【独自】「法廷で母親に会うのは嫌やろうな」 山上徹也被告の伯父が初公判の前に明かした胸中
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■事件は「徹也にとっての天命」だった 事件直後、「事件についてどう思うか」と聞かれても、すぐにはわからなかった。それからずっとこの事件の意味について考えてきました。 何のために徹也が事件を起こしたのか。あれから3年が経ち、私は徹也にとっての天命だったと考えています。 徹也が引き金を引いたことで、自民党と旧統一教会の関係が明るみに出た。そして裏金問題を知った国民によって、自民党は選挙で惨敗した。金権政治の終焉すら見えてきたと思っています。 徹也が起こした事件によって腐敗した政治が追いつめられ、旧統一教会には解散命令が出された。これは世間もそれなりに評価しているのではないかと思いますが、裁判所は事件に起因するこうした“世直し”を量刑判断の基礎にはしないのでしょう。事件発生後に生じた事実については、徹也がそれを予見していなければ、量刑判断の基礎としないという立場をとっていると思われるからです。しかし、事件をきっかけにして多くの世直しが行われたのは事実です。 そもそも量刑は、被告人に対する社会の評価、すなわち民意です。裁判所はその民意を推認すれば足りると、私は考えています。徹也が起こした事件に起因する世直し、影響を社会が評価するのであれば、本人がそれを予見していなかったとしても、裁判所は当然民意に従うべきでしょう。行為だけを見てその影響を判断しないのなら、単なる報復刑といっても過言ではありません。これから始まる裁判では、裁判所が、徹也本人が予見していなかった解散命令が出たことについて、どのように扱うのか興味があります。 (構成/AERA編集部・秦正理)
秦正理
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