「主人の名誉を回復することは、いつかきっと、できると信じています」あまりにも非情な、容赦なく、次から次へと繰り返される誹謗中傷 自死した元県議の妻が問う「人を貶めることの責任」
■「今までにないことが起きている」抱く危機感
【鈴木】 知事選から1年が経っても続く混乱を、ご主人が見たらどう思うでしょうか? 【竹内さん】 「混乱をそのままにできないようなところがあって、だからこそ逝ってしまったようにも思います。 もうすぐ亡くなってから10ヵ月経つんですけども、まだ本当に、『悪い夢を見てるんじゃないかな』って、一日に何回か思うぐらい、私はまだ今までに起きたことも受け止めきれてなくて。 それはやっぱり、未だに混乱が続いている。これまでなかったようなことが、色んなところで起こりつつある世の中というのを、すごく危機感というか、危うい状態にあるんじゃないかなっていうのは、おそらく主人も… 主人がいたらそういう話ができたんだろうなっていうのは、今も時々考えるんですけど…」
■取材を終えて…「追及への報復」の不条理
立花容疑者はその後、示談を申し入れてきたが、竹内さんは拒否した。 疑惑を「追及」すると、誰かが「報復」をしてくる。 これまでめったに起こらなかったことが、今は日常風景のように起きている。 先日、斎藤知事の再選から1年がたっても、混乱が収まる気配が見えない兵庫県政と斎藤知事の姿勢を特集で放送した後も、インターネット上には、亡くなった人たちへの誹謗中傷が起きていた。 こうした「言葉の暴力」の連鎖を断ち切るために、竹内さんは立ち上がった。 打ちのめされた遺族が立ち上がらなければ動かない不条理に、怒りを禁じ得ない。 (関西テレビ報道センター神戸支局長 鈴木祐輔)