勝利の女神:NIKKE[DAEMON X MACHINA] 作:ちしかんn号機
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〔クロガネSIDE〕
「マリアン」
「なんでしょうか?」
「さっきから体調がすぐれないようだが?」
「え…私はなんとも……」
「
俺はマリアンにそう指摘した。
ラピとアニスと合流してから、本来の捜索活動の作戦区域へと向かう際に二度のラプチャーとの戦闘があったがマリアンの動きが合流前よりも悪い。
リロードの動きがもたつく、ハイドや別の遮蔽物に移動する際も動きがワンテンポ遅れている。
なにより―――
「指揮官の言う通りよマリアン。初対面の私が見ても明らかに異常がみえるわ」
「私もね。少しの我慢なら見逃すけど、そう判り易くされると心配だよ」
体調がすぐれないところが判り易い。
一瞬だけ彼女が俺が今追っている案件を脳裏によぎったがその兆候がまるでない。
マリアンの不調に気づいてから目を注意深く見ているが、赤くなっている様子も無い。
「ニケの不調の際のメンテナンスは義務。私が貴女のメンテナンスをするから上着を脱いで頂戴」
「え!? こ、ここでですか!?」
「?? 別に問題じゃない。周囲にラプチャーはいないんだし」
アニスがマリアンの反応に疑問を言いうと、マリアンは恥ずかしそうに俺を見た。
「だって…クロガネ少佐がいるし……」
「はは、な~んだ。指揮官様がニケを女として見るとでも? 心配ご無用、私達は血も涙もない只の戦闘兵器だから。女として見る訳ないよね!」
そうアニスが横目で俺を見ながら言ってきた。
まあ、アークでの一般論ではそれは当たり前だ。
でも―――
「アニス。それはアークでの一般論だとそうだが俺は違うぞ」
「え?」
「俺はがっつり
「「……」」
「そ、そうなんですか///!?」
ラピとアニスは唖然とし、マリアンは恥ずかしそうにスカートを下に引っ張った。
昔の俺ならこういうのは意識することも無かったんだが、ゴッデス部隊で一緒に戦った
あの時彼女から勧められたエロ本を読まなければ俺は異性を認識しなかった。
お陰でオールドテイルズの指揮官としていた時に、シンデレラもそうだが、ヘンゼルとグレーテルも慣れるまでは心底ドキドキしたもんだ。
オールドテイルズの創始者であるエイブに至っては、目の前で全裸になって普通に着替えだす始末。
ゴッデス部隊はスノーホワイトっていう異性というよりも妹味がつよい視線の避難所があったから何とかなったもんだし、セイレーンは人並に恥じらいがあったから助かった。
まあ、セイレーン本人が俺になれたらシンデレラと同じになったけどな。
ていうか、ネームドニケの服装のエロさ率高すぎなんだよ。
トライアングルの“ユルハ”なんて軍属とは思えない格好だし。
トライアングルのリーダーである“プリパティ”なんて、トライアングルよりも出向しているメイドフォーユーでのメイドの格好をしている方がなじんでいるしな。
ていうか服装変わるだけで胸がデカくなるってどういう原理だ?
「そんなわけでマリアンのメンテナンスは任せた。俺は周囲の警戒をする」
俺はディアボロスを組み立てて周囲の警戒を始めた。
◇
マリアンのメンテナンスが終わり俺達は目的の作戦区域へと歩みを進める。
メンテナンスをしたラピいわく、内部の部品が僅かながら損傷していただけでその場での修理―――治療で済んだ。
「大丈夫か? マリアン」
「は、はい! 大丈夫です、クロガネ少佐!」
メンテナンスが終わってからマリアンの態度に距離を感じる。
まあ、ニケをがっつり異性として見るのが珍しく女性らしい恥じらいが俺に対して芽生えたんだろうな。
まあ、一人を除いたゴッデス部隊とオールドテイルズ全員は俺がそう言っても変えなかったが。
ラピは変わらずで、アニスは俺を物珍しいというか若干あきれた様子を見せていた。
男として自覚した以上は仕方がないだろ。
「指揮官さまって変わっているよね」
「そうじゃなきゃ、悪魔って呼ばれたりしないだろ」
「悪魔っていうよりは…変なイケメン?」
「変なイケメンって何なんだよ…。褒めてるのか貶しているのか微妙だな」
「褒めてるわよ。どっちかって言うとクールな社長って感じね」
「クールなマスタング? 想像つかないな」
「言った手前だけど私もよ」
あの常時ハイテンションCEOがクールになった瞬間なんてみたことないな。
同じ立場のイングリッドに聞いてみても「マスタングがクールになる場面だと? 奴にそんな概念があるようには思えないな」って言そうだ。
そんなことを考えていると―――
〘アークから地上へ! 聞こえますか? 分隊04-Fのラピ、アニス!〙
アークから通信が俺達に発せられた。
「通信が…」
