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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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愛の守護者


「先読みスキルが凄いなー……」

「槍の勇者はそれだけわかりやすい奴だからな」

「おい! フィーロたんをどこへやったのですかな! 感動の再会の邪魔をするなですぞ!」

「そうはいかん。私の使命と改めて自己紹介をせねばならないからな」


 く……何者なのですぞ! このラフ種は。

 お姉さんではないようですが……ライバルが作成を命じたラフ種でも無いようですぞ。


「お義父さん! こいつは一体何なのですかな? 一体いつから居るのですかな?」

「えっと……」


 なんでもコヤツが現れたのはウサギ男を蹴り飛ばした後に森へと来た所だったそうですぞ。

 いつの間にかフィーロたんの隣に居て挨拶と自己紹介をしていたそうですな。

 であると同時に軽い監視役で気にせず実験を続行しろと言って姿を消したとかですな。

 ですがお姉さんのお姉さんはある程度居場所が分かったそうですぞ。

 まあ、お姉さんのお姉さんには隠蔽を見抜かれることが多いですからな。

 超音波か何かで居場所を把握しているのですぞ。

 ですがラフ種関連となるとそんなお姉さんのお姉さんさえ騙す能力がある可能性は否定できませんな。


「確かラフミって名乗っていたっけ? なんか翌日に大きくなったフィーロちゃんを奴隷商に預けに来るときに合流して背に乗ったんだよね」

「正解だ。槍の勇者、これで思い出したか? 誰が言ったか可愛くないラフ種、それが私だ」

「全く自慢になってないと思うよ」


 ラフミ!? ラフミという事は錬が作り出したあのラフミですかな!?

 ですがラフミはあのループにおいて、特定の時間に未来からやってきたとか言っていました。

 世界が平和になった後の事ですぞ。

 それなのに平和になる前の時間になぜ現れるのですかな?


「どうしてお前がここにいるのですかな!? いや、お前はあのラフミなのですかな!?」

「正解だ。私はお前の知る、ラフミだ」

「ですがお前が来るのはまだ先のはずですぞ!」


 ラフえもんなるゴーレムが来る頃に錬がぼっちを拗らせると来るのではなかったのですかな?


「やはり完全に忘れているな。それはこの時間軸で起こりうる可能性か? 私はお前も知っている、あのラフミがそのまま来たと言っているのだ。わからないのか?」


 つまり……前回のループに居たラフミがそのまま何故かここに居るという事ですかな!?


「正確にはラフ3MK2とでもいうべきか」

「どういう事ですぞ!?」

「だからしっかりと事情を説明しなくてはならないのだろう。面倒だからここで説明してやるのだ。聞け」


 ラフミはそこで胸を張り、腕を組んでいますぞ。


「んー?」


 そこで天使姿のフィーロたんがこちらをのぞき込んでいますぞ。


「フィーロたーん!」

「残念! それも私だ!」


 なので飛び掛かるとまたもフィーロたんがバリィっとラフミの変装姿だったのですぞ。

 何なんですかな!?

 姿を現すフィーロたんはみんなラフミなのですかな!?


「フィーロたんを早く出せですぞ!」

「だから落ち着け、話が進まん」

「くっ……」

「元康くんが輪をかけて落ち着きがない……」

「だからこそ私が派遣させられたと言っても過言ではない。どうやらガエリオンは何処かへやっているようだし、過激に動かねばならん」


 お義父さんが呆れた口調で俺を見てますぞ。

 違うのですぞ。

 フィーロたんと念願の再開が出来ると思ったのにラフミだった所為で落ち着く事が出来ないのですぞ。


「ガエリオンって?」

「話すと予測とずれる可能性があるので必要になったら言う。なので今回は説明を拒否する」

「わー……堂々という子だなー」

「さて……まず何を話したらいいかだが……」


 ラフミはお義父さんを見てから考え始めますぞ。

 なんですかな? お義父さんに仰ってはいけない事を知っているのですかな?


