千葉県成田市で2つの新駅構想!現在の様子をご紹介
千葉県成田市で2つの新駅が構想されています。成田市中心市街地と成田国際空港を結ぶJR成田線と京成電鉄2社の線路上にそれぞれ新駅の開業が予定されており、鉄道駅空白地帯に新駅が開業される期待が高まっています。本記事では、2駅の構想概要や現状に加えて、実際に予定地を歩いた様子をご紹介していきます。

成田市はどんな街?

千葉県成田市は、千葉県北部を代表する街のひとつ。「成田国際空港」や「成田山新勝寺」などがあります。国際的な観光都市であるとともに、有名寺院の門前町としても知られ、年間を通じて多くの人が訪れます。で約13万人(2024年7月末時点)の人口を擁し、街の中心部にはJRの成田駅、京成電鉄の京成成田駅が近接して位置しています。
2社の路線はどちらも成田国際空港へアクセスしているため東京方面と空港を結ぶ拠点駅となっています。

成田市で2つの新駅構想計画が進行中

成田市の中心市街地と成田空港は2社の鉄道路線で接続しています。ひとつはJR東日本、もうひとつは京成電鉄です。JR東日本は成田線(空港支線)で成田駅を出発すると京成成田空港線(成田スカイアクセス線)と合流し、成田空港へアクセスできます。京成電鉄は京成成田駅から京成本線が成田空港駅、東成田線が東成田駅へ向かいます。現在2社ともに成田空港との間に駅はなく、成田駅と空港第2ビル駅の約9.8km、京成成田駅と空港第2ビル駅の約7.1kmが「駅なし区間」となっています。この「駅なし区間」で新駅開業の計画が進行しているのです。

「ウイング土屋新駅」とは

1982年に現在の成田スカイアクセス線のルート案が明らかになった頃からJRの線路と合流するウイング土屋(この町名になったのは2004年)に新駅開業の構想がありましたが、採算が採れないとして実現にはいたりませんでした。しかしその後、2020年度に成田市が実施した「新駅需要予測調査」での1日当たり約3,800人の利用が見込まれると推測。夜間人口を増やせば十分に採算が見込めるとして新駅開業の構想が再浮上しました。

「ウイング土屋新駅」建設予定地はどこ?

「ウイング土屋新駅」の建設予定地は成田線(空港支線)と京成成田空港線が合流する、「イオンモール成田」のすぐ近くです。JR成田線の成田駅と空港第2ビル駅の約9.8kmの間と京成成田スカイアクセス線の成田湯川駅と空港第2ビル駅の約9.7kmの間になります。JR成田線と京成電鉄2社の線路が並走していますが、2線路の間には駅ホームを増設できそうなスペースがあります。また線路の南側にもスペースが確保されており、駅舎やホームなどを設置できそうですね。
ここにはすでにバスロータリーが整備されており、「駅なしロータリー」と呼ばれています。
ウイング土屋新駅の誕生で、イオンモール成田へのアクセス向上など商業機能を担う中核的な拠点として期待されています(編集部にて作成)
ウイング土屋新駅の誕生で、イオンモール成田へのアクセス向上など商業機能を担う中核的な拠点として期待されています(編集部にて作成)

「ウイング土屋新駅」の誕生で期待されていることは?

「ウイング土屋新駅」が開業することで成田空港へのアクセスがさらに便利になることが期待されます。さらに「イオンモール成田」をはじめとしたすでに集積している大型商業施設へも行きやすくなる他、もうひとつの新駅「吉倉新駅」との相乗効果など。また、バスロータリーが整備されているので新駅が開業すれば路線バスが乗り入れる可能性が高いと予想され、電車だけでない交通網の充実が期待されています。

