無理させてごめんね
会社での新人教育中彼女が体調を崩す。
心配した彼は課長命令もあり、彼女を自宅まで送り届けようとしますが…?
《 》←あると嬉しい効果音
( )←状況、説明、その他
( )内「 」←彼女、他の登場人物の台詞
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【ご採用ありがとうございました】
★浮葉団三/SYUTEN童子様
女性向けシチュエーションボイス 「無理させてごめんね」
https://www.youtube.com/watch?v=pMC2C2ccpAI&pp=ygULeXVraSDlj7DmnKw%3D
見つけて頂きありがとうございました。_______* YUKI *
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《PC操作音など、可能ならオフィスにいるような雰囲気を…》
…で、もしこの画面間違えて開いちゃったら、こっちのショートカットで…って、話聞いてる?
(「大丈夫です。聞いてます」と彼女)
あれ…?
もしかして、体調良くなかったりす……おいッ!!
《衣擦れ音》
(話の途中で椅子から崩れて落ちそうになった彼女を、彼、慌てて抱き止める)
大丈夫?!
って、大丈夫じゃないよね…。
(彼、近くにいる人たちに向かって)
すいません。
彼女、医務室に連れて行くので、あとよろしくお願いします…!
《衣擦れ音》
(彼女を抱き上げ医務室へ…)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
(医務室。寝ていた彼女目を覚ます。そこへ彼、登場)
《カーテン開閉音》
ああ、起きてた…?
ここ?
うちの会社の医務室。
君倒れたんだよ。
寝不足に疲労…それに貧血じゃないかって、常駐してる先生が言ってた。
もしも数日様子を見てもこういう事が頻発するなら、病院での受診をおすすめするってさ。
(「すみません…」)
あぁ、仕事の事なら心配しなくていいよ。
君はまだ教育期間中だからね。
それよりも…自分の体調管理をしっかりしないといけないと思うよ?
学生時代と違って、社会人はそう簡単に仕事休めないからさ…。
予防や対策は徹底しないと。
まあ、まだ勤め始めたばっかりだからね。
これも経験じゃないかな。
いずれにしても頑張り過ぎは良くないかな…無理しないようにね。
そうそう。
今日はこのまま帰宅していいそうだから、送っていくよ。
車なんだ。
混んでる電車に乗るよりは楽だろ?
荷物もこっちに持ってきた。
これで全部で合ってるかな?
(「合ってます…」)
じゃあ、ゆっくりでいいから起き上がって。
この部屋も施錠しないといけないから。
(「あ…」彼女起きあがろうとして何かに気付く)
《衣擦れ音》
ん?
どした…?
(医務室のベッドを汚している事に動揺する彼女「あの…やっぱり1人で帰れます…」)
「やっぱり1人で帰れます…」って、まだ顔色良くないでしょ。
辛いんじゃない?
うーん…もしかして僕、なんか警戒されてたりするのかな…?
(「違います!そうじゃなくて…」)
そうじゃなくて…?
《衣擦れ音》
(彼も何かに気付く)
…あー…そっか!
ちょっと待ってて?
(彼、医務室の棚や引き出しを開けて何かを探す)
えーと…。
(彼、何かを手にして戻ってくる)
僕10分ほど席を外すからさ…。
その間にもしこれが必要だったら使っといて。
じゃあ、ちょっと行ってくるね。
《ドア開閉音》
(彼、医務室の外へ。そして10分後、彼、再び医務室へ戻ってくる)
《ドア開閉音》
ただいま。
えーと…カーテンって、もう開けても大丈夫そうかな?
(「はい…」)
《カーテン開閉音》
うん…。
着替えられたみたいだね。
シーツやカバーは剥がして、そこの…クリーニング入れに入れておけばいいよ。
(「あの…このスカート…いいんですか…?」)
ああ、そのスカート?
それはね…リニューアル前の制服でもう誰も着ないから、使っても問題ないよ。
後日洗って戻せば問題ないらしい。
消耗品の返却は不要だから、スカートだけ返せば大丈夫。
(「この会社…こんな用意があるんですか…?」)
何年か前にね…職場改革があったんだって。
ほら、うちは社長が女性だから、元々女性社員には手厚いんだけどさ。
もっと働きやすいように…って女性社員の誰かが提案したらしくてね?
月イチの女性の悩みにも対応出来るように、生理用品や不測の事態が起きた時の着替えなんかも整えたらしいよ。
確か湯たんぽやブランケットなんかもあったんじゃないかな…。
(「凄い…。でも、どうして男の先輩がそんな事知ってるんですか?」)
なんで僕がそれを知っているかって?
