熊本大、来年度赤字の可能性 収支改善に向け寄付集めへ 

熊本日日新聞 2025年11月11日 21:50
物価高騰に対応するための寄付について、学生や教職員に理解を求めた熊本大の説明会=11日、熊本市中央区
物価高騰に対応するための寄付について、学生や教職員に理解を求めた熊本大の説明会=11日、熊本市中央区

 熊本大は11日、付属病院を除く事業活動収支について、物価高騰などの影響で現在の収入では2026年度に赤字に転じる可能性があることを明らかにした。赤字になれば04年の法人化以降初めて。授業料は「現在の金額でどこまでやっていけるかを見極める」として値上げしない方針で、在学生の保護者や卒業生、企業などに緊急に寄付を呼びかける。

 熊本大によると、学部などを運営する経費を2020年度と24年度で比較すると、水道光熱費だけで約2億円増え、委託手数料や消耗品費などを含めた全体では約4・8億円増加した。このため設備や備品の修繕に充てる費用が年間4億円不足し、修繕を先送りにしている状況という。

 この日は熊本大で学生や教職員との意見交換会を開き、オンラインも含め50人が出席。黒沼一郎理事が大学の財政状況や、寄付の狙いについて説明。大学施設に企業の名称を付ける「ネーミングライツ」などで収入増を図ったが、来年度には赤字になる可能性があるとの見通しを示した。

 寄付の当面の目標は年内に1億円。小川久雄学長は「あらゆることをやってきたが、物価高がそれを上回っている。さらに大学が発展するには、設備や人材への投資を増やさないといけない」と述べ、理解を求めた。

 説明会に参加した学生からは「学生にも資金不足の状況を伝えてほしい」「サークル活動で使っている学生会館が老朽化しており、改修計画はどうなっているか」といった質問や意見が出た。(上野史央里、横川千夏)

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