【全文無料】【クラスレートBEYOND】第4弾環境 財宝ロイヤル指南書【Shadowverse:Worlds Beyond】
はじめに
皆さんこんにちは、らきちゃです。
普段は主にデュエルマスターズの記事を書いておりますが、今回は久々に別カードゲームの記事です。
初めましての方もおられると思いますので、自己紹介も兼ねて、簡単にこれまでのカードゲームの経歴について記載させて頂きます。
【旧作Shadowverse】
・ランクマッチ勝利数12000↑
・2pick勝利数3000↑
・89th season Unlimited MPランキング 44位
【Shadowverse:Worlds Beyond】
・ランクマッチ勝利数2000↑
・2pick実装後100位以内で2pickマスターランク到達
・レートBEYONDタッチ済
・最高CR 2100↑
・OCS day2進出×2(財宝ロイヤルで計12-1)
【デュエルマスターズ】
・2022年前期DMPランキング全国72位、兵庫6位
・2024年後期DMPランキング全国83位、兵庫6位
・CS🥇×12,🥈×5,🥉×10
・DMGP2023-1st top64
・DMGP2025-1st top128
・超CSⅤ大阪 top64
さて、今回はShadowverse:Worlds Beyondの第4弾環境(蒼空の六竜)財宝ロイヤルの解説をさせて頂きます。
財宝ロイヤルは第3弾(絶傑の継承者)のカードを中心に構成された、今作屈指のビートダウンデッキです。
第4弾(蒼空の六龍)では強化カードをそれ程多くは貰えなかったものの、新規レジェンドの『真紅と群青・ゼタ&ベアトリクス』が財宝ロイヤルの欠点であった先攻4ターン目・6ターン目の動きの弱さを埋めつつ、4~6枚目のオーディンとして擬似的に使用することの出来る最強の打点札として採用され、また、第3弾環境において比較的対面したくなかったクレストビショップの弱体化もあり、第4弾環境において環境トップとして君臨することとなりました。
デッキの性質上、噛み合いさえ良ければ多少のプレイングミスをもカバー出来るほどの超打点を作ることが出来るため、世間一般的にはパチンコデッキとしてヘイトが向けられているようです。
しかし、実際にはかなり繊細なプレイングを要求されるため、どちらかというと上級者向けのデッキであると思います。
Grand Master帯で財宝ロイヤルを使ったことのある方は分かるかもしれまれんが、そこまで慣れていなくてもノリで回せばEPIC帯を駆け抜けることは容易である反面、ULTIMATE帯とLEGEND帯の間に1つの壁があり、さらにLEGEND帯とBEYOND帯の間にも大きな壁があります。これらの壁を超えるためには、財宝ロイヤルというデッキタイプをより深く理解する必要があり、ほぼ負けの試合において細い線を通して勝つ力を身につけることが重要です。
以前、財宝ロイヤルでなかなか勝てないという知り合いからコーチングを頼まれ、リプレイをいくつか拝見させてもらいましたが、やはりそうした細かい理解度・プレイングにおいて粗が目立ち、多くの勝ち試合を逃してしまっている状況でした。
結論から申し上げると、財宝ロイヤルで勝ち続けるためには「負けないための択ではなく、勝つための択を選び続けること」が非常に重要です。
何を言っているんだ、と思われるかもしれませんが、どのカードゲームにおいても重要な考え方ですので、後々詳しくお話させて頂こうと思います。
前置きが長くなってしまって申し訳ありません。
最後に、本記事の内容は「これから財宝ロイヤルを回してみたい」「財宝ロイヤルでなかなか勝てない」「財宝ロイヤル相手にどうすれば勝てるのか分からない」という方々を想定読者としているため、既にクラスレートや公式大会で好成績を収められている方々にとって改たに得られる知見は少ないかと思います。一方で、「財宝ロイヤルでULTIMATE帯・LEGEND帯まで行くことは出来たが、BEYOND帯になかなか行けない」という方々にとっては、タメになる記述もあるかもしれません。
全文無料ですので、気軽に読んで頂けますと幸いです。少し長めの内容になりますので、目次を活用して必要な部分だけ読むのも手かと思います。
それでは、始めていきます。
構築論
まずはじめに、テンプレリストをもとに、各カードの解説を行っていきます。各カードの細かい解説をする中で、プレイングに関する重要な記述もさせて頂いておりますが、自信のある方は読み飛ばして頂いて構わないです。
後半部分では、採用候補カードに関してもお話していきます。
テンプレリスト
①財宝各種(小剣、首飾り、杯、靴)
各財宝関連カードから回収できる、全4種のトークンカードです。
これらの財宝カードを扱う上で1番やってしまってはいけないのは、「何も考えずにシンセライズに融合してしまう」行為です。
実はシンセライズにこれら全4種を満遍なく融合するよりも、特定の1枚を後続に残すor過程で素打ちする方がゲームを優勢に進めることが出来る場合も少なくなく、各財宝カードの役割をしっかりと理解しておく必要があります。
各財宝カードの主な役割・特徴は以下の通りです。
ⅰ)小剣
・即時打点形成
・盤面処理。団結者と組み合わせることで3n+1の体力フォロワーの除去が容易になる。
・疾走フォロワーがいる場合、靴と互換性がある。(疾走+小剣も疾走+靴も同じ打点。ただし、エンハンスアルベールを除く。)
・回収しやすい(アジト、剣閃、祈祷者)
ⅱ)首飾り
・守護による相手のリーサルずらし
・体力を上げるor守護を貼ることで、次相手ターンの盤面処理要求値を上げる。
・相手のオーディンのケア
・回収が少し難しい(アジト、祈祷者)
ⅲ)杯
・回復による相手のリーサルずらし
