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【南城】古謝景春南城市長が市議選の結果を受けて10日、報道陣の取材に応じた際、古謝市長からのセクハラ被害を訴えている女性職員について「15年前からお茶くみをしている女性」とし、「警察に訴えてください。議会じゃなくて警察で真実を明らかにしてください」と声を荒らげたことに「時代錯誤」「市長失格」などの批判が集まっている。
「お茶くみ」発言に対し、「Be the Change Okinawa」の親川裕子代表は「他にもさまざまな業務があったはずなのに、そういう面しか見ていない。職員の仕事をしっかり評価してないのではないか。それこそがハラスメントだ」と指摘する。
南城市秘書防災課は「市長にお茶を出すのは通常業務の一環で、女性だからという理由で選ばれたわけではなく、たまたまその職員が担っていたにすぎない」と説明。女性の休職以降は男性秘書が受け持っているという。さらに「市長の発言は女性の個人情報をさらすことを避けるため別の形容詞を用いたもので問題はなかった」とした。
一方、労働環境改善のため職員が上司にお茶を出す行為自体を廃止した自治体や企業も多い。
女性史研究家の宮城晴美さんは「男女共同参画の観点からも、職員のお茶くみをなくしていこうと全国の自治体などでも進み、那覇市は30年以上前から取り組んでいる」と指摘。
南城市は2017年に男女共同参画都市宣言をしているが「市の体質そのものを見直すべきだ」と語気を強めた。
セクハラ被害を警察に訴えるべきという古謝市長の持論に、南城市在住の小口幸人弁護士は「セクハラ被害者の多くは警察に行けない。だからこそ国を挙げて労働局、役所、企業に窓口を設けている」と説明。「まるで刑事事件にならないものはセクハラではないというような発言を公の場でした。これ自体で辞任ものだ」と批判した。
(普天間伊織、慶田城七瀬)
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