- 顧客による不正返金が、フードデリバリーアプリの大きな問題となっていることがわかった。
- 注文内容に問題はなくても、食事した客が返金を受け取れることがよくある。
- これはデリバリーアプリの損失につながりかねない。
最新の報告によると、注文に何も間違いがない場合でも、顧客が返金を求めることが、フードデリバリーサービスにとって大きな問題となっている。
詐欺防止企業インコグニア(Incognia)が2025年2月26日に発表した報告書によると、デリバリーアプリにおける消費者詐欺の約48%が「返金詐欺」であることが明らかになった。インコグニアは、グラブハブ(Grubhub)やテキサス州を拠点とするフェイバー(Favor)などの配達アプリと提携しており、アプリ上で検知した事例を分析した。
「料理がまずかった、冷めていた、何かが足りなかったなどと言うことができるでしょう」と、インコグニアのCEO兼共同創業者のアンドレ・フェラーズ(André Ferraz)氏はBusiness Insiderに語った。
「こうしたことをどうやったら事実だと確認できるだろうか。非常に難しい」
これは現在も続く問題だ。CNBCの2024年の報道によると、テレグラム(Telegram)のグループやTikTokには、不正を行おうとする人々に向けて、返金を求める方法や、アカウントが閉鎖されたときに新しいアカウントを作る方法などが動画で紹介されている。投稿が削除されることを回避するため、「r3fund」と、あえて正しいスペル(refund、返金)を綴らない者もいる。
多くのアプリで、顧客は数回なら注文の返金を要求できるとフェラーズは語った。
「しかし10回も行うと、プラットフォーム側は返金を認めない。プラットフォームを悪用していることになる」
だが、複数のメールと電話番号で複数のアカウントを持ち、返金を求め続ける、執拗な不正客もいるという。
詐欺防止企業のAppriss Retailとデロイト(Deloitte)の報告書で、小売業者の不正返品によるコストは2024年には1030億ドル(約15兆4500億円)になったことがわかった。
インコグニアの報告書で、アプリのキャンペーンを利用してお金を得るユーザーもいることがわかった。例えば、1人のユーザーが複数のメールアドレスを使って、複数の新しいアカウントを作り、それぞれで新規顧客向けの割引を受けるケースなどだ。
これは、インコグニアがフードデリバリープラットフォームで見つけた不正のうち48%を占めている。多くの場合、詐欺行為によって、アプリが新規顧客の獲得と維持のために確保していた資金が奪われている。
「この悪用は、マーケティングキャンペーンの予算を枯渇させ、顧客獲得コストを引き上げ、経営の成長指標を歪ませる可能性がある」とインコグニアの報告書は指摘している。
一部のデリバリーサービスは、このような不正行為を検出する方法があると述べている。
ウーバーイーツ(Uber Eats)のウェブサイトには、「当社は不正行為を深刻にとらえ、顧客と配達員の行動を監視するためのフィルターを導入している」と書かれている。
「当社は疑わしい返金には対応しない」と同社は述べている。
ドアダッシュ(DoorDash)では2024年、不正防止のため一部顧客に4桁の数字の送信を始めた。顧客は、配達を受け取った証明として、配達員が到着した際にこの数字を配達員に伝える。
「大多数の」顧客は正直だが、「消費者が不正確な報告をしたり、さらにまれに虚偽の報告をしたりする場合がある」とドアダッシュは当時述べていた。
詐欺をする人は新しい手口を使い、連絡先が常に変わることから、いたちごっこになりかねないとインコグニアのフェラーズは述べた。
だが、正当な依頼かどうか、またアカウントが本物かどうかを見分ける方法ははあるという。例えば、誰かがフードデリバリーサービスのアカウントを作る際、インコグニアでは、デバイスの位置と、その人物の運転免許証の住所が近いかどうかを見ている。もし近いなら、その申請者はその人自身であるとみられるという。
「詐欺師が作り出すあらゆるものについて把握する必要がある」と彼は語った。