社内報で告知があった…っていうのもあるんだけどさ。
別れた彼女がね…君と同じ状況になった事があるから…ってのもあるんだよね。
当時彼女、ひどい生理痛で勤務中具合が悪くなって、ここで寝てたんだ。
帰りに送ろうと思って迎えに来たら、それまでずっと寝てただろう?
起きた時には服もシーツも漏れた経血で汚れててね…。
2人でパニクってたら、先生が「大丈夫よ」って…。
君に渡したのと同じ備品一式を出してきてくれたって訳。
あの時の彼女と君の様子がなんとなく似てたから、君ももしかしてそうなのかな…って。
ああ、先生ならね…。
今日は早めに病院に戻らないといけないとかで、もう帰っちゃってるよ。
君が寝てたから「帰りの鍵かけだけお願いするわ」って、鍵を預かってる。
着替えも出来たみたいだし、普通に1人で帰る事も出来るとは思うんだけど…どうする?
この時間だと相当電車混んでるから、座って帰るのは難しそうだけど…。
(「………」)
ふふっ…つまんない遠慮しなくていいよ。
まだ身体辛いでしょ…。
乗って行きなよ。
課長からも「教育係なんだし方向も一緒なんだから、送ってあげてよ」って言われてるしさ。
君は「課長命令だから仕方なく」って思ってればいいよ。
さあ、行こう?(笑)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
(駐車場。彼の車に乗り込み…)
シートベルトしめた?
それじゃ…行きますか…。
(車、発進)
そうだ…眠かったら寝ちゃっても構わないからね?
生理の時って眠くなるって言うでしょ。
それと、もし途中で具合悪くなったら教えてね。
適当なところに停めて休憩するから。
(「ありがとうございます」)
このくらいなんて事ないよ(笑)
それよりもさ…。
無理してたの、気づいてやれなくてごめんな…。
(「いえいえ…男の人は生理のことなんてあんまりわからないじゃないですか…」)
いや…生理の事だけじゃなくてさ…。
寝不足だし疲れてたでしょ?
「多少は」?
多少って感じじゃないと思うけどな…。
君の鞄を持ってくる時に、トートバッグだっけ?…中身が少し見えちゃったんだよね…。
本に付箋…いっぱい貼ってあった…。
家で相当勉強してるでしょ。
(「あ……はい…でも、ささやかな量ですが…」)
ささやかって量じゃないでしょ、あんなに付箋で本、膨らまして(笑)
量見たら、寝る間も惜しんで頑張ってた事くらい想像出来るってば。
普段からメモもしっかり取ってるし、休憩時間もそれ見て復習してるの見た事がある。
わかんなければすぐ訊いてくれるしさ…。
勉強熱心だなって思ってたよ?
君って飲み込み早いからさー…。こっちも、つい早く育って欲しいと思っちゃってね…。
少し期待かけ過ぎて、厳しくしすぎたかもしれない。
僕の指導、プレッシャーだったんじゃない?
ただでさえ緊張してる時期だっていうのに、随分無理させちゃったよね…。
(「そんな事は…」)
暫くはペース落とすから、体調優先で行こう。
少なくとも女の子の日の間はそうした方がいいと思うよ?
(「そんな…いいんですか…?」)
大丈夫大丈夫。
数日ペース落としたからって、うちに来た他の新人に遅れを取らせるような事はしないから。
ちゃんと一人前の即戦力に育ててあげるから、安心して任せてよ(笑)
えーと…この先左で合ってる?
(「はい」)
で………………んー……………この辺で降ろすので大丈夫そうかな…?
(「はい」彼女の家付近で車を停める)
よし…っと…。
じゃあ、この辺で。
とにかく今日はゆっくりして、よく寝て身体休めなね?
夜中辛くなったら、彼氏なり友達なり頼りなよ?
ぇ…居ないの…。
そっ…か…。
じゃ、まあ!何か困った事があったら同じ教育係の池永さんとかさ…。
あの人面倒見いいし…他の女子社員にも頼られてるし…。
なんなら明日、電車通勤つらいなら迎えに来てもいいし…。
えーと!
とにかくアレだよ!
今夜は勉強なんてしなくていいから、あったかくして栄養取ってゆっくりするんだよ?
(「はい(笑)送って頂いてありがとうございました…」)
どういたしまして(笑)
それじゃ今日はお疲れ様。
おやすみ。
(彼女、車を降り、家へと消えてゆく)
…はぁぁ
ひとまず大丈夫そうで良かったぁ…。
最後の一言余計だったかな…。
変に思われなかったかな…。
距離感気をつけよう…。
今彼氏居ないみたいだし…ここは大事にだよね…。
うん…焦るな、僕…。
慎重に、慎重に…。
【fin】