「回復したようだな。この辺は…どうやらエブラ粒子が薄い影響で出来るようになったみたいだ」
俺は携帯端末で周囲のエブラ粒子の濃度を測定結果をみながらそう言った。
「こちらラピ。シフティー、聞こえる?」
「あ、やっとつながりましたね! 最後の通信が指揮官死亡の際の救援要請だったので安心しました。状況はどうですか?」
「新しい指揮官―――いえ、それとは違う臨時の指揮官と救援のニケであるマリアンと合流で来た。座標も臨時の指揮官に共有して、今は作戦遂行中」
「はあ~よかった! 救援の指揮官とニケとの連絡も途絶えていたので―――え? それとは違う指揮官ってどういう事ですか?」
「それは―――」
ラピが説明を始める前に俺が手でラピを制し、通信に入り込みながらしゃべる。
「シフティー、俺だ」
〘その声は…クロガネさん!? どうして通信に!?〙
「実はだな―――」
俺はシフティーにこれまでの状況を伝える。
〘そうだったんですね。もしかして貴方を派遣し方は…〙
「アイツだ。ともかくこの作戦における現場の指揮権は俺が引き継ぐ。問題ないな?」
〘わかりました。では本来の作戦である行方不明の分隊捜索をお願いしますね、クロガネさん〙
「ああ」
◇
〘皆さんの進路先にハイクラスのエネルギーを探知! 他にも通常クラスのエネルギーを20機感知!! ロード級ラプチャーが率いる中隊と推測されます!〙
「え~。なんでロード級が現れるの…」
「指揮官。一時退却を提案します」
アニスはげんなりして、ラピはロード級の脅威を知っているのか退却を具申してきた。
そしてマリアンは―――
「ですが…行方不明になった分隊は?」
「この作戦も只の見せかけだから意味は無いわよ。そもそも行方不明になってからかれこれ三日経過しているのよ?」
「でも見捨てる訳には…」
「ああ。作戦に参加した以上は対象の明確な状態が判らない以上は続行だ。それにたかがロード級一体と雑魚20機だろ? この面子なら余裕だ」
「「「え?」」」
俺の言葉にマリアン、ラピ、アニスが驚く。
「シフティー。俺がこの三人を指揮する際に、測定した脅威の二倍での勝率はいくらだ?」
〘はい―――100%です!〙
「「「!?」」」
「ならいけるな。まあ、俺としては強制はしない。俺一人でもシフティーが測定した脅威の3倍でも行けるしな」
〘まあ、クロガネさんなら大丈夫ですが……。正直記録する私としては困るんですけど…〙
「散々俺の作戦記録をしてきたアンタが今更だな」
〘そうですけど!〙
「それに提出先はアイツだ。今更問題もないだろう」
〘うぅ…クロガネさんは相変わらず私をこき使うんですね…〙
「相変わらずってなんだよ…」
最初の頃は色々と手伝ったんだし少しくらい許してもらっても良いと思うんだがな。
俺はディアボロスを組み立てて状態を確認する。
動作不良も無し、残弾も問題なしだな。
アーセナルの方は―――
俺は両目内部に映像を展開、アーセナルの修復状況を見る。
《USER:KUROGANE》
《ARSENAL:X MACHINA》
《STATUS:NOT AVAILABLE》
《UNTIL AVAILABLE:2 HOURS 10 MINUTES》
《ARMED》
《GRIM REAPERⅡ:UNUSABLE》
《GRIM REAPERⅡ:UNUSABLE》
《TYRANT HAMMER:AVAILABLE》
《TYRANT HAMMER:UNUSABLE》
《DEADLY DRIVE:UNUSABLE》
《SATELLITE SHIELD:UNUSABLE》
《WING SHIFT:UNUSABLE》
まだ動けないか。
アーセナルをまともに動かすだけでも残り130分。
武装も近接用のタイラントハンマー1つしか使えないか。
まあ、クィーンとの戦いやシンデレラを大気圏の熱から護るために色々と無茶したせいだろうな。
自動修復以外にも俺自身で色々と修理しないとまずいな。
「そんで―――マリアン、ラピ、アニス。どうする?」
「私は―――指揮官と共に行きます」
マリアンが己の機関銃の構えながら前に出た。
「私達は指揮官の命令に従います。なのでご命令ください」
「俺は自由意志を聞いているんだラピ。命令も強制もするつもりはない」
「……でしたら私も行きます」
ラピも前にでる。
アニスは―――
「指揮官様―――死んじゃうかもよ?」
「生きている限り死は避けられない。翌日、数年、十数年先のどこかで死ぬ可能性は沢山ある。だが―――今日の予定に戦死というスケジュールは無い」
「そこまで言うならわかったわ。
アニスも自身の銃火器を構えながら前に出た。
「言うじゃないかアニス。そんじゃあ悪魔との相乗りを精々楽しめよ―――勝利の女神たち」
「「「エンカウンター!!」」」