・大量に抱えておき、団結者と組み合わせることで処理+回復によるゲームの立て直しが可能。
・回収しやすい(アジト、肯定者、団結者)
ⅳ)靴
・打点の底上げ(通常打点+1、エンハンスアルベールは打点+2)
・フォロワー+靴で盤面処理
・回収しやすい(アジト、肯定者、団結者)
このように、財宝カードそれぞれで役割と回収のしやすさが異なり、対面ごとに融合せず抱えておいて、素で打つ可能性のある札は変化します。
その中でも特に、財宝ロイヤルミラーにおいては首飾り・杯の素打ちが攻略の鍵となるため、出来るだけ融合せずに手札に抱えておくことが重要です。
また、このデッキを扱う上で、オクトリスのクレストカウントの進め方が勝敗を分けるケースも少なくないため、財宝の素打ち・融合のタイミングには注意する必要があります。
②クイックブレーダー
序盤最強なのは言うまでもなく、実は中盤終盤でも大変重宝するカードです。
即時的に1コス1点としての役割を果たしてくれるため、小剣や靴の代わりになるイメージを持っている方も多いかと思いますが、それだけではありません。
実はこのカード、団結者との相性がとても良く、中盤(5~7t)において、団結者+クイブレ+財宝(プレイor融合)によってゼタベア・オーディンのように除去しつつ打点を入れる動きを押し付けることが出来ます。むしろクイブレ進化の場合はゼタベア・オーディンよりもこちらの面が強くなるため、相手の処理の要求値も高くなっています。
終盤ではクイブレ進化(超進化)+テンタクルバイトにより、回復と打点を両立出来る点も優秀です。
このカードを扱う上で注意して頂きたいのは、雑に手札から吐いてはいけない点です。
手札に疾走札がない場合、このカードに進化・超進化を切って相手の顔を詰める可能性が極めて高いです。そのため、他のフォロワーに進化を切ったターンに余ったコストでクイブレをプレイする場合、本当に出していいのか1度手を止めて考える必要があります。
余ったppで出して横展開することで相手の処理要求値を上げることを優先するか、もしくは次ターン以降の即時打点(進化込み3,4点+小剣・靴等の追加打点)として活用するか、対面ごとしっかりと考える必要があります。
財宝ロイヤルでなかなか勝てないという方は、このクイックブレーダーの使い方1つで勝ち試合を逃している可能性が高いです。
少し意識を変えるだけでこのデッキの打点効率がグッと上がるので、是非試してみて下さい。
③剣閃
このカード、実は融合の有無・融合札の選択に気をつけさえすれば、そこまで使い方は難しくありません。
融合無しで単純に相手の序盤の面を処理するために切ることも少なくないです。出来るなら融合してから打ってドローを回したいですが、例えば後攻2tに相手の2コストフォロワーを処理するために、必ずしも2pp財宝フォロワー+expp融合剣閃をしないといけないという訳ではないです。手札の状況次第(例えば、後攻4tにexppアルベール進化、後攻5tにexppエンハゼタベアをする可能性がある等)では、剣閃素打ちエンドも検討しましょう。
むしろこのカードを大事に抱えすぎてしまうと、手札管理が難しくなってしまう上、ドローしていない分山札を十分に掘りきれなくなり、結果的にアルベールやシンセライズ等のフィニッシャーにたどり着けずに負けてしまう可能性があります。
次のターンの処理が難しい(処理札が手札に残っていない)場合を除いて、基本的には融合+雑切りでどんどん手札を回す意識で問題ないです。
このカードを扱う上で重要になってくるのは、融合する際に選択する財宝トークンの種類と融合のタイミングです。
よく見かけるのですが、このカードに融合する札は必ずしも『小剣』である必要はありません。
例えば手札に『靴』『小剣』『肯定者』『団結者』がある場合、靴と杯の供給が過多になってしまっているため、わざわざ1枚しかない小剣を融合させる必要はありません。
特に、靴と杯は先述の通り比較的回収しやすいので、手札に追加の供給札がない場合でも融合して問題ありません。やはり、積極的にドローを回して山札を掘りに行くことが重要です。
また、融合のタイミングですが、基本的にはプレイするターンに融合を行います。しかし、例外もあります。それが以下の2パターンです。
❶手札が溢れてしまう場合
❷オクトリスのクレストカウントを進めたい場合
特に❷のオクトリスカウントに関してですが、オクトリスの2周目(残光2枚目の回収)を目指す場合、積極的に財宝のプレイor融合を進めて、6,7tには2枚目のオクトリスを着地させたいです。ですので、シンセライズだけでなく、この剣閃にもプレイ予定のないターンに融合させることでカウントをできる限り早く進めるプレイをすることが多々あります。
また、ここで知っておいて頂きたいのは、剣閃に2枚以上の財宝カードを融合しても問題ないということです。特に中盤・終盤は1ppの使い方が大変重要になってくるため、手札を空けるためにわざわざ1pp使って財宝カードをプレイする選択を取った場合、そのままpp不足やテンポロスで負けに直結してしまうことがあります。剣閃に2,3枚目の財宝カードを融合してからプレイすることで、手札管理を適切に行うことができます。
④アジト
このカードは比較的扱いが簡単です。基本的には余ったppで出せば問題ないです。以下の3点にだけ注意して下さい。
❶アジトの設置よりもテンポを重視する。
❷安易に放置し過ぎるとオーディンで消されてしまう可能性があるため、オーディンターン前に開くか、オーディンターン前に横展開をしてフォロワーを処理させるようにする。
❸設置後のアジトも手札の一部であると考える必要がある。例えば、「アジトで小剣と首飾り拾えたらシンセライズ超進化+残光で12点出るのに、今開いたら手札溢れるから打点足りない」というような状況になった方も少なくないと思います。手札管理については後の章で詳しく説明します。
