鎖無き世界   作:エ・駄・死だな

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次がようやくのエデン条約締結日!気合い入れるべ〜


あ、駄文っす。




それから?

 

 

 

「キキキキッ!お前が「シャーレ」の先生か!なるほど、これは予想外だ!いっそ愉快なぐらいにな!キキキキキッ!」

 

 

 

「…………」

 

「えっと……こんにちは。君がゲヘナの生徒会長…?」

 

 

 

こんにちは。ミカのクーデター以降、それの対処とエデン条約に向けての仕事が先生に降り掛かり、先生は毎日徹夜。その先生の護衛をしている私も必然的に徹夜ということで。明石ユウキだ。

 

その疲れか知らないが、ミカのクーデターから数日間が上手く思い出せないが……ま、誤差だろう。

 

 

あ、今現在私と先生はトリニティから離れ、ゲヘナの万魔殿にいる。

 

その議長とらやのあの生徒は………扱いやすそうだな、簡単に騙せそう。

……別にそんなことはしないぞ?

 

 

あちらで先生と議長が話し合っているが………お、話が終わったみたいだ。

 

 

 

 

「キキキッ………うん?「シャーレ」の先生の部下か?」

 

「服装的に連邦生徒会の生徒っぽいですね。マコト先輩、挨拶でもしたらどうですか?」

 

 

「…先に名乗らせて頂きます。エデン条約締結まで先生の護衛として雇われました、明石ユウキです」

 

 

「ふむふむ……あ、マコト先輩。この方、最近有名なあの学校の……鎮圧委員会?の副委員長らしいですよ」

 

議長の側にいた低身長の赤髪が渡した生徒手帳を見る。低身長には気をつけないといけない。なぜなら今までに会った低身長の生徒は軒並み頭がぶっ壊れてるかめちゃくちゃ強いかのどっちかだったからだ。

 

 

「鎮圧委員会というと……風紀委員会のようなものか?」

 

「まあ、大体そんな感じなんじゃないですか?」

 

「…そちらの風紀委員会には、度々訪ねています。ヒナ委員長にもお会いしました。噂に違わぬ威厳と冷酷さを感じましたね」

 

威厳云々は冗談半分だが、風紀委員会には確かに何度か訪ねている。その時は大体ヒナ委員長が机とにらめっこしているか仕事で居ないかの二択だったが。

 

 

 

「キキッ……そうか。客人にそのような態度とは、逆にこっちが申し訳なるぐらいだな!キキキキッ!」

 

ほら言っただろう?簡単に騙せるって。こんな阿呆ならもう誰かに騙されていそうだが。いやその前に何でこんな阿呆が議長なんだ?

 

 

「ああ、お時間と取らせてしまいましたね、申し訳ないです。それでは」

 

 

「はい、またエデン条約の時にでも会いましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

万魔殿が去って少し経った後、アコがため息をついてこちらに寄ってきた。

 

 

「アコも、元気だった?」

 

「それは………まあまあ、ですね……」

 

「でも、そういう先生達もあまり元気そうには見えないのですが……」

 

「えへへ……やる事が山積みでね…」

「……忙しいのはお互い様ですね…………でも意外でした。生徒がエデン条約に参列されるなんて」

 

 

「うん。ユウキもついてきてくれるし……それなら参列しようかなって」

 

「ユウキさん…ですか」

 

アコが一瞬こちらを見て目を細めた。警戒されているのだろう。なにせトリニティでも、ましてや連邦生徒会でもない完全な部外者側の勢力なのだから。

 

「…ユウキさん。他勢力として、エデン条約についてどう思いますか?」

 

「ア、アコ…?」

 

「……正直なことを言うと、賛成派の方ではあります。法律的にこれから先、ゲヘナとトリニティが争う事が無くなるというのは、余りあるメリットではあるので」

 

「…そうですか。同じ立場の人間の意見として受け取っておきます。これで、委員長も…」

 

 

「あ……そういえば、ヒナはどこにいるの?ゲヘナに来る途中一度も見なかったんだけど…」

 

 

「委員長なら、今は所用でゲヘナの外に…」

 

「相変わらず、お忙しい毎日です……エデン条約が締結されたら、幾分が仕事が減るとは思いますが…」

 

アコは憂いを帯びた顔をして語っていた。ヒナはいつ見ても目に隈をつけており、心配になるのも無理はない。

 

 

「…とにかく、先生の用事は終わりですよね。お帰りはあちらの方──

 

 

 

 

 

「……見送る」

 

