[社内ニート]社内ニートをしていた話
私は、部署異動があり、20代後半にとても良い上司にあたり、好き勝手に仕事をさせていただき、人生で一番よく働いた時期がありました。部署配属時に上司から異端児を連れてきたと紹介されました。その部署から他の部署に異動する時も、大変な異端児だったとお褒めのお言葉をいただきました。まぁその時の上司以外の人からもその部署では異端児扱いをされていましたが。
残念な事にどうにもならない理由からその部署から異動をする事になり、とある部門に配属されました。年齢としては30歳少し手前の時期でしょうか。
その時は、あらゆる人から送別会を行ってもらいました。部門全体の送別会も大規模に行っていただきましたし、個別の会合をはじめ沢山の個別グループでの送別会、他にも個別にプレゼントとして送別品をもらったりしました。本当に沢山の人に送り出していただきました。本当にありがたい事です。ただ、色々な人から異動後の事を心配されました。早く退職して転職した方がいいのではないかなど沢山の意見をいただきました。
私自身も会社を辞めるつもりでしたが、もうしばらくこの会社で働くのもいいかなぁと思っていました。
私は、好き勝手に仕事をしていたことから、他のあらゆる部門から嫌われていました。部門を超えて自分の所属していた事業部はもちろんの事、他の事業部からも嫌われていました。本当にあらゆる部門に嫌われていました。もちろん異動先の部門でも同様です。
通常異動者がいる場合は、部門全体で歓送迎会があります。しかし私が部門異動をした時は歓送迎会はありませんでした。異動先の部長と課長が飲みにつれて行ってくれて3人だけの歓迎会でした。
私は異動先の部門で、私を入れて3人だけのチームに配属をされました。
チームメンバーは私の他に2名、いずれも管理職で年がかなりいった人です。ちなみにその時の私は、会社での評価が低くすごく低いランクでした
※諸事情があって、一生懸命働いていた部署での成果は会社は評価対象外になっていた背景があります。働くことが本当に楽しかったので、会社のランクに関係なく、その部署で働けた事は本当に幸せでした。
この2人はメインフレームの技術者で特別なミッションを持っていました。私はメインフレームは分かりませんし、特別なミッションはありません。また、このチームは部門内の他のチームとの連携などもありません。孤立したチームです。
2人は管理職ですが、私の上司という位置づけではありません。あくまでチームの同僚です。同じチームですが、仕事も関わり合いがありません。まぁ以前から知っている人です。チームは部長直轄の体制図になっていますが、はっきり言って上司はいません。
チームには売り上げや利益のノルマ他、他の実績などのメルクマールが定められました。3人で話し合ってノルマの分配を行いました。
さて、仕事もないしどうするかなと思いました。まぁ社内ニートの状態にされたと言っていいと思います。部門や私のまわりには私の味方はいません。
こんな時はどうするか?主要な既存のお客様に相談です。
私は主要な既存のお客様の業務を理解しているので、それを武器にして提案をしました。
大きく2つの仕事を提案して受注しました。
1つ目は、お客様のあるプロジェクトに参加をする(他社とのミーティング時に同席して意見を言う)というものです。コンサルティング契約と言えば聞こえはいいかもしれませんが、お客様の打ち合わせに参加するだけの仕事です。なんの責任もありませんし、ミーティングに参加してお客様の立場で意見を言うだけですが、かなり良い金額で契約をしてくれました。
2つ目は、お客様の代わりにRFPを作成するというものです。1つ目のプロジェクトとは全く別のプロジェクトのものです。これもお客様の業務とその改善方法を理解していたので、簡単に仕事を取る事が出来ました。これも契約はコンサルティング契約のようなものです。こちらは1つ目よりも大きな金額でそれなりの売り上げと、仕事量を確保する事が出来ました。
どちらの案件も実際にプロジェクトに入り、動くのは私だけです。
3人のチームでしたが、ノルマを達成したのは私だけでした。3人だけだったチームは解散となり、私一人だけのチームが誕生しました(他の2名の方は、地方に異動になりました)。私一人だけですが、取ってきた仕事をして過ごしていました。
その後、私はまた異動をする事になりました。事業部から外されて、営業部門への異動だそうです。まあ、そうでしょうが、送別会も歓迎会もありませんでした。
営業部門(営業本部)の中の部門に所属ですが、部長が1人部員が私一人だけの素晴らしい部門です。新規の顧客開拓のミッションを与えられました。