⑤2コスト財宝フォロワー(肯定者・祈祷者)
序盤の盤面形成と財宝トークンの回収が主な役目です。
今環境においては、肯定者の方が序盤の面に強く、マリガンで優先的に持ちたいカードになっています。
注意する点は以下の2つです。
❶『首飾り』は大事にする。
❷4t時に2+2でこれらのフォロワーを2体プレイしてしまった場合、結果的に手札が溢れてしまう可能性がある。面形成も重要だが、シンセライズ等の貴重な打点カードが山上で燃えてしまわないよう、やはり手札管理を優先すべきである。
また、よっぽどの事がない限り、後攻1tにexppを切ってこれら2コストフォロワーを出すことはないです。exppはワルツ、オクトリス、アルベール、エンハワルツ、エンハゼタベアに残しておきたいです。
⑥石版
扱いが特殊すぎるため、後の章にて説明させて頂きます。
⑦ワルツ
最強のテンポカードです。
今環境ではエンハンス潜伏の通りが悪いものの、単純に3コスで盤面を処理しつつ面にフォロワーが並ぶので、財宝ロイヤルの序中盤を支える貴重な1枚です。
除去としては優秀ですが、スタッツが低いため切るタイミングはしっかり考える必要があります。
例えば、ミラー先攻3tにワルツをプレイして相手の2コストフォロワーを除去した返しにオクトリスをプレイされた場合、手札に処理札がなければ結局面のフォロワー(ワルツを含む)で当たる必要があり、そうして盤面が空いた隙にスタチウム進化やexppアルベール進化を決められて、そのままゲームが畳まれてしまうケースも少なくないです。
必ず1,2ターン後の相手の動きを予測しながら、自分の手札と相談して切るようにして下さい。カードゲームをプレイする中で、どの場面においても次の相手の動きを予測することは重要な話ではありますが、ワルツは特に注意する必要があると思います。
⑧オクトリス
このカードを進化ターンまでにプレイ出来ているかどうかで財宝ロイヤルの出力は大きく変わります。
それ故に、人によってはマリガンで全力でオクトリスを狙う人も少なくないでしょう。
このカードの強い点は、クレストによる残光の回収だけでなく、素のスタッツの高さにもあります。
序盤の3/3というスタッツは非常に強力で、この1枚を場に出すだけで相手のリソース(面・手札)をほぼ確実に2枚奪うことが出来ます。つまり、こちらが有利にテンポを取ることが出来るのです。
序盤にテンポを取ることができれば当然相手の顔を詰めることもでき、結果的にリーサルプランが簡単になります。(オーディン連打だけでよくなる等)
当然、残光も最強の打点カードです。
今環境はどのクラスも回復カードが多く、その一方で財宝ロイヤルが出せる打点には限界があるため、ゲームが後ろに伸びるほど財宝ロイヤル側にとっては辛い展開となることが多いです。ですので、たった1枚でゲームレンジを短くしてくれるこのカードは唯一無二の存在であると言えます。
手札にオクトリスとワルツがある場合、優先的にオクトリスを出しましょう。後攻の場合、exppを切って2tに出す動きも非常に強力です。
1点注意して頂きたいのは、手札に財宝トークン回収札が十分にない場合、進化ターンに出してそのまま進化を切る可能性が高いため、脳死で序盤に出せばいいという訳ではないということです。こちらも1,2ターン後のことを想像しつつ、判断してみて下さい。
また、オクトリスクレストの2周目を目指す場合、2回目のオクトリス着地時にそのオクトリスに超進化を切ってしまっても問題ない場合が多いです。最後の超進化権さえシンセライズに残しておけば大丈夫です。
2周目を目指す場合は早い段階で判断しておきましょう。先述の剣閃余分融合等も関わってきます。
⑨団結者
最強の面処理カードです。
先述のクイブレとの相性が抜群なのはもちろんのこと、そもそも面処理と回復を同時に行うことは相手のゲームプランを歪めるため、プレイするだけで一気にゲームの主導権を握ることができます。
カードパワーの高さ故に、このカード自体の扱いで気をつける点はあまりありませんが、このカードを使うタイミングを想定し、手元に活用出来そうな財宝カード(小剣等)を抱えておくことが重要です。
また、シンセライズや剣閃の融合にも反応するため、それ込みで残りppでどこまで相手の面に干渉することが出来るかについては慣れが必要です。
ランダム3点とはいえ、財宝カードの消費量を極力減らせるように、期待値を考えつつ、切る(または融合する)財宝カードを考えましょう。
⑩各種打点札(ゼタベア、アルベール、シンセライズ、オーディン、テンタクルバイト)
これらのカードを「各種打点札」とまとめた理由としては、石版の運用が関わっています。
後々石版の説明は詳しくさせて頂きますが、端的に述べると、これらの打点札が2枚以上手札に揃った時点で石版を出せば、比較的打点不足に陥りにくいのです。ですので、これらのカードを「打点札」の枠組みとして認識しておくことは重要です。
さて、それぞれのカードについて少しずつコメントしていきます。
ⅰ)ゼタベア
このデッキ唯一の新弾カードです。効果はシンプルですが、最初にも述べたように、財宝ロイヤルの弱かった先攻4ターン目と先攻6ターン目の動きを担保してくれるようになったおかげで、財宝ロイヤルの安定感はグッと上がりました。
基本的にはオーディンと同様の扱い方で問題ないですが、対面のデッキにもオーディンが入っている場合はやはり横展開の方が優先順位が高いため、必殺付与側に進化を切って2面展開でターンを返すこともしばしばあります。
ⅱ)アルベール
