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ロボティクスをやる方。 贅沢は言わないです。少しだけ勉強しておくと数式を見るのがちょっとだけ楽になります。 線型代数、これは必須です。抽象線型代数でなくても良いです。必ず計算を置い、固有値問題や特異値分解に慣れておきましょう。 微積分も必須です。多くの場合は、どこかで微分をコンピュータ上で近似します。その誤差の勘所は押さえておきましょう。微分方程式を差分方程式にするときも同様です。 リー群なんて言いません。SO3とSU2と四元数の計算だけ、どう使うか押さえておいてください。リー微分とか外積形式とかも無理しなくてよいです。コリオリの輸送定理をおさえましょう。ついでに解析力学も触りが分かると良いです。多体リンクで非慣性系周りを考えることになっても、これらの基礎があれば慌てなくて済みます。 最適化もちょっと分かると良いです。特にハミルトン・ヤコビ・ベルマン方程式というものがあると知っとくだけでも違います。不等式制約を等式制約に仕立て上げる方法や、再パラメーター化的なテクニックが存在すると知ってるだけでも、調べる手立てになります。実用的かはともかく、スイッチのある遅い制御系なら意外と混合整数計画法も形式だけ知っておくと良いです。MPCを急にやることになっても、とっかかりがつくでしょう。 確率微分方程式なんてわかりません。だけど、経路積分制御のモンテカルロ計算の重みには理屈があると把握してるだけでも安心感がありますし、計算機で殴る手法に自信が持てるかもしれません。 強化学習も捨てられない領域になりました。具体的な応用はかなりモジュール化されてきました。押さえておくべきはMDPとPOMDPです。本質的に系列をみてることを忘れてはいけません。Blackbox最適化で良くない?みたいな問題設定をせずに済みます。またおよびPOMDPのときには理論上制御器側にメモリ(ないし過去の情報)が必要ということも押さえておく良いです。 あと最後に具体的な名指しですが、カルマンフィルタは偉大です。座標変換と組み合わせることで、応用範囲は非常に広いです。ここに書いてきたものの中で最も触ったと思います。 たぶん、これらに加えて、深層強化学習や基盤モデルで殴りかかれるだけの計算資源もHPCの知識があるときっと無双状態です。