現時点の無料記事では赤旗が最もくわしいだろうか。
自民市議に賠償命令/コラボへの名誉毀損認定/東京地裁 | しんぶん赤旗|日本共産党
判決によると浅野市議は、コラボへの川崎市と東京都からの委託費について「重複計上か?」などとした動画をネット上に投稿しました。これについて判決は「委託費を重複して受領したと認めることはできない」と判断。投稿が「公金を重複して受領する犯罪行為に及び違法な利益を得ている可能性が高いとの印象を与えるもの」であり、コラボの「社会的評価を低下させ」たとしました。
19本の動画中、47の発言やタイトルを名誉毀損と認定しました。
まだ一審とはいえ、多くの名誉棄損が認められたことから、全面的にくつがえるとは考えづらい。
なお賠償額が22万円にとどまって浅野氏の謝罪などが不要とされたのは、Colabo側は記者会見などで反論を広めることができるためだという。
【勝訴報告】自民党・川崎市議の浅野文直による47個の発言の違法性を裁判所が認定、被告に22万円の支払いが命じられました。 – 一般社団法人Colabo(コラボ)
賠償金が22万円であることについて、判決では、Colaboが「自身に向けられた誹謗中傷に対して抗議等をする書面を公表するほか、名誉棄損を理由として民事訴訟を提起する旨の記者会見を実施したことが認められ、自ら主張を積極的に発信する能力を有するものとみられるから、本件名誉棄損発言についても、本判決の内容を自ら周知するなどして自己の名誉を回復することができる立場にある」とされました。
私たちが誹謗中傷に抗議し、名誉回復のために必死にしている活動が、賠償額の減少に影響したと読める書き方で、これには憤りを覚えます。この主張は別の裁判ですでに否定されていることだと弁護士から聞いています。
しかし市議とはいえ自民党の政治家が発信した情報に一団体の記者会見がどれほど反論として効果があるだろうか。
くわえてColaboは記者会見をしても、誤ったり歪めたりした解釈で新たな攻撃の材料にされた。後に裁判で正当性が認められた神原元氏の発言は嘲笑の対象にすらされていた。
暇な空白氏が刑事事件で起訴にいたった現在からふりかえると、2023年11月のColabo弁護団による記者会見が基本的に正しかったということ - 法華狼の日記
当時の記者会見の正当性は、上記エントリへのはてなブックマークなどの反応を見れば、裁判をへても当時に攻撃をおこなった人々に充分に理解されているとは思いがたい*1。
それらの人々には、名誉棄損をおこなった当事者が発信しなければ情報としてとどかないのではないだろうか。
また、浅野氏がインターネットで熱心に情報を発信し、それを選挙に利用して当選したことも悪い意味で印象に残っている。
自民党の川崎市議の浅野氏をColaboが提訴した裁判の期日。浅野氏は、「Colabo疑惑追及」などというタスキやポスター、チラシを用いて選挙運動をし、「裏帳簿」「刑事告発せざるを得ません」などとYouTube等で発信していましたが、裁判上では「私にはわからない」と言っただけだ等と主張しています。
SNS上では、デマをベースに誹謗中傷を繰り返してきた人物が、裁判になると出てこなかったり、SNSでの態度とは全く違う主張をするということが、他の裁判でも繰り返されています。政治家がこのようにデマに加担したことにより、SNS上でもデマを信じる人が増え、Colabo攻撃を加速させたことは、謝罪を申し出てきた元加害者たちの証言からも明らかです。
政治家がこのような嫌がらせに加担したことで、行政がColaboの側に活動中止を求めてくるなど、
政治家のデマをベースにした言動に行政が影響されることも続いています。責任を追及していきます。
〈暇空茜さんと対峙している一般社団法人Colabo〉(←ここから間違い)
〈福祉を食い物にしているというのであれば許せないのでチェックしていく〉と、「Colabo調査報告」動画20本! フォロワー1.8万に増やしてきた浅野文直川崎市議(自民党)。
Colaboが「不正」⁉
政治家をやらせてはいけない人↓
![]()
もちろん当時から浅野氏の筋の悪さは明らかだった。そうでなければ裁判で真実性は認められなくても真実相当性は認められて名誉棄損とは判断されなかっただろう。むしろ浅野氏は政治家としての見識や思想に問題があることを自ら発信していたわけだが、それでも当選してしまった。
弱者を標的にして人気を集めて政治家になる路線は昔からある。しかし日本の司法でも不当性が認められるくらい主張が劣悪でありながら、インターネットの潮流にのって地方議員として浅野氏は当選してしまった。怪しげな根拠で中国人を標的にして奈良市議となったへずまりゅう氏との距離はいくばくもない。
*1:反省を表明した人物も多少はいるのだが。