このデッキの最も分かりやいフィニッシャーで、今環境は体力4以上の守護を貼ってくる対面が少ないため、かなり通りが良いです。エンハアルベール超進化+靴で14点出るのは定番ですが、エンハアルベール+残光である程度の守護なら突破できることもよく覚えておきましょう。
また、前弾のvsクレストビショップの際もそうでしたが、4,5tにアルベールをプレイして進化して顔を詰める動きは非常に強力で、勝ちに直結しやすいです。(某プロもアルベール進化顔が結論だ、とよく強調されていました。) 相手の隙をついて、積極的に狙うと良いでしょう。逆に、財宝ロイヤルと当たった際は自分がそれをされないように、アルベールを出しにくいような面を作ることが重要です。注意して下さい。
ⅲ)シンセライズ
シンセライズに関しては、融合による手札管理が重要ですが、それについては後述させて頂きますので、ここでは打点効率の話を少ししようと思います。
基本的にシンセライズの融合種類数は3種類以上を目指します。できれば4種類達成したいですが、仮に3種類であっても相手の場に体力7以上のフォロワーがいれば、シンセライズ超進化+吹っ飛ばしで7点出るので、4種達成かつ超進化時の8点と打点に大きな差はありません。
むしろ対面によっては3種類融合で留めておく必要があります。
例えば秘術ウィッチ対面に関して、相手にララアンセムを安着させてしまった場合はその状態に応じて融合枚数を調整する必要があります。
❶相手がアンセムに超進化を切っている場合
・4種融合シンセ超進化+吹っ飛ばし=9点
・3種融合シンセ超進化+残光+吹っ飛ばし=9点
であるため、後者の場合だと腐りかねない残光を手札から吐きつつ、未融合の小剣or靴の分好きなタイミングで1点追加出来ます。
もちろん残光を処理に使うことが出来る可能性もあるため、一概に3種融合+残光打ちの方が良いとは言えませんが、打点的には変わらないことを知っておいてもいいかもしれないです。
❷相手のアンセムが通常スタッツ(5/5)の場合
4種融合シンセ→残光→シンセ超進化+吹っ飛ばし=12点
が最大打点効率です。
つまり、秘術ウィッチ相手は小剣or靴を残しつつ3種融合で抱えておけば状況に応じた最大効率の打点を作ることが出来ます。他の対面でも、無理して4種融合の状態にしなくても、3種融合+財宝カード1枚を抱えておき、状況に応じて4種融合にするのか、もしくはその財宝カードを素打ちするのかを考えればよいです。
ⅳ)オーディン
万能処理+疾走持ちで重宝するフォロワーです。そこまで語ることはありませんが、1点だけ注意して欲しいのは後攻6tにexppを切るか否かです。
早期にexppを切ってしまうと、相手に最速エンハアルベール超進化の押しつけができなくなってしまうため、相手視点でかなりゲーム進行が楽になってしまいます。exppオーディンは確かに強力ですが、脳死でその択を取ってはいけません。自分の手札と相談しつつ、以降のゲーム展開を想像して、投げていいかどうかを考えましょう。
ⅴ)テンタクルバイト
環境の通りが良い空中打点+回復札です。今環境はギルネリーゼをはじめとする大ドレイン回復時代となっており、盤面にフォロワーを残すと常に相手に回復されてしまうリスクが生じます。
その点、テンタクルバイトは次ターンのリーサルを簡単に予約してくれる上、盤面形成をしないためドレイン回復される心配もなく、回復と相手盤面の放置によってハーフロック状態を作り、相手が次のリーサルから逃れるための要求値を極限まで上げることが出来ます。
また、前弾環境と同様に、相手のオーディン進化顔に合わせてテンタクルバイトをオーディンに打つことで、相手のゲームプランを一気に崩壊させることが可能です。よくやる動きなので、覚えておくと良いでしょう。
採用候補カード
次に、採用候補カードについてです。テンプレリストがあまりにも完成されているため、正直いじる必要はあまりないのですが、環境に応じてこれらのカードを1,2枚採用することで対応力が上がる場合があります。
例えば、私は先日行われたOnline Championship 2025 Novemberに参加した際、雑多環境+ミラーが多い読みでスタチウムを2枚採用した構築を使いました。
すると、読み通りスタチウムの通りが良く、無事day1 6-0(全て財宝ロイヤル使用)でday2進出を果たすことが出来ました。
このように、その時々の環境を把握・予測し、適切なカードを採用することで、周りと差をつけることが出来るのがカードゲームの醍醐味です。
ただ、1点理解して頂きたいのは、テンプレのフルパワーリストから数枚カードを差し替えるということは、デッキパワーがそれだけ落ちてしまうということです。
環境に抗うためにこうして数枚差し替えるカードをカードゲームでは「メタカード」と呼びますが、メタカードはデッキの対応力を向上させる反面、再現性や火力を落としてしまう傾向にあります。
例えばルミナスランサーを採用した場合、石版設置後のドローで1打点でも引けば勝ちという状況でルミナスランサーを引いてしまって負ける、というようなことも有り得ます。
完成されたリストから数枚調整することには、こうした代償的なデメリットが付随することもしっかり理解しておきましょう。
最後に、画像の採用候補カードをそれぞれどのような環境で採用するとよいか、大まかに記載しておきます。
ⅰ)ギルネリーゼ・スタチウム
→財宝ロイヤルミラーが多発する環境
ⅱ)侍
→守護フォロワーの多い環境
ⅲ)ルミナスランサー・ルミナスメイジ
→横並べの通りが良い環境
ⅳ)ケンタウロス
→アルベールが簡単にケアされてしまう環境
共通マリガンと基本プラン
この章では、マリガンと基本的な戦い方について話していこうと思います。各対面ごとのマリガン・戦い方に関しては次の章を参照して下さい。
共通マリガン
①先手後手問わず単キープする群
これらのカードは先手後手関係なく単キープして問題ありません。
