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シュタイナー人智学4 ~神智学との違い~

 神智学は、神秘的な直観、思弁、幻視、瞑想、啓示などを通して神とむすびついた神聖な知識を獲得し、高度な認識に達することを目指します。人は、霊的認識により神を知ること、神に近い存在に近づくことができると考えます。(Wikipedia)

 人智学は、人が既に有しているけど発揮されていない感覚を磨き、見えない世界に在る法則を、より善く生きるために役立てる学問です。神とむすびついた神聖な知識を獲得したり、神に近づくことを目指すものではありません。

 両者は共に、[見えない世界の法則を、人がより善く生きるために役立てる]学問です。相違点は、[神智学は人は神に近づくことができる、人智学は人は神に近づくことはできない]と考えることです。

 身近にある神智学は、ヨガです。ヨガはインドの神秘思想にルーツがあります。身体を鍛えてヨガの仙人を目指すことは、霊的認識により神に近い存在に近づくことです。

神智学の救い
 人智学は、キリスト教を中心に据えていますが、神智学は全ての宗教を均一に捉えているので、キリスト教のみを特別視することはありません。神智学の救いは、キリスト教のような、[神に全てを委ねる]のではなく、[行為が原因となって果報を生じる、因果応報が人を支配する]と考えます。自分の行為による結果を自分で引き受け、人は自分の運命を決めてゆきます。自分の努力により精神の向上が保証され、その段階を経て霊的な完成を獲得し、さらに努力することにより神に近い存在に近づくことができると考えます。神に替わって、自分が自分を救済するものです。インド神秘思想に通じ、キリスト教の絶対他力と相反する救いのシステムです。

まとめ
 神智学は、人は霊的認識を経て神の智恵を獲得し、神に近い存在に近づくことが可能であり、自分が自分を救済できると考える思想です。インド思想とキリスト教のシンクレティズム(異なる文化の接触により、多様な要素が混在・融合した現象)と考えることができます。

 続く

(認知症高齢者グループホーム勤務 社会福祉士 正会員 佐藤 信行)

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