「ウイング土屋新駅」予定地の現在の様子

「ウイング土屋新駅」開業予定地はどのような場所なのでしょうか?周辺を散策してみました。
「ケーズデンキ 成田本店」とヘアサロン「EARTH」の間を抜けると、高架になっている線路が見えてきます(2024年7月撮影)
「ケーズデンキ 成田本店」とヘアサロン「EARTH」の間を抜けると、高架になっている線路が見えてきます(2024年7月撮影)

線路に近づいていくと、道路が分かれているのが見えます。ロータリーの入口部分です(2024年7月撮影)
線路に近づいていくと、道路が分かれているのが見えます。ロータリーの入口部分です(2024年7月撮影)

ロータリーの全体が見えてきました。このあたりに「ウイング土屋新駅」が開業予定です(2024年7月撮影)
ロータリーの全体が見えてきました。このあたりに「ウイング土屋新駅」が開業予定です(2024年7月撮影)

ぐるりとまわる車道のなかにもう1本車道が。ガードレールが暫定的に設置されていて車が進入できないようになっています(2024年7月撮影)
ぐるりとまわる車道のなかにもう1本車道が。ガードレールが暫定的に設置されていて車が進入できないようになっています(2024年7月撮影)

ロータリーの東端あたりから西方向です。草が刈られており、しっかりと管理されていることがうかがえます(2024年7月撮影)
ロータリーの東端あたりから西方向です。草が刈られており、しっかりと管理されていることがうかがえます(2024年7月撮影)

ロータリーから東へ向かって緑道がありました。根木名川の土手部分にあたります(2024年7月撮影)
ロータリーから東へ向かって緑道がありました。根木名川の土手部分にあたります(2024年7月撮影)

緑道へ入ってみるとレンガ舗装がまっすぐに伸びていました。2つ先の橋「関戸橋」までほぼ直線的に続いています(2024年7月撮影)
緑道へ入ってみるとレンガ舗装がまっすぐに伸びていました。2つ先の橋「関戸橋」までほぼ直線的に続いています(2024年7月撮影)

ロータリーから西南西方向を見ると「イオンモール成田」の巨大な建物が見えます(2024年7月撮影)
ロータリーから西南西方向を見ると「イオンモール成田」の巨大な建物が見えます(2024年7月撮影)

ロータリー北西端あたりから南方向です。「ケーズデンキ成田店」とヘアサロン「EARTH」の先に「成田HUMAXシネマズ」が入店している「ヒューマックスパビリオン成田」が見えます(2024年7月撮影)
ロータリー北西端あたりから南方向です。「ケーズデンキ成田店」とヘアサロン「EARTH」の先に「成田HUMAXシネマズ」が入店している「ヒューマックスパビリオン成田」が見えます(2024年7月撮影)

ロータリーから西の高架沿いにも緑道が伸びていました。こちらは約40m先で終わっています。緑道の左側は約2,618平方メートルの店舗用地です(2024年7月撮影)
ロータリーから西の高架沿いにも緑道が伸びていました。こちらは約40m先で終わっています。緑道の左側は約2,618平方メートルの店舗用地です(2024年7月撮影)
ロータリーの西端から東方向です。根木名川とその緑道が線路とななめ方向に延びているのがわかります。

紅白鉄塔が支える電線はこの先の国道295号付近で左右に分岐して、右側が寺台変電所から地下へ、左側が成田変電所へ接続しています(2024年7月撮影)
紅白鉄塔が支える電線はこの先の国道295号付近で左右に分岐して、右側が寺台変電所から地下へ、左側が成田変電所へ接続しています(2024年7月撮影)

ロータリーの中の車道の両端が暫定的なガードレールで封鎖されていることがよくわかります。写真の奥側よりも手前側の方は道幅が半分くらいになっています(2024年7月撮影)
ロータリーの中の車道の両端が暫定的なガードレールで封鎖されていることがよくわかります。写真の奥側よりも手前側の方は道幅が半分くらいになっています(2024年7月撮影)

「吉倉新駅」とは

2020年3月に国際医療福祉大学成田病院が開院し、また2029年春までに成田空港の機能強化工事完成が予定されています。他にも吉倉地区の再開発が進むと予想されるため、同エリアを東西に走る京成本線・京成成田線に新駅を設置する構想があります。

吉倉新駅建設予定地はどこ?