クイブレに関してはネメシス対面のみ少し怪しいかもしれないと考えていた時期もありましたが、ドールユーザーから加わった人形を早期に切らせることで、ツヴァイや破壊関連カードとのくっつきを悪くさせ、結果的に相手の動きを弱くすることが出来る点で評価しました。
②先手のみ 単キープする群
祈祷者について、後手で出してしまうと相手の2コストに上から踏まれてしまうため、後手での優先度は低いですが先手であればテンポ的にそこまで問題ないためキープします。
また、団結者はどの対面でも先攻5tに使いたい状況が多く、手札全てが重くて全マリガンしないといけないような場合を除いて、先攻ではキープしても良いと思います。
特にロイヤルミラーでは、仮に相手がスタチウムを採用していた場合に、こちらが団結者をプレイ出来なければ盤面アドバンテージをゲーム終盤までひっくり返すことができず、あっさり負けてしまいます。人形ネメシスのツヴァイも同様です。
③セットキープ群
それぞれのセットキープパターンについて、
ⅰ)石版
他の手札でテンポが取れ、かつ先攻の場合のみキープしてもよい。
ⅱ)シンセライズ
アジトを除く財宝回収札があり、財宝トークンが4種類揃う見込みのある場合(例: 肯定者+祈祷者、肯定者+オクトリス、祈祷者+団結者)のみキープしてもよい。
ⅲ)ゼタベア
2,3tの動きが担保されていて、かつ先攻の場合のみキープしてもよい。
基本プラン
財宝ロイヤルの基本ゲームプランは以下の3種類に大きく分かれます。
①アグロプラン
②中速打点連打プラン
③ワンショット(擬似ワンショット)プラン
それぞれ順を追って説明していきます。
①アグロプラン
〘有効な対面〙
破壊ネメシス、ドラゴン全般、エルフ全般、スペルウィッチ、クレストビショップ
〘回し方〙
・とにかく序盤から低コストフォロワーを展開し、顔を詰める。
・盤面処理は団結者に任せて、ある程度無視する。
・アルベール進化顔orクイブレ進化+団結者を積極的に狙う。
・7t付近のゼタベア、オーディン超進化で試合を決めることを意識する。
・このプランが通りそうになければ、適切なタイミングで②③のプランに切り替える。(目安は、5tまでに相手の体力を14まで削れていないor盤面を完全に返されてしまった場合)
②中速打点連打プラン
〘有効な対面〙
秘術ウィッチ、人形ネメシス、ロイヤル全般、守護ビショップ
〘回し方〙
・顔はできれば詰めたいが、基本的に面形成を優先する。
・道中で4種融合シンセライズの完成or残光の回収を目指す。
・盤面アドバンテージを活かして、中盤からエンハゼタベア進化やオーディン超進化を通す。
・最後に4種融合シンセライズ超進化orエンハアルベール超進化を通して勝つ。
③ワンショット(擬似ワンショット)プラン
〘有効な対面〙
モードナイトメア、進化ナイトメア
〘回し方〙
・序中盤のこちらの削りが中盤以降の相手の連続回復によって帳消しにされてしまうため、序中盤は盤面形成と4種融合シンセライズの作成、そして、残光の回収に徹する。
・出来れば道中で石版を設置して、ゴールの手札を目指して手札の調整を進める。
・最終ゴールはテンタクルバイト+超打点(エンハアルベール超進化+靴 or 4種融合シンセライズ超進化+残光)、もしくは上記超打点を2ターン連続食らわせる。
〘実際の例〙
〘補足〙
・ワンショットプランは少し難しく、そこそこの要求値もあるため、慣れないうちは無理して狙う必要はない。
・基本的には①のアグロプランをどの対面でも目指し、短期決戦が難しそうなら途中から②の中速打点連打プランに切り替えるのがbetter。
注意すべきこと
この章では、財宝ロイヤルを使う上で注意すべき3点について話していきます。
①手札枚数の管理
このデッキを扱う上で最も重要と言っても過言ではありません。
知り合いのリプレイのスクリーンショット(掲載許可取得済)やプラクティスの画像を用いて説明していきます。
まず、プラクティスで再現した画像をご覧下さい。
プラクティスの敵相手なのでオーディンで勝っているのはさておき、実際の対戦でもご自身でこのような光景は見たことないでしょうか?
状況としては、
・手札が9枚。
・相手の盤面を処理するために団結者を使いたいが、団結者から出すと靴が1枚燃えてしまう。
・前のターンに1pp余っていた。
となっており、前のターンに余ったppで杯素打ちor剣閃融合さえしておけば靴を燃やさずに気持ちよく盤面処理に徹することが出来たのです。
もしかすると、実際の対戦ではそこで失った靴1枚分の打点(1点)に泣いてしまうこととなるかもしれません。冗談抜きでそのレベルで勝ち負けが決まってしまうほど、財宝ロイヤルは繊細なデッキなのです。
次に、知り合いのリプレイのスクリーンショットです。
上の画像の際(6t時)にシンセライズに1枚でも融合出来ていれば勝てていたパターンです。
ここで指摘出来る問題点は2つあります。
1つ目は、『団結者』と『アジト』の受け入れを考慮していない点です。このデッキにおいて、プレイ後即時に財宝トークンカードが2枚手札に加わるカードはこの2種しかありません。つまり、山上からこれらのカードを引いてくることを考慮し、ターン終了時の手札枚数は出来る限り7枚以下にしておくことが重要なのです(∵次ターン開始時のドローで手札が8枚になり、そこからトークン2枚生成カードをプレイすると手札がちょうど9枚になる)。
2つ目は、財宝回収札と財宝トークンを上手く手札から吐き出せていない点です。下の画像だと見やすいのですが、祈祷者も込みで手札に小剣が4枚ある状態で、さらに山上からアジトを引いており、小剣の供給が過多となっています。基本的に小剣は余ったppで吐き出して相手の顔を少しでも詰めるのに使うことが多いです。特に今回の場合は祈祷者が複数枚手札に残っているので、上手くこれらの祈祷者を手札から吐くことが出来ていれば、小剣を雑に素打ちすることも正当化されていたでしょう。
