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先生「あっ。良かった、来てくれて。
心配してたよ、何かあったの?」

ワカモ「申し訳ございません。大したことではないのですが…少々、所用がございまして」

先生「そうなんだ。あっ、いや、ワカモがデートに遅刻するなんて珍しいからさ」

先生「とにかく大事じゃないなら良かった。
じゃ、デート行こっか!」

ワカモ「…はい♡」


──それから数時間後。

竿役「で、命令通り〝アリバイ〟は作ってきたんだろうな?」

ワカモ「はい、あなた様のモノと比べるとあまりにもお粗末で、このワカモ、思わず笑いそうになってしまいましたが…」

ワカモ「ちゃぁんと…。〝中出し〟していただきましたよ」

ワカモ「これで全責任は…あの人に押し付けられます♡」

竿役「ははっ、わりーな。お前とはセフレ以上の関係になる気はねぇからさ」
 
某所、ラブホテル。
本番後早々に理由をつけて先生とのデートから帰還した狐坂ワカモは、予め待ち合わせ場所に決めていたこのホテルで本命の男──逞しい黒人と、逢瀬を重ねていた。

竿役「さっ、そうなりゃ今日もまたヤろうぜ。最後に突っ込まれたのがあの短小ちんぽじゃお前も気持ち悪いだろ」

ワカモ「あぁ、なんとお優しい…♡」

ワカモ「…はい♡ どうかあなた様のモノであの〝キモい〟思い出を上書きしてくださいませ♡」

後ろから大胆に抱きついてきた男に胸を揉みしだかれながら、ワカモは今日の先生とのセックスを思い返す。

弱々しい弱者の、弱々しいセックス。

あんなゴミのような射精量では、子宮どころか膣の中腹にも彼の精子は届かないだろう。

──その癖してワカモの雑な演技を信じ、本当に彼女のことを気持ちよく出来たと思っているのだから滑稽だ。

なぜ自分があのような弱者を一時でも好きだと〝誤解〟してしまったのか。彼女にはそれが不思議でたまらなかった。

竿役「よし、じゃあアソコもおっ勃ってきたし…。服脱げ、ヤるぞ」

ワカモ「はい…♡」

先生のモノとは比較にならないほど大きな男根── 本当の〝あなた様〟たる強者の証を背中越しに感じながら、ワカモは言われるがままに着物の帯を緩めた。

はらりと脱げ落ちる着物……。その下には、ワカモが彼の所有物であることを示す数々のタトゥーが施されていた。

竿役「それにしてもよくバレなかったな、このタトゥー」

ワカモ「えぇ、あの人には「衣服を脱ぐのは恥ずかしい」と適当な方便を申し上げておきましたので…♡」

ワカモ「この乳房もくびれも臀部も…。私が全てを晒け出すのはあなた様にだけです♡」

竿役「ははっ、せっかくの彼女の裸も見れねぇなんて。弱者に産まれるとほんと散々なんだなw」

竿役「どう、ちょっとはかわいそうだって思ったりする訳?」

ワカモ「いえ、まさかそんな。こうして知らない間に彼女を寝取られるのも托卵されるのも…全部弱者に産まれたあの人の自業自得です♡」

竿役「うわっ、ひっでぇw」

男とワカモはひとしきり先生のことをバカにして笑うといつもの体位──臀部に刻印されたスペードのQがもっともよく見えるバックの体位でセックスを開始した。


──数分後。

ワカモ「あ゛っ♡ あ゛ぁ゛〜っ♡」

ワカモ「気持゛ち゛いっ♡ 凄い゛ぃっ♡」

もし今彼女達の部屋の前を通り過ぎようとしたカップルがいれば、間違いなくそのあまりの大声にギョッとせずにはいられなかっただろう。

幾たびにも亘る逢瀬の末、今日ではワカモのウィークポイントで男が知らない箇所は存在しなくなっていた。

事もなげに軽く腰を一振り。

ただそれだけで、あの厄災の狐が凄まじい絶叫をあげながら枕に顔を埋めその身を淫らに悶えさせる。

……正常位で行われた、先生とのアリバイセックス。あんなモノは彼とのセックスと比べればおままごとも同然だった。

ワカモ「お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉ゛ぉ゛〜〜〜っ♡♡♡」

先生はワカモがこんな汚い声で鳴くことを知らない。尻を力強くスパンキングされると稚児のように潮を噴き漏らすことを知らない。子宮の入り口を亀頭の先で何度も何度も何度も何度も乱暴に殴り付けられると幸せな気持ちに満たされることを知らない。

しかしそれは当然だ。
ただひたすらワカモに「好き」と繰り返されるだけで幸福感の絶頂に達しカスみたいな量の汚汁をぶち撒け自分だけ満足するあの弱者が、〝本物〟のセックスなんて出来るはずがない。

ワカモ「あ゛っ…♡ もうイ゛っっっ…♡」

竿役「ははっ、やっぱりワカモは七囚人1の雑魚マンだな」

なにせこの世に本物の〝男〟はただ1人。
うつし世で〝男〟と呼べるのは、慈愛の怪盗も、五塵の獼猴も、その他の面々も……、皆まとめて男根一本で屈服させた、愛しの〝あなた様〟だけなのだから。

ワカモ(あぁっ…♡ 私、幸せです…♡)

そうしてワカモは彼に巡り会えた幸せを五体で感受しながら、体の内側から沸き起こる快楽に身を委ね──。
 


竿役「……でも駄目だ。待て」



……ることが出来なかった。

竿役「それなら俺もお前に合わせて中に出してやるからよ、もうちょっとだけ我慢しろ」

ワカモ「は、はいぃ……♡」

今にもイきそうだったその矢先。
自分のペースに合わせてくれる、優しく逞しい優秀な本物の雄──。そんな彼に命令され、ワカモは歯を食いしばりすぐにでも果てそうな自分を奮い立たせた。

……暫し、室内に響き渡る物音が彼女の荒い呼吸音だけになる。

ワカモ「……っはぁ〜♡ ……っはぁ〜♡」

極度に高まった興奮。強制されるお預け。
きっと今彼女の脳内は灼けるように熱く燃え上がっていることだろう。

けれど、その胸の内にある感情はただ1つだけだった。

ワカモ(あとちょっと…♡ あとちょっと…♡)

ワカモ(あとちょっとで…っ♡)

──考えただけでシーツを掴む手の力がより一層強くなる、その想いは。

ワカモ(あとちょっとで、私でイっていただける……っ♡)



そして──。

竿役「よし、イっていいぞ」

その瞬間、ワカモは果てた。
子宮内に精液を流し込まれるのとほぼ同時に、シーツに大量の潮を盛大に撒き散らし──。

ワカモ「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜〜〜っっっ♡♡♡」

まるで駄々っ子が泣き喚くかのように喉の奥からありったけの声を絞り出すと、彼女は糸が切れたかのようにベッドに突っ伏した。


ワカモ(愛しています、あなた様…♡)


……強烈な快楽に意識が断絶される寸前彼女が小声で呟いたのは、かつて先生に囁いたのと同じ愛の言葉だった。

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