皆さんはポモドーロ・テクニックをご存知でしょうか?

これは、タスクに向かう時間を深い集中作業の時間と短い休憩時間に分割し、そのサイクルを繰り返す時間管理術です。

この「集中」と「休息」の明確なリズムによって、高い生産性を維持しながら疲労を管理することを目的としており、多くの人にとって効果的であることが証明されています。

なぜなら、物事を成し遂げる上で「集中的な作業」と「休憩」は、どちらも不可欠な要素だからです。

そしてポモドーロの人気は、その哲学を反復・発展させた派生メソッドも生み出しました。

今回ご紹介するのはその中の「アニめどろ(Animedoro)」と呼ばれるメソッド。

もしあなたがタスク完了後にテレビを見てリラックスするのが好きなら、特に魅力的に映るはず。

「アニめどろ」とは一体どんな方法か?

アニめどろは、ジョシュ・チェン(Josh Chen)という医学生によって考案されました。

彼は4年前「4カ月の間に600時間の勉強と300時間のアニメ鑑賞をいかにして両立させたか」を説明する動画をアップロードしています。

簡単に言えば、彼の手法はポモドーロ・メソッドの一種。

従来のポモドーロは、25分作業して5分休憩、また25分作業して…といったサイクルを繰り返します。本家ポモドーロは4回目の作業セッションの後により長い休憩を取りますが、アニめどろでは少しやり方を変えます。

チェン氏のモデルでは、一度に40分から60分間作業します。その後、20分間の休憩を取り、テレビ番組を1話観る(あるいは心からリフレッシュできることなら何でもよい)というもののです。

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「25分集中・5分休憩」がしっくりこない理由

この「自分に合うリズムを見つける」という点で、アニめどろは「フロータイム(flowtime)」というテクニックの考え方に似ています。

フロータイムは、固定された時間枠に自分を合わせるのではなく、自分にとって最適な「作業と休憩の比率」を計測しながら見極めていく手法です。

ポモドーロは、短い休憩と区切られた集中作業時間を確保できるため、最良の選択肢として広く知られています。しかし、どんなメソッドも「すべての人に合う」わけではありません。

たとえば、深い集中の状態(ディープワーク)に入るためには、助走として25分以上の努力が必要だと感じる人もいるでしょう。

その場合、25分でタイマーが鳴ることは、集中が最高潮に達する直前で妨害される「ノイズ」になってしまいます。

また、スマホをスクロールしたり、飲み物を取りに行ったりするだけの5分間の休憩では、次のセッションへ向かうモチベーションを維持するのに不十分なケースもあり得ます。

アニめどろは、これらどちらの場合においても良い選択肢となります。勉強や仕事にじっくり取り組むための長い時間を確保できる上、より充実した休憩時間を設定できるからです。

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あなただけの「黄金比」を見つける旅

とはいえ、このメソッドは、私たちと何ら変わりのない、一人の学生によって考案されたものです。

ポモドーロ自体も、フランチェスコ・シリロ(Francisco Cirillo)という学生によって創始されました。

重要なのは、チェン氏やシリロ氏の完成形をそのまま真似ることではありません。

彼らがそうしたように、作業セッションと休憩のタイミングを実験し、調整し続けることで自分に最適なバランスが見つけることができます。

しかし自分1人でそれをなかなか難しいですよね。

そこで「FocusPomo」のような生産性タイマーアプリの使用をお勧めします。

こうしたアプリでは、作業セッションの長さを自由に設定できます。もしここで提案されている時間が自分に合わなくても、諦めずに自分のやり方を探ってみてください。

スケジュールを立て、作業と休憩の両方に意識的に取り組む(コミットする)こと自体に価値があります。

「25分作業・5分休憩」がうまくいかなくても、投げ出す必要はありません。それは失敗ではなく、あなたの特性が「25/5」のリズムとは異なるという「発見」なのですから

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「アニめどろ」からはじめる、集中設計の第一歩

伝統的なポモドーロ・テクニックと同様、成功への本当の鍵は「作業時間をいかに質の高いものにするか」にかかっています。

お気に入りの番組が20分後に待っていると知ることは、素敵なモチベーションになり得ます。

ただし、それは40分なり60分なりの集中時間は気を散らさずに作業するという「自分との約束」を守れた場合の話です。

成功のための原則をまとめましょう。

  • 誘惑を断つ: スマートフォンは脇に置き、他のタスクや通知をチェックしない。
  • 没頭する: やるべき一つのことに完全に没入する。(FocusPomoのようなアプリは、集中セッションを開始すると同時に他のアプリの使用をブロックしてくれる点で優れています)
  • シングルタスクに徹する: これはマルチタスクの時間ではありません。一つの活動を選び、作業期間中はそれだけに集中します。

『葬送のフリーレン』を1話見終えたら、次の40〜60分の作業ブロックでは、また別のタスクを選んで取り組めばよいのです。この「集中と解放」の明確なリズムが、あなたの知的生産性を支える土台となります。


「アニめどろ」が示すように、集中と休息の最適なバランスは人によって大きく異なります。

大切なのは、完成された手法をコピーするのではなく、自分自身で「実験」し、最適なリズムを発見するプロセスそのものです。

手法が合わないという「失敗」を、自分を理解するための貴重な「発見」と捉え直してみましょう。

まずはタイマーを手に取り、あなただけの「黄金比」を見つける知的な旅を、今日から始めてみませんか。

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著者紹介:Lindsey Ellefson

Lifehackerの特集エディター。現在は、勉強法や生産性向上術、家事やデジタルの片付けなどを中心に取材。Lifehacker入社以前は、Us Weekly、CNN、The Daily Dot、Mashable、Glamour、InStyleといったメディアでメディアや政治を取材していた。

Source: YOUTUBE