以上の2例から、オクトリスクレストの有無に関わらず、手札枚数の管理のために融合や財宝トークンの素打ちを検討する必要があることがお分かり頂けたかと思います。
この問題を解決するために最も有効なのは、「自分の中で融合・財宝素打ちのルールを作っておくこと」です。例えば、私は下記のようなルールで融合・財宝素打ちを検討しています。
❶ターン終了時の手札はなるべく7枚以下にする。この時、盤面のラストワード持ちフォロワーが破壊された時に加わる財宝トークンの枚数も考慮する。(例えば、盤面に肯定者がいる場合、出来れば手札枚数は6枚以下にしたい。)
❷オクトリスクレストがある場合、団結者を出すことが予想されるターンの前のターンを除いて、毎ターン1,2枚財宝トークンを融合して、クレストのカウントを進めておく(後々オクトリス2周目に入る可能性がある)。融合札がない場合、首飾りを除いた財宝トークンを積極的に素打ちする。
❸オクトリスクレストがない場合、❶を既に満たしていれば財宝トークンをわざわざ融合したり素打ちしたりしない。ただし、1,2ターン後のリーサルが狙える場合に限り、小剣or靴の使用を検討する。
❹特異的に首飾りを使用することで盤面優位の状態を保てる可能性が高い場合に限り、早期タイミングでの首飾り素打ちを検討する(例えば前弾環境のクレストビショップ対面では、後攻4tにスタチウム進化+expp首飾りでターンを返すことで、相手に団結者要求の盤面を押し付けることが出来た)。
こうした自分なりのルールを作っておけば、その都度「どうしよう」と迷う必要がなくなるかと思います。
②石版を正しく使おう
まず、このデッキにおける石版のメリットとデメリットについて確認しましょう。
メリット
・リソース切れになりにくくなる。
・欲しいカードを引ける確率が上がる。
・特定のカードを1枚だけ採用することが正当化される。
デメリット
・デッキの内在打点が減少してしまう。
・手札管理が難しくなる
・出すタイミングを考えないとテンポロスを生んでしまう。
以上のことから、上級者向けのカードであることが分かります。ですので、初心者・中級者の方々は無理してこのカードの理解深める必要はそこまでありません。テンポロスにならないように余裕がある時に出すようにする、とでも覚えておきましょう。
ここからは、石版を上手く使いたい方々に向けたアドバイスをして行きます。結論から述べますと、以下の4点に注意すれば大きな問題はないです。
❶打点札を2枚以上手札に抱えた状態で設置
❷毎ターン必ずしもアクトドローする必要はない
❸比較的テンポロスしにくい先攻4tや6tに設置を考える
❹デッキに残っているカードを把握する
まず❶について、各種カード解説でも触れましたが、石版設置後の内在打点の減少をカバーするためです。同種札でもよく、例えばテンタクルバイト2枚が手札にある状態等でも設置して問題ないです。とにかく、全く打点札がない状態(財宝トークンを回収する札しかないような状態)での設置はよく考える必要があります。石版設置後の内在打点のみで勝てる対面であれば設置しても問題ないです。
続いて❷について、石版設置後はデッキに埋まっているカードが全て1枚ずつになる関係上、どのカードも手札圧迫で燃やしたくないです。無理して毎ターンアクトドローしてしまうと結果的に手札がパンパンになってしまい、上手く手札を吐けずシンセライズやアルベールが山上で燃えてしまった!なんてことになりかねないため、注意して下さい。
次に❸について、石版の設置には3pp使うため、例えば序盤(2~4t)に無理して出してしまうと、簡単にテンポロスしてしまい、そのままずるずると負けてしまいます。出来れば3tまでフォロワーを並べてテンポを取って余裕のある先攻4tや、先後問わず6pp使える状態で石版+ワルツ進化等、テンポロスしにくいタイミングで出すよう心がけるとよいです。
最後に❹について、全てのカードを把握することははじめは難しいと思うので、まずは打点札+クイブレの枚数だけでも把握出来るようにしましょう。オススメは序盤に切ったクイブレの枚数と、手札に既に抱えてある打点札さえ覚えておけば、逆算してデッキに残っているカードを把握することが出来ます。
例えば、序盤にクイブレ1枚切っており、石版設置時点で手札にオーディンとアルベールがあった場合、デッキには全ての打点札が残っており、かつゲーム中に使えるオーディンとアルベールの枚数が2枚で、他の打点札はそれぞれ1枚であるため、詳細から自分のプレイしたカードを確認すれば、デッキに残っているカードを常に把握することが出来ます。
慣れてきたら財宝回収札の把握も出来るようにしましょう。
また、石版は絶対に出さないといけないカードではないです。石版設置よりも、既に手札に揃っている打点札を連打する方が勝ちが見込める場合は、無理して設置しなくてよいです。
③「負けない」ための択ではなく、「勝つ」ための択を選ぼう
カードゲームにおいて、「負けない」と「勝つ」は大きく意味合いが異なります。
「負けない」にも2パターンの意味合いがあります。
❶自分が有利な状況で、一貫して自分が有利な状況を保てば"負けない"ということ。
(例)盤面が有利な状況で、急にこちら側が回復に徹する等しない限り、そのまま有利な盤面を保ち続けることで押し切ることができる。
❷自分が不利な状況で、次の相手のターンにリーサルを通されてしまう可能性が高い場合、相手の攻撃・盤面をいなしたり、相手の妨害を行うことで延命すること。
(例)
・相手の盤面を放置すると負けてしまうので、全て処理して自分の盤面は空でターンを返す。