「槍の勇者がどのような事を説明していたのかの把握をすべてしている訳ではないが、フィーロに関してある問題がある。こいつが暴走する所為でフィーロは病む可能性があるのだ」

「そうなんだ?」

「うむ。その病んだフィーロによって槍の勇者は精神的に大きな損傷をしてな。そうならないように私はとある方……槍の勇者に協力した神狩りが再度来訪した際に槍の勇者とフィーロが健全に過ごせるよう警護を任されたのだ」

「まあ……飛びついてたもんね、元康くん」

「く……」


 フィーロたんだと思ったら悉くラフミと言うのは何なのですかな?


「なんかヤンデレが苦手っぽい話をしてた事があったし、それを避けるために一緒にループしてるって事?」

「半分は応で半分は否だ。私が次元を超えて現れる条件はループする槍の勇者の居る世界であり、フィーロの存在が確定した時だ。槍の勇者、覚えて置け、私に遭いたくなくばフィーロをサクラにすればいい。な? 簡単だろう?」


 つまりサクラちゃんをフィーロたんにすると確定でラフミが現れるという事なのですかな?

 ラフミは俺の耳元に口を近づけて囁きました。


「精霊達の恩人である神狩り、アーク様が来訪後に事情を把握してから私に直々に命じられてな。私に色々と改良を施してくれたのだ」


 くうう……アークがあの後やってきたのですかな。

 ぼんやりといらっしゃったような気がしますぞ。

 具体的には俺がループするようになった原因を思い出して直ぐだったような気がしますな。


「そして元となった世界の私とのアクセスも出来た。こうして形を得たからこそな訳だな。これはあの世界の私の罪滅ぼしにもなるだろう」

「罪滅ぼしですかな?」

「そうだ。あまりにも強い感情の籠ったチョコレートに意識を支配されて盾の勇者とオスの方のガエリオンを強引にくっつけさせようとした私の罪をな」


 ぼんやりと最初の世界のラフミであるらしき存在が何者であるかが分かりました。

 こいつ、元々チョコレートモンスターを元に作られた存在であったのですが、そのまま最初の世界のお義父さんに襲い掛かった奴でもあったのですかな!?


「チョコレートを雑に扱う連中への怒りに支配されていたが、その後のあまりにも強い愛にな。フフ……貴様は愛の狩人、その同行者は愛の捕食者とするなら私は愛の守護者だ。貴様の愛を健全とするためにフィーロの守護者になったのだよ」


 何を言っているのですかなこいつは!?


「安心しろ。私が関わるのは貴様とフィーロとの事柄のみ。基本的に傍観を決め込む。たとえ貴様が好きに暴れまわったとしても私は止めんぞ?」

「フィーロたんを解放しろですぞ!」

「解放しているとも。お前が飛び掛かってフィーロのストレスになる事だけを阻止するだけだ」


 それがダメなのですぞ!

 やはりこいつは敵ですぞ!


「そんな訳だ。未来からの使者は槍の勇者一人じゃない。ここにも居たという事だ。そんな訳でよろしく頼む」


 また俺のネタをパクりましたなこいつ!


「結構長く内緒話してたね。それでラフミちゃん」

「なんだ?」

「んー?」


 おお、フィーロたんがテントの中へと入って来ますぞ。


「ごしゅじんさまー」

「あ、フィーロが喋りだしたかー」

「んー?」


 フィーロたんが何度も小首をかしげてますぞ。

 お義父さんの態度を疑問に思っている様子ですぞ。

 本物のフィーロたんですかな?

 ですが飛び掛かった瞬間バリィっとされるのは精神的に疲れるのですぞ。


「なんかよくわかりませんが槍の勇者の天敵が登場したという事でしょうか」

「ああ……いい加減大暴れに付き合わされる方の身になってほしかった所だった」


 ここぞとばかりにウサギ男とワニ男が話に混ざってきました。


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― 新着の感想 ―
[良い点] フィーロに会いたい元康。 フィーロを作り出すと元康が暴走して、フィーロが病む。 病んだフィーロが苦手で精神にダメージを負う元康。 でもフィーロに会いたい元康。 負のスパイラル!! おや…
[良い点] ちゃんとフィーロ出来上がったんだ
[一言] こんなのに付きまとわれたら病むのも当然かぁ。
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