
『コソD』は、僕自身のウェブ記事発信、メディア出演、x(Twitter)でバズった投稿・・・などについて、内輪で話せる場所にもなればいいなと思っています。
また、『読んで!スレッド』というのもあります。
今の時代「極論的に煽りたくないが、社会のすれ違いの解決のために自分には言いたいことがあるぞ」という発信者の人って、どうしても「●●が全部悪い!ぶっ壊せ!」って言う人より地味だから、最初期に読者を集めるのに苦労してるな、と感じるんですよね。
Twitterフォロワーが千人前後とかで、noteも書いていて・・・みたいな人で、たまに見かけて読みに行くと「めっちゃいいこと言ってるじゃん」って思うことよくあるんだけど、そうやって「良識的に良いこと」言ってるだけでは読まれないから、そのまま諦めてやめちゃうか、それか「炎上狙い」の悪魔の道に落ちていくか(笑)どっちかになっちゃう人を結構見かけたりする。
「そういうタイプの良識的な発信者」が読者に出会えるプラットフォームにもなればいいなというのが「読んで!スレッド」ということですね。
そんな感じで、「オープンなSNSのダメなところ」を補完するような形で、「先鋭化した議論」の部分だけでなく「細かいお気持ちや日常的な小ネタ」も話せるプラットフォームにできればと思っています。
上記の「コソD」や「読んで!スレ」は、かなり「SNSを補完する議論」をどうやったらできるか?というコンセプトですが、できればそれだけでなく「日常のしょうもない話」もたくさんできる環境にできればと思っています。
むしろ「ガチの議論」だけならオープンSNSでもできるっちゃできる面もあるんですよね。でもそういう「ガチ議論」にすると完全武装して殴り合うことにどうしてもなるから、「その相手の意見が持っていたニュアンス」のレベルまで知ることは不可能になってしまう。
「日本社会の今を共有しているご近所さん」としての距離感を持って、「ニュアンス」のレベルから共有して、真面目な話もしょうもない話も、特にしょうもない話もできる関係をたくさん作っていければと思っています。
多分、最初のうち100人ぐらいになるまではすごく仲良くなれると思うし、僕も積極的に参加者の発信を読みに行って交流していきたいと思ってるので、我こそは、という方はぜひはやめに入っていただければと。
渋谷にあるオシロというベンチャーが提供してるサービスを使うんですが、これめっちゃよく考えられていて、オシロチームもわざわざ僕の本を読んだ上で色々と提案してくれたりしていて、多分すごく良いものになると思っています。
以下リンク先↓から既に入会受付していますので、ぜひご参加ください!
↑(後日追記ですが)
既に130人程度(7月22日時点)入ってくれて、順調に
・「大事な話もしょうもない話も自然にシェアしてワイワイできる」場
…に育っていってます。
・「x(Twitter)で出会っていたら絶対敵だった」タイプの人とも丁寧に時間を共有しながら相互理解が深まる基調な場に育ちつつある
し、
・「noteに力作放流してたけどほとんど反応がなかった」タイプの人の投稿がめちゃくちゃ盛り上がって熱い議論になったり
・・・と『狙い通り』に育っていきつつあるので、ご興味があるかたはぜひこちらからご参加ください。
また8月からは、参加者で同じ本を読んで議論する「読書会」もはじめていて、河野龍太郎・唐鎌大輔氏の「世界経済の死角」、安宅一人氏の「風の谷という希望」など、複雑な時代のこの先を考える上で知恵が籠もった本を、色々な立場や特性の人と一緒に議論することで深堀りしていく有意義な会になっています。
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ここ以後は、ちょっとこういうポピュリズム政党の感じを見ていて思い出した、私が若い頃に「社会見学」的に、肉体労働やホストクラブやブラック営業会社で働いてみたり・・・みたいな事をしていたプロセスで、一時期あるカルト宗教団体に勧誘されてついてって、数ヶ月ぐらい最初のキャンプ的なイベントまで関わってみた話を聞いてほしいんですね。
結構気に入られて、「残ってゆくゆくは幹部になってくれ」とか言われたんですがw、でも短期間で色々な「カルト宗教団体に関わっている人たち」の姿が見れて、色々と勉強になったなと思っています。
当時の自分にとっては意外なことだったんですが、カルト宗教団体の中の人達は、決して「狂信者たち」という感じではなく、むしろみんな独特の「善良さ」のような印象の人が多かったんですよね。
むしろ人は「自分が善良な存在として生きたい」「自分のエゴを手放したい」と思っているからこそ、カルトにハマるところがある。