出口の方を見ると、目を見開いたヒナがいた。背中には相変わらずその幼さに見合わないデカさの銃がある。

 

 

「い、委員長?明日まで出張だったはずでは…?」

 

「思ったより早く片付いたから。アコもお疲れ様、私が送ってくるから休んでて」

 

「あ……はい」

 

「ほら、ユウキ、先生」

 

 

 

 

 

ヒナに案内され廊下に出る。廊下は月の光に照らされており、外を見ると20区の建築様式と似てるようで似ないようなゲヘナの建物が並んでいる。

 

 

 

「久しぶり…と言ってもまだ一か月も経っていないよね、先生、ユウキ」

 

「あれ…ヒナってユウキと面識あったの?」

 

「たまにこっちに訪ねてくるの。その時は大体仕事中だから、伝言で伝えられるのがほとんどだけど」

 

「相変わらず忙しいみたいですね、ヒナ委員長」

 

「…敬語はいい。私は素のままの口調の方が好み」

 

「……そうか」

 

 

 

 

 

 

話しているといつの間にか外に出ており、遥か彼方に赤い光が見える。どうやらまだ完全に日は落ちていない様だ。

 

 

 

 

 

「帰り道、気をつけて」

 

 

「……もしかしてだけど、まだアコに引退のこと話してない?」

 

 

………?

 

 

 

「……先生…あんまり他人がいる場で言わないで。ほら、ユウキが驚愕と困惑が混ざってよくわからない顔になってる」

 

「ご、ごめん……ゆ、ユウキ…?大丈夫…?」

 

「えっ、あっ…はい…?大丈夫です…?」

 

 

 

 

「はあ……引退のことについて知ってるのは、今ここにいる三人だけ。アコは何となく気づいてるかもしれないけど」

 

「いつ、伝えるつもりなの…?」

 

「……エデン条約が締結されてから伝えるつもり。仕事が明らかに減ってきたら、打ち出そうと思う」

 

「……別に、引退って言ったってそこまで大げさじゃない。少し疲れたから休みたいってだけ…」

 

 

「……この話はやめよう。そんなに重要な事じゃないし」

 

「じゃあ、調印式で」

 

「うん、ありがとう。ヒナ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生…?なんの脈絡も無しにいきなり爆弾発言するのはやめてください…!」

 

「ほ、本当にごめんユウキ!この通りだから、どうにか許して……」

 

 

「別に……咎めるつもりは無いです。それより、早く寝ましょう。私は自室に戻るので…」

 

「…ありがとう!それじゃ、おやすみ…」

 

 

仮眠室のドアが閉められる。ここでオリチャー発動(?)。仮眠室のドア前で座り込み警戒体制に入る。

 

シャーレに帰ってきてから改めて仮眠室や自室の掃除をしていると、なんと盗聴器を発見したのだ。その日からずっとこうして朝までドア前で座り込み警備をしている。性懲りも無くまた仕掛けに来るような事は無いと思うが、エデン条約直前に先生の身に何かあったら申し訳が立たないのでな。

 

おかげで毎朝は隈がえげつない事になるが、ハナコから教わったメイクで誤魔化している。メイクが得意な知人がいて助かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐうぅ〜〜〜

 

「…………」

 

 

勿論夕食は取っていないので、この時間になれば毎回腹から異音が出る。前の体なら耐えるどころか音すら鳴らなかっただろうに、一瞬だけこの体が残念に感じる。

 

 

「はあ〜……」

 

 

 

おもむろに腰を上げ、階段に向かう。

 

 

 

 

深夜なのに未だに一階は電気がついており、休憩室や自習室からは生徒の声が聞こえる。こいつらはわざわざ深夜にシャーレにまで来て何をしているんだ?

 

 

 

シャーレに帰って来た当初は、先生は休憩室で寝ようとしていたが、流石に不味いということで鉄拳制裁にて今は仮眠室で寝てもらっている。

 

 

 

 

 

そうやって向かった先は、今のところシャーレ以外に見たことがないコンビニの「エンジェル24」。

 

 

 

「あ…いらっしゃいませ!って……ユウキさんですか、今日ももしかして…?」

 

 

「まあ、そんなところだ………いつもので、223番だ」

 

「かしこまりました!」

 

 

今頼んだのはタバコ…などでは一切無く、サブマシンガンの弾。別に普通に並んでる弾丸を買えばいいじゃないかと思うかもしれないが、生憎私の銃は特殊なので弾もそれ相応な弾じゃないといけない。

 

 

 

店員の……名前何だっけ……まあ店員が持ってくる間に夜食を適当に選びレジに並べておく。

 

