今回は、桁数の大きな足し算にチャレンジしてみましょう。
繰上りの多さにギブアップしてしまいそうになるかもしれませんが、工夫次第では繰上りなしで答えを出せる問題です。
ぜひ、10秒以内の解答を目指してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
11989+11562
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「23551」です。
どのように計算すると、早く正確に答えが出せるのでしょうか?
次の「ポイント」で、確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「切りのよい数の足し算に変形すること」です。
戦略はこうです。
まず、足される数、足す数のどちらかを0が多い切りのよい数に変えて足し算します。その後、数を変えたことで生まれる答えの違いを打ち消すための計算をします。
まずは、11989と11562のどちらを変えるか考えましょう。できるだけ切りのよい数に近い方を変えると、あとの計算が楽になります。そこで今回は、11989の方を12000という切りのよい数に変えることにしましょう。
11989+11562
→12000+11562=23562
この計算なら、繰上りは発生しませんね。
次に、11989を12000として計算した場合、元の式からどれぐらい答えが変わるのかを考えます。
12000は11989に11を足した数ですから、12000+11562の答えは11989+11562よりも11大きくなっています。
そこで、12000+11562の答えから11を引き、元の式の答えとの違いを打ち消します。
12000+11562=23562
23562−11=23551
これが、11989+11562の答えになります。
なお、次のように計算すれば、イコール関係を変えずに式を変形できますよ。
11989+11562
=(12000−11)+11562←11989を12000−11で表す
=12000+11562−11←12000+11562を先に計算する
=23562−11
=23551
まとめ
今回紹介した工夫の手順は、理解できたでしょうか?
このような工夫をする際は、足される数、足す数どちらを切りのよい数にするかをすぐに判断することが大事です。
先の解説では11989の方を12000に変えたため、後で11を引くだけで元の式の答えと一致させることができました。一方で、11562の方を12000にすると、その差は438です。数字が大きいため計算が少しややこしくなるでしょう。
足される数、足す数どちらを変えても、計算方法が正しければ出てくる答えは同じです。だからこそ、負担が少ない方を選べるようになりましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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