日本を滅ぼす研究腐敗――不正が不正でなくなるとき(39) 6章 たたかいは続く 5
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武蔵大学は大内裕和教授(前中京大学教授)の研究不正を見逃し、両者は強い協力関係にある。少なくとも大内教授は大学に借りをつくっている――これまでそう考えてきた。しかし、大内教授が武蔵大学を2度にわたって訴えていることを知ったいま、この考えが的を得ていないように思えてきた。良好な関係ではないことはまちがいない。
そうすると解せないことがある。武蔵大学はなぜ大内氏を切らないのか。研究不正を厳しく調査し、懲戒処分にすればよい。それをしないのは、切りたくても切れない事情があるのかもしれなかった。
2025年8月26日、でたらめな研究不正調査による損害賠償請求を中京大と武蔵大に求めた「対大学訴訟」の控訴審第1回口頭弁論が東京高裁で開かれた。相手方はWEB弁論で参加したが、裁判所のモニターがうつらないトラブルがあり開廷が30分ほど遅れた。仏頂面の裁判長の訴訟指揮は意外に丁寧で、弁論続行となった。
「1回結審とおもってたけど、モニターのトラブルが功を奏したのよ。ついている」
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