「主人の名誉を回復することは、いつかきっと、できると信じています」あまりにも非情な、容赦なく、次から次へと繰り返される誹謗中傷 自死した元県議の妻が問う「人を貶めることの責任」
■「仕事しかやってこなかった」元県議の素顔
【鈴木】 色々な誹謗中傷がありました。でもそうではなく、ご主人は本当はこういう人だと、一番知ってほしいことは何ですか? 【竹内さん】 「百条委員会で厳しく質問をしていたことをとらえて、『あんなことができる人間だから、そんなに弱いはずがない』とか、『そんな弱い人間は政治家なんかやるな』とか。立花さんもそう発言しているのを目にしました。 確かに、弱かったのはその通りかもしれないですけど、ただ本当に全てを懸けて、仕事しかやってこなかった、そんな人生だったと思います。 ずっと政治家の仕事を、誇りを持ってやってきた。 県のために皆さんのためにと仕事ができる。私はそれをずっと横で見てきて。趣味らしい趣味もなくて、休みらしい休みもない。 人のために働いて仕事をするということに生き甲斐を持ってやってきましたから。 間違ったことは見過ごすことができない性格もあって、厳しく、色んな問題を追及して、ただ本人の中の信念、信条でやってきました。 問題が起きて百条委員会の委員になって、議員として追及すべきはきちんとしなければいけないという使命感もあったと思いますし、だから本人はすごく熱心に調べて、百条委員会とか、普段の議員としての活動の中でやっていました。 熱心にやってきたことが突然、『黒幕だ』ってされてしまって。 皮肉というか、一生懸命やってきたことで、最後に仕事を辞めなければいけなくなってしまった。 その時は本当に、ただ仕事を辞めただけではなくて、大きなショックというか、傷というか、ものすごいストレスを抱えていたように思います」
■「家族を巻き込んでしまった」辞職で心に穴
【鈴木】 他党の議員も竹内さんは「大きくて強い人」という印象を持っていたそうです。誹謗中傷の嵐というのは、「そういう人でさえ」追い込まれるものなのでしょうか? 【竹内さん】 「主人が言ってたのは、これは私たちの話なのかもしれないですけど、『家族を巻き込んでしまった』ということを非常に悔いていたというか。『家族を巻き込んでこんなことになって、もうこの仕事を続けていくことはできない』と。 主人なりに考えて仕事を辞めたんですけれど、やっぱりそれで、ぽっかり穴が開いたのか、ものすごい喪失感なのか、大きな挫折ではあって。 これまでやってきた自分の役割というか、職を辞めなければならなくなった。そこから回復する気力がなかなか持てなかったというか。 そこにまた世の中が、突然辞めたことで『何か悪いことがあったのではないか』というような憶測を生んで、それが立花氏の発信みたいなものにつながって…」