吉倉地区の新駅について2020年度に設置位置を含めた検討が実施されていますが、2024年8月現在、計画地の正確な場所は発表されていません。検討実施後に作成された「(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業」の「土地利用計画図案」では、東関東自動車道と京成本線が交差する地点から800~1000mほど東に「構想駅」が描かれています。既存駅でいえば京成成田駅と空港第2ビル駅の間、約7.1kmのちょうど真ん中あたり。周辺は農地や起伏のある山林になっています。
吉倉新駅の誕生で、2020年に誕生した国際医療福祉大学成田病院をはじめとする周辺の医療産業の充実と、さらなる街の発展が期待されています(編集部にて作成)
吉倉新駅の誕生で、2020年に誕生した国際医療福祉大学成田病院をはじめとする周辺の医療産業の充実と、さらなる街の発展が期待されています(編集部にて作成)

「吉倉新駅」の誕生で期待される事は?

さきほどご紹介した通り国際医療福祉大学成田病院が開院したことにより病院周辺に医療関連施設が増えていくことが予想されています。人口増加やそれにともなう開発が進んでいくことが見込まれ、まちづくりの交通の拠点として新駅に期待が寄せられています。

「吉倉新駅」予定地の現在の様子

「吉倉新駅」開業予定地の現在の様子はどのようになっているのでしょうか?周辺を散策してみました。
吉倉地区の構想駅の近くには当然ながら鉄道駅はありません。2024年8月現在ではJRバス関東「法華塚」バス停留所が近いようです(2024年8月撮影)
吉倉地区の構想駅の近くには当然ながら鉄道駅はありません。2024年8月現在ではJRバス関東「法華塚」バス停留所が近いようです(2024年8月撮影)

京成本線の線路上に架かる吉倉第三橋から西方向です。「土地利用計画図案」ではこの先に構想駅が点線で描かれています(2024年8月撮影)
京成本線の線路上に架かる吉倉第三橋から西方向です。「土地利用計画図案」ではこの先に構想駅が点線で描かれています(2024年8月撮影)

2024年8月現在、わかりやすい目印は工具・農機具などのリサイクルショップ「寄楽屋(きらくや) 成田本店」です(2024年8月撮影)
2024年8月現在、わかりやすい目印は工具・農機具などのリサイクルショップ「寄楽屋(きらくや) 成田本店」です(2024年8月撮影)

寄楽屋から線路方面へ進んでいきます。道の両側は山林になっています。右側(西側)は手つかずの原生林のように見えました(2024年8月撮影)
寄楽屋から線路方面へ進んでいきます。道の両側は山林になっています。右側(西側)は手つかずの原生林のように見えました(2024年8月撮影)

吉倉第二橋。吉倉新駅のはっきりとした場所は発表されていませんが、おそらくこの辺りに開業するのではないでしょうか(2024年8月撮影)
吉倉第二橋。吉倉新駅のはっきりとした場所は発表されていませんが、おそらくこの辺りに開業するのではないでしょうか(2024年8月撮影)

吉倉第二橋から東方向です。線路の右側(南側)が「(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業」の施行予定区域です(2024年7月撮影)
吉倉第二橋から東方向です。線路の右側(南側)が「(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業」の施行予定区域です(2024年7月撮影)

吉倉第二橋から西方向です。線路の左側(南側)が「(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業」の施行予定区域です(2024年8月撮影)
吉倉第二橋から西方向です。線路の左側(南側)が「(仮称)吉倉・久米野土地区画整理事業」の施行予定区域です(2024年8月撮影)

