もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら   作:しきょーかい

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都市の人がアクナイの世界に行ったら…もう行ってやがる…。
親指が行ったらどうなるやろなぁ…ということで初投稿です。
ここは親指ならこう考えるんじゃない?みたいなのあったら教えてください、親指の判定を語ろうぞ。
続くかは知らん、俺のモチベ次第や

追記:ヴァル夜はハナフダとアラン様でしたね、夜の錐!親指傘下だね!
俺今回参加できないね!(血涙)なんで単位が足りてないんですか?


第1話

目が覚めると、小綺麗な路地に寝転がっていた。

視界中に広がる空には、大きな物体が降り注いでいた。

 

「……俺っちは確かに、死んだはずやけどなぁ」

 

————

 

「約束の辰刻だな。」

 

低い声でそう言いながら、棍を振り回すジア家のジア・チォウと、息を切らせながらも共闘するダイユの姿がそこにあった。

 

「…はっ。」

 

ガキィィン!!!

 

思い切り剣を振り斬りかかるも、チォウの振るう棍に弾かれる。

 

リンバスカンパニーの面々が戻ってきたことを確認し、親指のカポIIII(クァルト)であるレイホンは短く息を吐く。

チォウは所々かすり傷が見られるがその程度で、息を上げている様子は見られない。対してレイホンはかなりの傷を負っており、満身創痍までではないが、十分な深手を負っていた。

 

「こらあかん。もう完全に詰んでもーたわ。力も底をついてもーたし…子分共はみんなくたばったやろ…あないピンピンしとる奴らが12人も現れたんやし、打つ手なんかあらへんわぁ…。」

 

自分が完全に詰んでいるということを語り、疲れ切った表情を露わにするレイホン。しかし、まだ生きる事を諦めていないとばかりに堂々と言葉を紡いだ。

 

「単刀直入に言うわ、どうすりゃ俺っちの命だけでも助かるんや?」

 

「ハァ…。」

 

見事なほどに堂々とした命乞いを前に、ジア・チォウは目を瞑り、呆れたようにため息を吐く。そして戯言だ。と一蹴する代わりに、凄まじい力で棍を地面へと叩きつけた。

 

「…それなら。挿翅虎(天退星)。一撃だけ殴られろ、没遮攔(天究星)にやったように。」

 

そう、低く轟くような声で言い放つチォウ。

 

「俺っちは最後まで、その棒の包帯を解く価値すらない奴やったっちゅうことやな。」

 

悔しさから、自重するような笑みを浮かべながら、懐からシガーを取り出す。相手は本気を出していないのに、自分はある程度疲弊していたとはいえ本気でこれだ。

 

「ちぃと待ちや、すぐ済ましたるさかい。」

 

シガーの端を噛み千切り、炙るように火を付け、深く吸い込み一服する。

 

「…打て。」

 

そう短く呟くと、チォウはレイホンの肩に軽く置く。短く唸り声を上げ、力を込める先の棍先には、光の輪()が5つ現れた。

レイホンは自嘲するような笑みを顔に貼り付けながら、死を覚悟していた。自分が天究星に全力で切りつけた際は1つの輪のみだったからだ。改めて力の差を思い知る。

 

「これがあの、天罡星の五望か…。」

 

全身に(シン)を纏わせているが、気休めにもならないだろう。

 

「ふぅ、クソ——」

 

ッバァァァァァン!!!!!

 

ため息を吐き、言葉を紡ごうとするも、言葉が言い終わらぬうちにチォウは思い切り棍を振り抜く。レイホンの首は肩の上から吹き飛び、そのまま粉々に粉砕され、欠片も残らなかった。

 

東部十剣の一人であり、親指のカポIIII、小指の挿翅虎。レイホンはこのようにして都市で命を散らしたのだった。

 

———

 

しかし現在の自分はピンピンしている。特注の銃剣、弾丸、高級シガーもダースで持っている。寝転がっていたため、身を包む服が少し砂で汚れてはいるが、それだけだ。

自分の状況を確認し、空から降ってくる巨大な岩に気を取られていると、自分が倒れていたすぐそこのビルで爆音がする。

 

ゴゴゴ…と均衡が崩れたビルはレイホンに向かって倒れてくる。

 

「おっと、こりゃアカンな。一体何処かは知らへんが取り敢えず離れよか。」

 

倒れてくるビルと垂直方向に走る。大金払って施術してきた体もそのままだ。ビルがレイホンを地面とサンドイッチにするよりも早く路地を抜け、開けた場所に出る。

そこは都市に住んでいたレイホンが何度か見た光景が広がっていた。

 

元々は整えられた街だったのだろうが、家の窓は殆ど割られ、街の至る所から火の手が上がっている。

指同士の衝突だろうか。昔、L社の巣を求め人差し指との戦闘があったと聞いたが、それもこのような感じだったのだろうか。

さらに空にはレイホンが見ていた岩だけではなく、それより遥かに小さいものだが高速で落下してくる黒い何かがあった。

状況を確認し、取り敢えず一服しようと懐からシガーケースを取り出そうとする。

 