その異動を伝えられた時は、完全に私を封じ込めるつもりで、退職に追い込むつもりだという事を理解していました。
職種も技術職から営業職に変わるように打診されましたが、断りました。営業部所属であっても技術職という立場を維持しました。
ここまで来たら確実な追い出し部屋ですね。せっかくなので、好き勝手にさせていただきました。基本的に社内ニートでやる事はなく、時間はあまるほどあるので、社内の新規サービスを開発する企画書を作っていました。新規に顧客を開拓するには新規の商材が必要という建前です。社内ニートですし、好き勝手にやっていました。
この2人だけの部門ですが、途中部長交代があり、部員(管理職)が1人増えて3人の部門になるなど部門内の体制の変更がありましたが、相変わらず追い出し部屋の様な感じでした。
せっかく部員が1人増えた(と言っても一回り以上で管理職)ので、ふざけていました。あるサイトにアクセスするとウイルスに感染する事をわかっていながら、その管理職にそのサイトにアクセスさせたりしていました。もちろんパソコンはウイルスに感染しました。ウイルスに感染したら、本社部門に報告を出さなくてはいけません。その管理職は"私に騙されてWEBアクセスをしたらウイルスに感染した"と報告書に書きました。まったくもって事実です。何一つ嘘はありません。でもその報告をするかーと思いました。私は呼び出しをいただき、さらには部門長からもお叱りを受けました。ふざけるにもほどがあると・・・
その他にも、会社のコミニュケーションツール内に、まるで顧客情報や業務情報を書いてあるようなアプリケーション(本当のアプリケーションではありません。あくまでコミニュケーションツール内の名称です。)を作成して、中に隠し(でも隠れていない)セクションを作成して、そのセクションには会社の悪口を書くページのようなものを作成していました。そのアプリケーションは結構重要な情報など乗せていたので、組織を限定して、一部の組織内であれば無条件でアクセス許可を出した権限設定にしていました。その後そのアプリケーションはかなり長期間利用されることになるのですが、会社の悪口をたくさん書いてあるセクションの部分があるという事はあまり知られていませんでした。アプリケーションへのアクセス履歴などちょくちょくみていましたが、目ざとい人(技術力があるけど変人)がいて、その人は気づいているようでした。
そんな感じで社内ニートを満喫していました。
ただまじめに新規開拓の仕事もしており、この時期に行った新規の顧客について、その時は受注できなかったのですが、なんども足を運びお客様と話をしました。数年ほどたってから後任の営業がその顧客から受注する事が出来た事がありました。受注した理由は、最初に来た営業の子が熱心だったという理由です。正直うれしかったです。なぜなかなか受注できなかったかというと、その会社が、他の会社と合併する事になってシステムがどうなるのか判断がつかないという事、しかしその後その会社は上場するまで行きました。合併後に、IT関連のシステムはほぼフルサポートを私の会社が行う事になり、私が受注したわけではありませんが、大変うれしかったです。
私が、社内ニート時代に企画したサービスですが、サービス企画時にごたごたがいくつもありましたが、その後うまく軌道に乗りました。何にごたごたしたかというと、会社の上位層に企画を提案したところ"お前の仕事じゃない"や、"他の事業部・部門の仕事をしている"や、"企画したサービスの基盤が気に食わない" "数千万の投資が必要だけどどうするのか"など、色々な理由で拒否されました。他の部門の仕事と言われればそこの部長を上位層の役員部屋に呼んで、上位層に再度直談判という名の説明をしたりして、否定された事を少しづつ潰していきました。
低いランクの一般社員(しかも追い出し部屋に追い込まれている社内ニートの社員)が他部門の部長を呼び出して、会社の上位層への直談判に近い打合わせに無理に参加させるって、今思えば結構な無茶をしていますね。
さらには数千万の投資が必要とか、まったく何を考えた社内ニートなんでしょうか。まぁ収支計画などはしっかり作っていて回収の見込みはあるとみていましたが・・・
最終的には企画を強引に進める事が出来ました。
その企画で作成したサービスは先にも書いた通り結果をしっかり出しています。
新しいサービスができたので、私は営業部門から事業部門へ異動になりました。事業部門に企画営業の様な部署が出来てそこに異動になりました。これで楽しかった社内ニートの時期も終了です。


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