そう考えると、本当は「普通の社会」の方が、そういう「人々が善良でありたいという欲求」を受け止められるようになっていることが大事で、それが壊れているからこそ、カルト的なものに乗っ取られてしまうのだ、ってことなんだと思うんですよね。
・・・という話を書いていたら、たまたま友人に誘われて元プリンセスプリンセスの岸谷香(奥井香)さんのソロライブに行く機会がありまして。
なんか、岸谷香さんのソロ曲って想像以上にめっちゃハードロック的なのが多くて、海外ならドクロの入れ墨の人が集まっててもおかしくない曲調なんですけど、でも同時にめっちゃ「善良」な感じがライブ会場全体にあって、そのギャップに考えさせられるところがあったんですよね。
岸谷さんのライブが「カルト的」だと言いたいわけでは決してなく、ただ「カルト的なものに持っていかれないための社会の免疫力」みたいなものが、この岸谷さんのライブみたいな「善良さ」を目指す意志の中にあるんじゃないか、って思った話を聞いていただければと思います。
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2022年7月から、記事単位の有料部分の「バラ売り」はできなくなりましたが、一方で入会していただくと、既に二百個以上ある過去記事の有料部分をすべて読めるようになりました。これを機会に購読を考えていただければと思います。(これはまだ確定ではありませんが、月3回の記事以外でも、もう少し別の企画を増やす計画もあります。)
普段なかなか掘り起こす機会はありませんが、数年前のものも含めて今でも面白い記事は多いので、ぜひ遡って読んでいってみていただければと。
ここまでの無料部分だけでも、感想などいただければと思います。私のツイッターに話しかけるか、こちらのメールフォームからどうぞ。不定期に色んな媒体に書いている私の文章の更新情報はツイッターをフォローいただければと思います。
「色んな個人と文通しながら人生について考える」サービスもやってます。あんまり数が増えても困るサービスなんで宣伝してなかったんですが、最近やっぱり今の時代を共有して生きている老若男女色んな人との「あたらしい出会い」が凄い楽しいなと思うようになったので、もうちょっと増やせればと思っています。私の文章にピンと来たあなた、友達になりましょう(笑)こちらからどうぞ。
また、この連載の趣旨に興味を持たれた方は、コロナ以前に書いた本ではありますが、単なる極論同士の罵り合いに陥らず、「みんなで豊かになる」という大目標に向かって適切な社会運営・経済運営を行っていくにはどういうことを考える必要があるのか?という視点から書いた、「みんなで豊かになる社会はどうすれば実現するのか?」をお読みいただければと思います(Kindleアンリミテッド登録者は無料で読めます)。「経営コンサルタント」的な視点と、「思想家」的な大きな捉え返しを往復することで、無内容な「日本ダメ」VS「日本スゴイ」論的な罵り合いを超えるあたらしい視点を提示する本となっています。
また、上記著書に加えて「幻の新刊」も公開されました。こっちは結構「ハウツー」的にリアルな話が多い構成になっています。まずは概要的説明のページだけでも読んでいってください。
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倉本圭造のひとりごとマガジン
ウェブ連載や著作になる前の段階で、私(倉本圭造)は日々の生活や仕事の中で色んなことを考えて生きているわけですが、一握りの”文通”の中で形に…
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購入者のコメント
2いつもたのしく拝読してます!
まさに書かれている通りの感覚を強く持ってまして、とくに参政党あたりの「パっと見のポップさ」は、政治的な免疫があまり無い人だと普通に魅力的に感じちゃうよなと思います。チラシ配りとかしてる人も、爽やかなイケメンが多いし。
「あんなんカルトだろw」みたいにナメてかかるのではなく、フラットにまっすぐ脅威として認識した方がいいように思います。
「クローズドなSNS」も楽しみにしてます。
多分ですが、現段階ではれいわも参政党も脅威とは言えないですが、ただ支持層が何を考えているかを適切に捉えておく必要はトランプ減少などを考えると必要ではあると思います。個人的にはむしろ世代間対立煽りは問題かなと思います。
https://note.com/brothert/n/nc40fcd456bd2 http://blog.livedoor.jp/brothertom/archives/89437851.html