線路方面へ行ける道がありましたが「関係者以外立入禁止」となっていました。ここから約100m先に線路があります。線路の南側は土地利用計画図案では一戸建て住宅ゾーンになっています(2024年8月撮影)
線路方面へ行ける道がありましたが「関係者以外立入禁止」となっていました。ここから約100m先に線路があります。線路の南側は土地利用計画図案では一戸建て住宅ゾーンになっています(2024年8月撮影)

「GATEWAY NARITA/ゲートウェイ成田」が2027年に完成予定

成田国際空港から車で約3分の場所に敷地面積約45万6000平方メートル、総延床面積約38万平方メートル(予定)の巨大施設「ゲートウェイ成田」が2027年春から順次開業する予定です。高解像度のLEDスクリーンを球体に配置した「デジドーム」、成田エリア最大級の客室数を誇る「デジタルホテル」、日本食の輸出拡大に貢献する「テストマーケティングレストラン」「キッチンスタジアム」「国際会議場」などが計画されており、年間で400万人の集客を目指しています。
本記事でご紹介した吉倉地区の構想駅からは直線で約1.2~1.3kmの場所で、ウイング土屋の構想駅からは国道295号(空港通り)で1本のため、両駅が開業すればアクセス向上が期待されています。

成田市の不動産価格相場

成田市にある物件の家賃相場・価格相場はどれくらいなのでしょうか?お部屋を借りる、または住宅購入の参考にしてみてください。

成田市の家賃相場

成田市の家賃相場を見てみましょう。
成田市の間取り別家賃相場
すべて 1R~1K 1DK~2DK 2LDK~3DK 3LDK~4DK 4LDK以上
6万円 5.6万円 5.6万円 7万円 14.1万円 12.6万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた2024年9月2日時点での間取り別家賃相場です。最新の情報はコチラ
※小数点第二位以下は切り捨てしています

成田市の中古マンション価格相場

成田市には「ダイアパレス成田ニュータウン」「グラシエール成田」などの中古マンションが建ち並んでいます。中古マンションの相場を見てみましょう。
成田市の間取り別中古マンション価格相場
すべて 1R~1K 1DK~2DK 2LDK~3DK 3LDK~4DK 4LDK以上
1,550万円 1,140万円 1,680万円 2,380万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた2024年9月2日時点での中古マンション価格相場です。最新の情報はコチラ
※小数点以下は切り捨てしています

成田市の一戸建て価格相場

一戸建ての相場を見てみましょう。
成田市の間取り別一戸建て価格相場
すべて 3DK以下 3LDK~4DK 4LDL~5DK 5LDK以上
3,380万円 2,200万円 3,184万円 3,439万円 2,955万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた2024年9月2日時点での一戸建ての価格相場です。最新の情報はコチラ
※新築一戸建て、中古一戸建てを含んだ価格相場です
※小数点以下は切り捨てしています

成田市の土地価格相場

成田市の土地の価格相場情報は以下の通りです。
成田市の土地価格相場
すべて 50平方メートル以下 50~100平方メートル 100~150平方メートル 150~200平方メートル 200~250平方メートル 250平方メートル以上
6.3万円 7.6万円 7.3万円 7.1万円 3.5万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた2024年9月2日時点での坪単価の相場です。最新の情報はコチラ
※小数点第二位以下は切り捨てしています

まとめ

本記事では、成田市で構想されている2つの駅についてご紹介してきました。開業の見込みがたっていない「ウイング土屋」はいつでも駅が造れそうな状態なのに対して、開業へ向けて進んでいる「吉倉」は詳しい場所は発表されておらず農地や山林の状態で対照的でした。両駅ともに成田市民からは期待が寄せられており開業を待つ人が多くいるようです。今後の動きに注目すると共に開業後のまちの発展に期待しましょう。

※本記事は2024年5月時点の情報です。今後計画の追加や変更の可能性があります。

文/タウンライブラリー編集部
記事公開日:2024年9月2日