 

「お待たせしました。223番です…!」

「そのまま会計を頼む」

「わかりました…!」

 

 

ピッ、ピッとバーコードを読み取る音が響く。

 

 

「……なあ…」

 

「はっはい!?何でしょうか!」

 

「えっと……お名前は…?」

「え……そ、ソラって言います!」

 

「そうか……その……質問なんだが、いつ来てもソラがレジを担当しているよな?他の従業員を見たことが無いし……もしかして、24時間ずっとここなのか…?」

 

「えと…はい…」

 

絶句した。やってることがほぼ翼の従業員である。いや、給料的にあっちの方がまだマシかもしれない。

 

「……しょ、食事とか…風呂とか…あと睡眠とかどうしているんだ?」

 

「……ご飯の時間は自分で決めれて、お客様がいない時に食べてます…お風呂は、1時間だけ猶予があって、その間はここはセルフレジです………」

 

 

 

 

「…………睡眠は?」

 

「………………………」

 

「………………………」

 

「………………………」

 

「……すまない、聞かない方が良いこともあるよな」

 

「……はい、そうですね…」

 

 

 

 

 

 

「また来てください〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

買ったパンを食べながら階段を登る。シャーレ、いや連邦生徒会の闇が見えた気がしたが、これ以上除いたら色々不味そうだ。ので、あれ以上深掘りはしないでおこう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ん?」

 

 

仮眠室前の廊下に戻ってきたところで、妙な違和感をを感じた。何か………いる?

 

仮眠室のドアの前に、何か人影が見える。まあ、何も考える必要はないだろう。

 

 

レジ袋をそっと地面に置き、気づかれない様に背後に近づく。

 

 

「………」

 

ただひたすらにドアに何か細工をしている。暗闇でよく顔は見えないが、僅かに見える手捌きと音で()()()()分野の手練れであることはなんとなくわかる。

 

 

だからこそ、今ここで潰す。

 

 

「………おい」

 

「……………っ!?」

 

右手で相手の頭にデザートホークを突きつけ、左手で両手首を掴む。

 

「銃を撃つ、大声を出す、その他私が不審だと思った行動を見せた瞬間その頭にコレをぶつける」

 

「まず、お前は誰だ?学校名と名前を言え」

 

 

「み、ミレニアムサイエンススクールの………音瀬コタマ…です…」

 

「……ミレニアム?……次、何故こんな事をしている?」

 

「そ、それは………その……」

 

「運が良ければ監獄行きで済むかもな?」

 

「っ………その…先生の部屋に…………盗聴器を仕掛けようと……」

 

「……誰に命じられた?」

 

「いや……これは私の趣味で…」

 

「先生を盗聴するのがか?」

 

「…私…先生の事がもっと知りたくて…」

 

「……………」

 

 

この場合、こいつが頭がぶっ壊れてる変態か、嘘をついてる刺客かの二択になる。どちらにせよ碌なものじゃ無い。

 

 

 

「……後でミレニアムに報告しておく。安心して眠っていろ」

 

「あっ……ちょっと待っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……という事がありました」

 

「へ、へぇ〜。ま、まあ、コタマも反省してしばらくは控えるって言ってるし…許してあげたら?」

 

「…これはいつか痛い目見ますね……何があっても後悔しないでくださいよ?」

 

「へへへ………」

「何で照れてるんですか?」

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ以降、エデン条約まで特に何も起きず、先生の身も万全で調印式を迎える事になった。

 

 

 

ゲヘナとトリニティの平和条項。

犬猿の仲だった両校が、ついに形式的ではあるが共に平和を誓う歴史的な出来事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ……あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 

 

「お……や、随…と…変そ………ね?」

 

「っ…貴……!」

 

「残…で…が、今回…私は関………いませ…。逆…、……すら…測………かった…果で……で」

 

「苦……うで…ね、助け……げま………か?」

 

「…黙れ!」

 

「しか…、そ…まま……貴女………ロー…壊…てし……のは事…。……は…に任せ……………明で…あ……すが?」

 

「…黙…と言……いる!!」

 

「……まあ、ど……貴…の……様…ら許…………ています。拒…権……いで…よ?」

 

「黙れ…!……ならさっ……やれ!」

 

「……クックック…了解しました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







望みは足を刺す一つの釘でしかなかった。
釘を刺された罪人は、狂った様にただ一点を目指し歩む。まるでそれが救いであるかの様に。

神は居ない。楽園もない。

この作品は…

  • ギャグ
  • シリアス
  • 適度にどっちでも…
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