「おい!そこのお前!」

 

「あぁ?」

 

レイホンが声のした方向に振り向くと、そこには白いフードと仮面を被った6人の謎の集団がいた。辺りを見渡すが、周囲にはレイホンと謎の集団しかいない。

 

「お前ちゅうのは、もしかして俺っちの事か?」

 

「それ以外に誰がいるってんだ!お前は市民か?俺達と同じ感染者か?」

 

集団の先頭の男がそう叫ぶ。市民…裏路地に住むネズミでなければ、市民と言えるのかもしれない。感染者かどうかに関してはいまいちよく分からない。何か病気が流行っているのだろうか。

 

「すまんなぁ、実はここが何処だか分からんくてな、教えてくれへんか?」

 

問いを無視し、逆に質問をしてくるレイホンに対して怒った様子の集団は皆剣を抜いた。

 

「お前自分の立場が分かってねぇのか!?」

「どうせ俺達の仲間じゃなさそうだ!今までの恨みを晴らしてやる!」

「*ウルサススラング*野郎が!」

 

お構い無しに飛ぶ暴言と、敵意を剥き出しにした集団。その中での「立場」という言葉に顔をしかめる。

こちらに剣を向けて迫ってくる集団を見て、確率は相当低いだろうが万が一、この集団が自分より上の立場である場合を考えると、今迂闊に手を出すのは危険だ。

そう考えたが、あれだけの侮辱を前にして逃げるのは、親指全体に対して礼を失う行為であると断定。

 

取り出したシガーをケースに、ケースを懐に、そんなことをしていると先頭の男が今まさに斬りかかろうとしていた。

 

「くたばれ、このジジイ!」

 

「チィア!」

 

気合を発し、腰に下げていた銃剣で男の剣を弾く。剣は明後日の方向へと飛んでいき、男は呆然と剣を握っていた手と、剣を振り抜いた姿勢のレイホンを見ている。

 

「ちょっち考えたんやけどなぁ…。…ここには上下がないんか?」

 

そう低く、地に抑え付けるような声をぶつける。

突然態度が豹変し、体からうっすらと立ち上る赤色の何かを放つレイホンを前に、集団はようやく「もしかして喧嘩を売る相手を間違えたのでは?」と気付いた。

 

「お前らは何様やと思て、俺っちと対等に話しとるんや?」

 

「グッ…し、知るかよ!お前ら、全員でやるぞ!」

 

剣を弾かれた男はそう叫び、素手で殴りかかってくる。他の者たちも男だけにやらせないと言わんばかりに迫る。

レイホンは左手で殴りかかってくる男の顎を殴り抜いた。強化された肉体の前では顎の骨がいとも容易く砕かれ、脳が直接揺らされる。

意識が朦朧として倒れ伏した男の仮面を取り、仮面の下にある口を開く。

 

「上の者の気分を害したら、舌を切る。」

 

銃剣で容赦なく舌を切り裂く。朦朧としていた意識は痛みで覚醒し、男は叫びを上げた。

さり気なく、それが当たり前のように行われたその行為を前にして、舌を切られ騒ぐ男以外の5人は足を止めた。

 

「ハァ…静かにならんっちゅうのは、親指の規律っちゅうもんを知らんのか?」

 

弾を使わず、そのまま体を斬り裂く。

騒いでいた男は息絶え、先程まで共に話していた仲間が殺された5人は恐怖で一歩、二歩と後退(あとずさ)る。

 

「逃さへんで。」

 

逃げようとした集団に向かって跳躍し、大きく体を回転させ、弾丸の推進力で加速した銃剣を振り回す。(マン)を使わずとも、それだけで5人の体は2つに別れた。

先程までチォウと戦っていたので、つい強者を相手にする時の癖で虎標弾を使ってしまった。

 

辺りに濃い血香が漂う中、懐からシガーケースを取り出す。

シガーの端を千切り、火を点ける。

 

「ハァ……。こん程度の相手やったら、シガー直す必要なかったかもしれんなぁ。」

 

そして結局ここが都市の何処なのか、今はどういう状況なのかが分からず終いという事に気付き、情報のために一人残しとくべきやったなと考えながら一服するのだった。

 

 




この親指の判定ってどうなんでしょうね。
親指の勢力が存在しない場所に親指が来た場合、親指が新参者で格下なわけですよ。
どうすっかなんだよな…これ…

独自解釈でいっか!!!(暴論)

あ、こっちに来てるのはチォウにぶち殺されたやつだけです。
なんでかなりの親指が来てます、おもちゃにステルスキルされたり寝てたらレユニオン兵に「ウルサス人じゃないけどえーい(物理)」されたり目覚めた瞬間"暴君”とかで死んでるのもたくさんいます。
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