ロシアは、ついにドネツク、ルガンスクの2つの共和国をプーチンが承認する見込み。
現地の21日後半に、安全保障会議を開き、ドネツク&ルガンスクの承認派が多数となり、ついにプーチンは決断するんだな、といったことになった。
なにしろ、安全保障会議のライブ中継までやって、各人に意見を述べさせた。パトルシェフさん、いいわ、ほんとに。
Putin holds meeting with Security Council [TAPE]

3つぐらい考えてみた。
1つは、ドンバスは本当に危険な状況だということ。
こういう感じで囲まれている中に人が住んでいる状態を、このままにはしておけない。2014年の再来はごめんだ。
濃い青色が、キエフ側の軍事施設。人数的には現在60,000 人といわれているけど、現代の戦争は歩兵がやるわけではないから、既に十分危険な人数がドンバスを囲んでいる。
もう1つは、ここ8年間、結局のところ、ドイツとフランスはミンスク合意をします、しますと言いながら、何一つ成果がない。
この間も、ドイツとフランスの首脳が、会議しましょうと集まったものの、結局何の展望さえ出ない。ずーーーーっとこれ。
これはつまり、時間稼ぎをしているだけだ、というのがロシアの判断でしょう。いつまでもウクライナ問題を片付ける気などなく、その間に軍備を持たせて、アメリカが事実上属領化した。
もう1つは、NATOの東方拡大を止めろという去年12月のロシアの提案に対して、ちゃんとした答えが返ってこない。
つまり、NATOのオープン・ドア政策を変える気は西側にはない。ということは、ウクライナはいつまでも問題の対象となる(本当に入れたいのでなくても、そうなる)。
ということで、ここでドンバスを承認するということは、
人道的
外交的
軍事戦略的
に考えて、大きな決断だが、決断することがロシアの安全保障にとって重要だという判断は十分理解できる。
ヨーロッパというアメリカのブランチに引きずられず、アメリカと交渉するという覚悟だ、とも言えるでしょう。
おそらく、すぐにCSTOに入れて政治的に守る体制を作るんじゃないかな。ロシア編入とかなんとかよりそれが大事。
■ オマケ
いやしかし、ロシアには驚いてないんだけど、驚くのはヨーロッパ。もう完全なアメの子分体制となって、NATOの中に入ることが至上命題なんだなぁって感じ。NATOに疑問を持つことすら許されない、みたいな。
今日、ドイツの外務省がNATOの東方拡大についてコメントしていた。数日前に、ディアシュピーゲルが、当時NATOを東方に拡大しないとソ連と約束しているから、というのを前提として話している議事録が出てきて報じていたのを受けてのコメントだと思う。
で、外務省の報道官によれば、
ロシアとの条約にはNATOを拡大しないという約束は入ってない、だそうだ。
Treaties with Russia contained no pledge NATO would not expand — German Foreign Ministry
一生言ってろよ、って感じ。
なぶりものにしないよう、できる限りのことはしていたけど限界があった。
8年間待ったがどうしようもなかった。
西側に正常な神経を期待したが、なかった、とも言えるでしょう
先週のモスクワでの共同記者会見
プーチン「首相は我々の時代で欧州での戦争は想像しがたいと言われたが、あなた方自身が既に戦争当事者になったではないか。NATOのユーゴ空爆のことだ。」
ショルツ「強調しておくがユーゴは状況が違っていた。ジェノザイドが懸念される可能性があったのだ。」
プ「付言することをお許し下さい。現在ドンバスで行われていることはジェノザイドと我々は見做している。」
ドイツ首相はかなり根に持つタイプのようで、週末のミュンヘン安保会議での発言
「NATOは侵略的組織ではない。プーチンは我々とは違う評価をしている。いつもユーゴの件であたかもNATOが侵略者であるかの話を持ち出すが、私が彼に言ってやったのは、我々がジェノサイドを防止したということであり、当時の状況を正しく理解しなければならない。彼の言うドンバスでのジェノサイドというのは笑い種だ。」
ドイツ人がよく使うKomischとでも言ったのでしょうか。当然、ロシアでは烈火のごとくの反応です。
https://www.youtube.com/watch?v=7w4mW5JxI8A
プーチンの昨晩のテレビ演説は8年間貯まっていたものを吐き出した感じで、聞いていて当方も熱くなってきました。
https://www.youtube.com/watch?v=W9hG6ssQB1s
この決断は、ドンバスが廃墟になる前にという緊急性があったのでしょうが、ドイツ新首相に対する絶望も一因になった気がします。これでガスパイプラインも絶望的でしょう。あるウクライナ人が言っていました。ウクライナではロシアからのエネルギーを遮断して、結局、国内工業は壊滅したと。ドイツはウクライナではないというものの、どうするのでしょうか。
最近気になるのは、西側政治家の無知無能ぶりです。上記のショルツ以外でも枚挙に暇がないのですが、一例を挙げればイギリスの外相。オクスフォード出のお馬鹿さん。共同会見では、ラブロフに「つんぼとの対話のようだった。外交官生活でこんなのは初めてだ。」いわしめた彼女は、その歴史地理に関する無知ぶりでロシアでは嘲り笑われています。確かケドミが説明していたと思うのですが、ロシア人司会者から、何故こんな素人が外務大臣なのかと問われ、西側では大臣ポストは政権内或いは党内の力学で決まるのであって、その専門性ではない、大臣は官僚が書いたメモを読むだけだ、と答えていました。ソ連ロシアでは考えられないことです。外交官生活50年のラブロフと素人とでは何の話も成立しないでしょう。既に経済面でその兆候が現れていると思うのですが、「豊かな社会」が単に金銭、権力、自らの欲望を追い求めた結果、堕落、腐敗、停滞、退化、滅亡へと続いて行くような気がしています。
そうなんですよ。私はその話を書こうとして、どこから頭の整理がなかなかできなくて、今パスしているところ。
私も、あのシュルツとかいう男に絶望を飛び越えて驚きました。いいと思ってるか????みたいな。
シュルツなる害悪爺略してガイジに騙される輩への対策に、現実を突きつけて分からせてやりましょうぜ。
「戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ」
https://blog.goo.ne.jp/ibuffalo3510/c/47c61085746bb521728eac9472c52b08
(原文)http://web.archive.org/web/20120113041901/https://thirdworldtraveler.com/Herman%20/HRW_Yugoslavia.html
で、ドイツ現首相の発言
「(プーチンは)いつもユーゴの件であたかもNATOが侵略者であるかの話を持ち出すが、私が彼に言ってやったのは、我々がジェノサイドを防止したということであり」が完全に論破されてます。10年もとっくの昔に!
「今年の初めのラチャクに至るまでは、ユーゴスラヴィア政府当局よりもコソヴォ解放軍(KLA)の方が、より多くのコソヴォの死者に責任があった。」って、当時のNATO事務総長ジョージ・ロバートソンすら「議会で」明言したのに!