・特定のフィニッシャーを無効化する(守護を貼る、回復する等)
❶はそのまま勝利に直結するケースが多いですが、❷の多くは「勝たない」ケースが多いです。つまり、❷の択を取ると、その時点では負けないものの、自分が不利である状況は改善しておらず、結局は負けてしまうということです。
もちろんデッキタイプによっては❷の択を選ぶことで勝ちに繋げることが出来るものもあります。例えば、コントロールデッキやソリティアデッキはゲーム終盤にゴールが存在するため、延命することでゲームを引き延ばし、自分のゴールにたどり着きやすくなります。
しかし一方で、例えばアグロナイトメアのような速攻デッキが❷の択を取ってしまうと、切り返す手段がないためそのまま不利な状況が続いた挙句負けてしまいます。
要するに、ゲームを終盤まで引き延ばすことが勝ちに直結するようなデッキでない限りは、有利不利の状況に限らず、「勝つ」ための選択をすることが重要なのです。
特に、財宝ロイヤルは内在打点が決まっている(石版を出せば尚更)上、1ターン中に20点を出す機会がほぼない関係でどうしても分割リーサルを狙う必要があるため、ゲームを後ろに引き延ばすメリットはあまりないです。
以上の話を踏まえて、下の画像をご覧下さい。
これは9月のOCS day2の1戦なのですが、こちら側の手札がかなり怪しい状況です。
上記の話から、この状況で「負けない」ために盤面処理に徹しても「勝たない」可能性の方が高いことがお分かり頂けるかと思います。
とすると、ここでは「勝つ」ための選択を取る必要があります。ここで重要になってくるのが、自分の手札に抱える打点、山札から降ってくる解答、そして相手視点の「負けない」択の予測です。
まずは自分の手札に抱える打点について、見かけ上、潜伏ワルツ超進化置き+アルベール+追加打点で相手のライフ11を削り切れそうなのが分かるかと思います。ですので、まずこの択を検討します。
次に、山札から降ってくる解答についてです。例えば次のターンにオーディンを引いた場合、守護を貫通しつつ超進化で7点入るため、このターン潜伏ワルツ進化置きしておけば、かなり勝ちそうです。また、団結者を引いた場合も潜伏ワルツ超進化置きとの相性が良く、盤面を空にしつつ残光が打てるので、これも勝ってそうです。つまり、このターンの択は潜伏ワルツ超進化置きで問題ないだろうということになります。
そして最後に、相手が「負けない」ために取ってくる可能性のある択の予測です。
ここで私が潜伏ワルツ超進化置きをしたということは、次ターンのリーサルを狙っていることを意味します。そこで相手が「負けない」ために考えうる択は、以下の2通りです。
❶守護によるリーサル妨害
❷回復による延命
よって、こちら視点では相手の守護・回復札を考え、それぞれの札をプレイされる確率を考える必要があります。
相手のデッキはスペルウィッチであるため、条件に当てはまるカードは『理光』『アングレ』『クオン』『ノーマン』の4種類です。(『神の雷霆』などのピンポイントカードは考慮しません。考慮しても「勝たない」からです。)
この時点での相手の使用済カードは、
・『理光』2枚
・『アングレ』1枚
・『クオン』1枚
・『ノーマン』0枚
でした。
ここで注目すべきは、上記4種のうち『理光』以外の3種は盤面を2枠使うことで守護・回復札としての役割を果たすため、空き盤面が1枠しかない場合、こちらのリーサルから逃れるために使うことは出来ません。
そして、相手にはバーゼントクレストがかかっているため、相手のターン開始時にオニオンが場に出ます。
つまり、この状況から1枚も相手の盤面を処理せずに、潜伏ワルツクオン当て超進化置きすれば、相手の解答が残り1枚の『理光』のみとなるため、こちらの「勝つ」確率がグッと上がるのです。
*一応先に述べておくと、仮に天后超進化された場合でも、次ターンにクイブレ超進化+靴(or小剣天后当て。前のターンに打ってない方)+残光+クイブレ天后当たり+アルベール殴り+ワルツ殴りでリーサルです。結局、理光を打たれるか否かの勝負持ち込めます。
よって、このターンは「潜伏ワルツクオン当て超進化置き+靴」を選びました。
その結果、無事理光なし要求を通し、勝つことができました。
もしこの時点での相手の使用済カードが、
・『理光』0枚
・『アングレ』2枚
・『クオン』3枚
・『ノーマン』3枚
のような場合であったなら、逆に『理光』のケアされすれば3枚の『アングレ』がない限り勝てるので、取るべき選択は「潜伏ワルツ天后当て超進化置き」になっていたと思います。
このように、相手の盤面・使用済カード等の公開情報をしっかりと把握し、その時々最も期待値の高い「勝つ」ためのルートを考えることが非常に重要です。
いきなりここまでやれと言われても難しいと思うので徐々に練習するとよいですが、初心者・中級者の方々にとって最も簡単かつ持っていて欲しい感覚は「これしても勝たないな」という感覚です。「ここで受けに回っても勝てないな」となった時点で、強気な択を選ぶような習慣をつければ、自ずと「勝つ」ためのプランを通したことになり、結果的にこれまでよりも勝ち試合が増えると思います。
財宝ロイヤルを使う際はとにかく強気な姿勢で戦ってみましょう。
各対面のマリガンとプラン
この章では、現状の環境における対面ごとのマリガンとプランについて簡単にお話します。
対面ごとの基本プランはプラン解説の章を参照して下さい。ここでは各対面ごとに気をつけるべきポイントと、特殊なマリガンがあればそちらの紹介もさせて頂きます。
また、相性の有利不利に関しては、今環境は特にお互いの練度が大きく影響するため、省かせて頂きます。理論上は、財宝ロイヤルにはどのデッキに対しても勝ちパターンがあるため、どのデッキと当たっても大丈夫なものだと考えておきましょう。
