つぎはぎ/偶像/天使たち

脳内、日記、自分か好きな人の精神分析、てきとー独自哲学などなど

戸塚祥太の作詞から読み解くふみとつ

発売日に書こうと思っていたのに処理しきれず、こんなにも時間がかかってしまった。前回はタイトルのみで戸塚さんの語彙を分析したが、今回は戸塚さんの作詞した歌詞自体に触れたい。それをふみとつ視点で。ふみとつ以外の視点はほぼないのであしからず。

 

今回のソロ、「月に行くね、光の連続」に関して、「精神性が変わった?」「別人みたい」といったような意見をちらほら見かけました。私はというと、戸塚さんのメンタリティは全く変わってないと思います。(文体についてのみはジャニーが故人となってから日本語+英語、英語+日本語、造語は減ったなーとは思いますが。)

「メンタリティが変わってない」ことの一番の根拠は昔のソロ曲の「V」です。なんなら今回のソロと同じくらいのふみとつ(戸塚からの一方的な激重感情)ですね。少し前に本人が郁人のことを書いたと言ってくれてやっぱりそうか、と安堵とも言えない感情に見舞われました。以下は時系列が順序する上ちょっとこれに被りますが

それでは「V」の歌詞引用からの解釈を書いていきますね。

 

同じ時を歩きすぎたから 伝えること怠っていたかな

お互い様分かってる自分だけ 傷付いた素振りはナシだって

まず同じ時を過ごしたのは当然郁人。そして一番上のリンク先にも書きましたが、与えられた情報が正確ならこの曲が出来たのは「脱退の相談を受けた後」。その相談があったとしたら当然、大切な存在だとかいなくちゃならない存在だなど、言葉選びはどうでもよくて、「ただ一緒に走り続けたい」そんな当たり前のことを「伝えること怠っていたかな」と悲しく後悔しているように思える。続く歌詞がまた悲しい。

「お互い様分かってる自分だけ」

戸塚さん自身の友愛の大きさは傍目に見ても凄まじい。それでいて郁人のことを信じていた。

それをどこか無意識に理解してたのだろう、だからこその「分かってる自分だけ」続く歌詞は戸塚さんと郁人両方のことと思える。戸塚さんは常に「笑顔の仮面」をつけて、郁人は道化に徹することで「傷付いた素振り」を隠す。

分かり合えないこともあるよ 嫌いになる時もあるだろう でも

この「でも」ですよ。二番がもっとえげつないので詳しくは後に書きますが、意見がぶつかることがあっても、お前なんか嫌いだ、と思っても、「でも」

 

そして二番です。ほとんど郁人の事が歌われてる二番です。

出来ない事ありすぎて涙 隣の人はヒーローですぐクリア

同じ様に追い抜いて行けたのに けど君は僕と共に飛んだ

一行目は100%河合郁人。戸塚さんが何度「郁人は昔からすぐ何でもできてヒーローだった(ニュアンス)」と言ったことか・・・。みなさん、これ、結構忘れてません?あくまで私の観測範囲でですけど。

二行目はデビューしていく後輩のことではなく、一行目=郁人とすると「こんな俺と共にいてくれた、僕と共に飛んでくれたんだ、同じデビューという道を、俺と共に歩むことに決めてくれたんだ」といったような感情な気がします。

 

さて次!ここの歌詞は最近友達と「悲劇」「悲惨」などと呼んでいます。

顔見なくたって分かるよ 言いたい事なら大体は でも

手を繋いでいてよずっと 大喝采浴びたくて

こんなん大号泣ですよ。そう、「V」は縋りの歌なんです。「でも」がやばい、やばい、やばいですよね!?手を繋いでたくて伸ばした手が離れた時の心は、不特定多数である君の形をした心は砕け散る寸前だったと思います。「でも 手を繋いでいてよずっと」の後に来るからこそ、この大喝采は二人で浴びたかったんだと思う。

 

ラストに飛びます。

振り返らず前に進もう もし迷っても向こうへ

大袈裟なことなんかじゃなくて 君がいるから大丈夫

いつでも 今でも 君が僕等の軌道

この「君」が河合郁人のことで合ってたら、かなりこれはやばいです。

「いつでも 今でも 君が僕等の軌道」これ、「希望」だったらわかりやすくあー、はいはいってなるものの、「軌道」ですよ、わかります?

