新職種を創出して人材獲得に成功。絆ホールディングスが推進する、成果を生む採用戦略とは

障害者の自立支援を目的としたさまざまな福祉サービスを展開する株式会社絆ホールディングス。事業拡大に伴い、専門性の高い人材の確保が喫緊の課題となるなかで、Indeedの活用を通じて採用戦略を再構築したという。本稿は、Indeedが推進している、求人広告の効果を応募ではなく採用を軸に見ていこうという取り組み「SHIFT RIGHT」のシリーズ記事。そのなかで今回は、同社代表取締役の下川弘美氏と、取締役の西弘二氏に、Indeedとの協業で生まれた新たな取り組みについて話を聞いた。

障害者の可能性を広げる、生涯サポート型福祉サービスを展開

下川 当社は2012年1月の創業以来、障害者の自立支援を中心とした福祉サービスを提供しています。3つの子会社と関連NPO法人を含めたグループ全体の従業員数は1,400名以上です。大阪市内で16か所の児童向け事業所と4つの就労支援事業を展開。未就学児向けの児童発達支援から就労支援、就労継続支援まで、利用者の生涯にわたるサポートを行っています。

我々の重要な役割は、障害のあるサービス利用者に働く場を提供しつつ、一般就労に必要なビジネススキルのトレーニングを行い、自立に向けた支援をすることです。また、児童発達支援においては、生活面だけでなく、運動や発語が苦手な子どもたちのケアにも力を入れています。

当社が目指しているのは、社会性と事業性の両立です。障害者の才能と意志を活かしつつ、社会的に必要とされ、収益の上がる新たな仕事を開拓し、マッチングを実現していきたいと考えています。

株式会社絆ホールディングス 代表取締役の下川弘美氏
株式会社絆ホールディングス 代表取締役の下川弘美氏

有資格者採用の難しさに直面。従来手法では人材確保が困難に

西 事業拡大に伴い、最大の課題となったのが支援員の確保です。利用者の一般就労後もサポートを継続する体制が必要であるとともに、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、児童発達支援管理責任者などの専門職も求めています。これらの有資格者は絶対数が少ないため、採用難易度が高いのが現状です。

以前は主に人材紹介会社を利用していましたが、求める人材と応募者のミスマッチが多く、十分な成果を得られませんでした。近年は競合も増えており、専門職の確保がますます困難になっています。このような状況下で、効果的かつ効率的な採用手法の確立が急務となっていました。

データ分析と新職種創出で採用戦略を刷新し、人材獲得に成功

西 採用戦略の見直しにあたり、Indeedを中心とした採用活動を強化しました。Indeedを導入した理由は、コスト面での敷居の低さと、柔軟な運用が可能な点です。特にIndeed担当者との連携が密接で、求人内容を迅速に調整できるようになったことは大きな成果でした。

株式会社絆ホールディングス 取締役の西弘二氏
株式会社絆ホールディングス 取締役の西弘二氏

西 また、エントリー数、見学者数、面接者数、採用・契約に至る人数等のデータを分析し、採用数を最大化するために予算配分を最適化。面接に来られた方へのフォローアップを強化するなど、応募から入社に至るプロセスの改善も進めています。それにより、Indeed導入前に比べて、年間採用数は大幅に増加しています。

下川 Indeedの担当者とは、採用課題だけでなく、事業課題や目標についても深く議論を重ねています。それによって、「ジョブ開拓スタッフ」という新たな職種も創出することができました。これは、障害者の多様な能力を活かせる新たな仕事を外部から見つけ出し、マッチングする役割です。以前は「営業職」という名称で募集していましたが、仕事内容を反映しきれていない気がして、ずっと違和感をもっていました。しかし、議論を通じてこの職種名を言語化できたことで、我々が本当に必要としている人材像が明確になったのです。

こうした取り組みの結果、「ジョブ開拓スタッフ」の求人では、3名を想定していた採用枠に16名の応募が集まり、早い段階で4名に内定を出すことができました。当初の目標を上回る採用成果です。また、入社後のギャップを減らすための丁寧な求人票作成と面接後のフォローにより、離職率も低下傾向にあります。結果として、事業拡大に不可欠な質の高い人材の採用と定着につながっています。

Indeed導入前後で年間採用数が20倍以上に

下川 今後は、新規事業所の開設に向けた採用や、マネージャー層の採用にIndeedを活用しつつ、セーフティーネット住宅の提供など新たな活動にも取り組む予定です。年内に3~4棟のマンションの購入を計画しており、そこに障害者が手掛けたアートによる内装や清掃活動を導入することで、不動産自体の価値向上も目指します。障害者の生涯にわたる支援と社会参加の促進という使命の実現に向けて、Indeedを活用した採用を強化していきたいと考えています。


株式会社 絆ホールディングス

大阪府大阪市中央区内本町1-2-8 TSKビル8階

https://www.kizuna-holdings.co.jp

2012年の設立時から障害福祉事業を展開。一人ひとりが個性を伸ばして活躍できる社会を目指し、児童支援、就労支援、相談支援、フリースクール運営などに取り組む。