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「東大保管、把握していない」琉球人遺骨で政府答弁書
この記事を書いた人
宮城 隆尋
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沖縄から研究目的で持ち出された遺骨が東京大学に保管されているとして研究者らが返還を求めていることに関連し、政府は6日までに、東大が遺骨を保管しているか「『可能性』も含めて把握していない」とする答弁書を出した。
上村英明衆院議員(れいわ)が10月21日に出した質問主意書に、同31日付で首相の「臨時代理」として木原稔官房長官が答えた。
答弁書は東大が情報開示請求に対し「不開示」と決定したことは「報道があったことは承知している」とした。当時の遺骨持ち出しの違法性については、事実関係を「承知していない」として「個別の事案ごとに収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄であるため、お答えすることは困難」としている。
遺骨の返還を「支援する意思はあるか」との質問には「(遺骨の管理は)一義的には遺骨を保管している大学において適切に対応されるべきもの」とし、取り組む予定がないことを示した。
遺骨の返還を求めている松島泰勝龍谷大教授は「大学が対応すべき」とした答弁書を「国立大学が保管する遺骨について国がこのような答弁しかできないのは、琉球人の人権問題に向き合っておらず不誠実だ」と批判。「答弁書は人骨ではなく『遺骨』という言葉を使っているが、遺骨返還が進む世界的潮流を踏まえた対応になっていない」と話した。
(宮城隆尋)
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