歩んできた道、つまり「道しるべ」ですよ?それを今失ってるんですよ。これはとんでもない事態ですよ。

 

順番が前後してしまいましたが、次は「ドラマ」の解釈をいきます。

先に私の「ドラマ」の印象は自暴自棄だなというものです。その話は「光」でもします。「ドラマ」に関しては飛ばしまくりです。正しい引用抜粋。

 

「どうせ僕 なんてまぁ」ハート凍っていて 眼差しは鈍ってるウソのような今日

みっともないスピードで ただ漂ってるよ

ダウナーですねー自虐しつつも、「みっともない~漂ってるよ」で生きたさは伝わってくる。あれです、死にたい死にたい言うメンヘラほど図太いやつとか、無気力極めて「ああ・・・今日も死なないために生きるしかないのか・・・」みたいな。結局生きたいんですよね。本当には死にたくないから。

 

空に向け 放してく 放してく 集めた輝きを

散らしてく 散らしてく 知ってた方角へ

これ、かなり自暴自棄ですよね。輝きって一般的にはアイドルじゃないですか。それを、しかも「集めた輝き」散らしちゃうんだから。文章の形をした自傷ですよもう。続く歌詞も「散らしてく」。ここの部分の歌詞、「アイドルとしての自分を殺しまーす!みんな俺の自殺ショーを見てくれ!」と言いたかったけど言えませんでした・・・綺麗な言葉で濁します・・・しゅんって感じがします。

 

作り物 事実無根 知ったことか

受け取ったバトン一つ握りしめただけ

ここ、アイドルは虚像である と、好き勝手噂流すおたくへの怒りが共存してていいですよね。BGM:IMAGE or... / Janne Da Arc

親友が「戸塚は郁人から受け取ったものを自分も郁人に繋げたかったんだな・・・」と言っていて、この歌詞でいうバトンの意味はそれだなととっても納得しました。ありがとう親友。「握りしめただけ」は単純に力強い意志を感じて良いですね。

 

出たよ、出たよ・・・・・

沈む陽か 昇る陽か 目にしたら わかるから

さよならは 言わないで 待っていて

えび座23年(帝劇)ソロでまんまサンプリングされた箇所。

つまりここがこの曲の主題だ。

目にしたら、沈む陽だった。さよならを言われた。

追い打ちのように、「でも手を繋いでくれなかった」、手を離された。待っていてくれなかった。

だからこそ 燃やしてく 燃やしてく それしかないからさ

もがいてく もがいてく 転んで立ち上がれ

こんなのもがくしかないよ。身を焼くしかないよ。本当に、それしかない。ただまだ立ち上がれる余力があれば。

「V」に関してはこれくらいですね。後はファン宛かなと思うので。他にも「Dolphin」、「星が光っている思っていた」もファン宛ですね。なので今回は飛ばします。

 

では「光」の解釈いきましょう。

これは公式に郁人宛ての部分があるけど、みんな知ってるだろうし、考察することも無いので、そこには一切触れません。

月が綺麗ですね今夜 空を見上げたら君がいた

偽りじゃないさ本当さ

月ってワード好きですね。まあそれは関係ないんですけど、二行目で発言に保険かけてるところが戸塚さんらしいなあと。私は彼のことを言っちゃ悪いが臆病で小心者の癖に強がりな人間だと思っていますので。

過去と未来にはもう戻れない

命よ爆ぜろ一度の夢に 僕の心は君の形

ここが自暴自棄だと思った部分です。「戻らない」じゃなくて「戻れない」。前者は自分の意思、後者は後に引けないから玉砕。意味が全く違います。「命よ爆ぜろ」は「燃やせ」とかじゃなくて、弾け飛ぶように死ぬ感じがある。次に書きますが、戸塚さんは血を流したがる。自傷行為のそれではなく、血を撒き散らして爆ぜるように死にたい人のように思う。

 

「星が光っていると思っていた」について。

これに関しては彼の親友である黒川隆介氏のこちらの詩がプロトタイプ、つまり共作に近い形だと思っています。

 

