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Conversation

組織では「問題解決力」が高い人が優秀に見える。火事が起きたら誰よりも早く駆けつけ、整理し、指示を出し、結果を出す。そういう人が目立ち、称賛されやすい。だが本当に優秀なのは「問題を未然に防げる人」つまり「問題発見力が高い人」だ。 火事が起きてから消火するのでは遅い。火事の「兆し」を見つけて潰せる人がいれば、そもそも燃えることはない。この力を持つ人は、成果の裏側で組織を支えている。彼らは声を上げず、評価されにくい。だが、一番組織に貢献しているのはそういう人だ。 そしてもう一つの真実がある。組織に「英雄」が生まれたとき、同時に「責められる人」も生まれているということ。それはつまり、問題解決型の組織は常に誰かの犠牲の上に成り立っているということ。問題を未然に防ぐ文化がない組織は、永遠に火事とヒーローを繰り返す。 経営者やリーダーが本当に見るべきは、「誰が派手な成果を上げたか」ではなく「誰がトラブルを起こさせなかったか」。問題発見力とは、観察力と構造理解力の総合値であり、その力を持つ人ほど謙虚で、チーム全体を守る視点を持っている。 問題を見つけられる人は、問題を解決できる人より希少だ。そして、最も静かに、最も確実に組織を強くしているのは目立たず火種を消している人である。