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最初に触れたメンタリティの変化に見えるものは、実質の共同制作者がジャニー喜多川か黒川隆介氏かの違いかと私は考えます。この曲に関しては彼自身がド直球と言った通りに特に解釈する部分はあまりないかなと思い、これで終わります。個人的に気になっているのは台詞部分の「全て通過してステージの上」の「通過」の意味が「スルーして(アイドルであるために一般人の特権は使えずに生きてきた)」なのか「経験した上での現在」のどちらなのかということくらいですね。

 

さて、やっと来た。「月に行くね、光の連続」の解釈です!!ってか疑問点ばかり。

まず私が気になるのは「さよならとただいま」の後の(Just now)と(I’m Home)の違い。私は英語がとても苦手なので、意味はわかってもスラング的用法などはさっぱりです。「遠回りして月へ」の「遠回り」が何を意味してるかもわからないし。

あっ、さよならがnowでただいまがHomeだから帰ってきてほしいわけか。

 

君に逢いたくて まだ走ってるよ VintageのこのBodyで

繋いでいた手離した時の そよならとただいま (I'm Home)

さよならは言わないでって言ったのにーー😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭

手を繋いでいてよ ずっとって言ったじゃーん😭😭😭

まじで戸塚さん可哀想。可哀想とかでも済まない。生き地獄でもぬるい。思いつく語彙が悲惨しかありません。続きの「銀紙と~」はアイドルの歌詞ですね。

 

君のこと好きな気持ちが凶器となり僕を抉る

左心房失った心臓は当たり前にまだ動いている

死ねなかった って言われた気分にしかなれない。なんでもう一つの心臓が失われたのに俺は生きてるんだろう、でもだからこそ生きないといけないのか、みたいな。

 

ひとつになれないこと知らなかったから

ひとつになろうとしちゃってた

僕の心は君の形をしていたのに君は違ったんだね。

 

PinkのSea 牢屋のDolphin

このまま僕を置いてひとり飛び立つのかい ねえ

PinkのSea 血じゃないかそれ

振り返り もう一度顔見せてくれ

本当の声に鍵かけた

囚われてるよ。郁人という監獄に。

そして「飛び立つ」で郁人ソロの「僕は羽ばたくから」に被せてくる。

さっき書いたように、やっぱり血を流したい人なんだと思う。少しの苦痛を常に感じていたいような人。「振り返り~」は未練すぎる・・・。

「本当の声に鍵かけた」ってのは脱退を後押ししたのも「決断を話してくれて嬉しかった」とか言ってたのも本当の声に鍵をかけてたのかな・・・

 

(解錠ナンバー忘れた)

みんな知ってるよ。2・3・1・0

 

月に行きたいって話したのは嘘じゃないよ

これはファンに例えば「ドームやりたい!」っていうのではなく、郁人と未来の話をした時のことなんじゃないかと思う。

 

信じてもらえなくても信じてる

さっきのが郁人のことなら、これは郁人への当てつけかもしれない。

 

愛が重いこと分かってる

強い酒を浴びるように飲んだ翌日の朝も覚えてる

これは実際郁人のことでしたね。すごくすごく大好きだったんだね・・・。

 

教会で祈る 神社やお寺に参拝もする

でも一番の信仰対象は君

ビートルズのレコーディングって普通の周波数と違うらしいの知ってた?

ここ、本人は「君が誰であるかは聴く人に委ねたい」的なことを言ってましたね。あまりにもふみとつな曲なのでみんな君=郁人と読み取ってそうですが、わたしは「君」という概念、群を指していると思って聴いています。つまり、「君」とは「個」ではなく、そこには河合郁人も、インタビューでカートだと思われていたそれも、ファンも含まれる・・・それら全てを内包し、ひとつの「群」という集合概念であるとしています。続きの「ビートルズの~」は意図的な突飛、それでいて考える余地がある。茶目っ気と照れ隠しも見えてかわいらしいです。

 

繋いでいた手離した時の 光の連続

ここは難しい。以前の私のブログに書いた連続の意味に基づくと、手を離した後に光の連続と来るのだから、戸塚さんの中の郁人は手を離した時に死に、また別の道に生き返り、輝きだす。

死と再生と発光。

全てを兼ねているので恐らくそうだろう。

 

【あとがきに】

正直こんな郁人愛全開のソロが立て続けに来るとは思わず面食らった。それでも涙が出る素敵な旋律と言葉なので戸塚祥太、彼は素晴らしいアイドルです。