①秘術ウィッチ
〘マリガン〙
・基本マリガンに準拠
・後手の場合、団結者をキープしてもよい(相手のエーデルワイス盤面への対応)
〘基本プラン〙
アグロプラン→中速打点連打プラン
〘ポイント〙
・基本的には横並べを優先し、相手に早い段階で『理光』『エーデルワイス』を吐かせたい
→後々の回復量が減る他、土を無駄に消費させることで中盤以降の『ミレイユ』『ノーマン』を使いづらくする。
・序盤の2コストフォロワーは積極的に剣閃(融合しなくていい)で処理する
→処理せずそのままテンポを取られ続けると、進化権を温存されてしまい、『ノーマン』の回復に優先的に使われてしまう。
・『ララアンセム』着地後のシンセライズ残光の打ち方に気をつける。(カード解説 シンセライズ参照)
②人形ネメシス
〘マリガン〙
・基本マリガンに準拠
・先後問わず団結者は必ずキープ
〘基本プラン〙
中速打点連打プラン
〘ポイント〙
・この対面に限り、はじめから中速打点連打プランを想定して動く。序盤相手にこちらの顔を削られすぎないように意識する。(回復が間に合わないと、オーディン+オーキスorオーキス2回だけで簡単に負けてしまうため)
・中盤のツヴァイが山であり、団結者orワルツ(ツヴァイ当て)+小剣(ヴィクトリア当て)で上手く処理することが出来るかが重要。
・相手にオーディンを簡単に走らせてしまうと、そのままオーキス連打で負けてしまうため、オーディンターンの前には横並べを徹底する
→例えば、エンハゼタベアをプレイする際も、出来れば必殺側に進化を切って横並べの状態にしたい。
・オーキスを超えることの出来る打点札(シンセライズやオーディン)はなるべくオーキスに合わせたい。
・オーキスから出るロイドの関係で、テンタクルバイトによるリーサルが決めにくいことは知っておこう。テンタクルバイトは基本的に相手のオーディンに打つか、シンセライズやオーディンなどで次のターンにリーサルがある場合に相手のドレインケアでプレイヤーに打つ。
・相手が明らかにベルゼバブを狙っている場合、しつこく横並べをすれば勝手に困ってくれる。
③ナイトメア(進化・モード)
〘マリガン〙
・基本マリガンに準拠。
・後手でも祈祷者を単キープしてok。
〘基本プラン〙
ワンショットプラン
〘ポイント〙
・最近は、モードナイトメアにも蝙蝠フェディエルの出張パーツが搭載されているケースも多いことに注意。
・基本的には序盤の打点をドレインで無に帰されるため、プラン解説でも話したテンタクルバイト+超打点での勝ちを見据える。
・相手の盤面にドレインフォロワーがいない瞬間がテンタクルバイトを打つチャンス。
→打つチャンスを逃してしまうと、その後ずっとドレインフォロワーや高スタッツフォロワーを並べられ、テンタクルバイトの打ちどころを失い、結果的にシンセライズやアルベールをいなされてずるずると負けてしまう。
・シンセライズは必ず相手の団結者超進化の返しのために残しておく。
→シンセライズ以外で相手の団結者超進化を返すのは難しい。
・純モード相手は、相手に進化権と超進化権を全て切らせることで、ギンセツ守護超進化が出来なくなり、エンハアルベールを通しやすくなる。
④破壊ネメシス
〘マリガン〙
基本マリガンに準拠。
〘基本プラン〙
アグロプラン→リソース切れ待つor打点連打
〘ポイント〙
・アグロプランを狙いたいが、難しいと判断した場合、相手のリソース切れを狙う
→処理にリソースを割かせるために横並べを徹底。エンハゼタベア必殺側進化等。
・横並べに対して、今弾から破壊ネメシス側にストーンブレイクが採用されているため、簡単に返されてしまうケースも多い
→相手のリーシェナターン前に横並べを合わせれば、相手はリーシェナをプレイして進化を切りたいものの、ストーンブレイクで泣く泣く処理するしかないという状況を作り出すことが出来る。
・杯を抱えておくことが大事。逆に、首飾りはあまり使わないので、早い段階で融合してしまって問題ない。小剣は顔に打っても仕方がないので、剣閃に融合させることが多い。
・かなりお互いの引きに依存する対面で、負けても仕方がない試合も多いため、気にしすぎないことが大事。
⑤クレストビショップ・守護ビショップ
〘マリガン〙
・基本マリガンに準拠。
・守護ビショップを想定する場合、アイテールを返すためのシンセライズのキープも検討する(手札に低コストフォロワーが揃っている場合)
〘基本プラン〙
アグロプラン→中速打点連打プラン
〘ポイント〙
・両デッキ共に中盤のアルベール進化顔がかなり有効であるため、積極的に狙う。
→団結者はウィルバートやアイテールの返しに使いたいため、出来るだけ団結者+クイブレの動きは避ける。
・クレストビショップについてはウィルバートや恩寵が抜けてきており、代わりにロデオや香炉、神殿の採用が増えている。
→オーディンをなるべく香炉や神殿に当てたい。
・守護ビショップに関しては相変わらず回復手段が少ないため、先にエンハゼタベアやオーディンで顔を詰めつつ、シンセライズやテンタクルバイト等の空中打点で勝つことを意識する。
⑥財宝ロイヤルミラー
〘マリガン〙
・基本マリガンに準拠。
・後手の場合も祈祷者を単キープしてok。
〘基本プラン〙
アグロプラン
→横並べと打点の両立をしつつ、アルベールケアに向けて準備
→先に進化権・超進化権を失った方が負けることが多い
〘ポイント〙
・序盤のボードアドバンテージがそのまま勝敗に直結してしまうことが多い
→先攻は積極的に攻め、後攻は処理しつつ自身もアグロプランを通せないか検討する。
・中盤のアルベール進化顔が最強
→5/7のスタッツを処理するには、団結者orワルツが必要で、いずれにせよ弱い盤面or空盤面を返してしまうことになり、そのまま攻められ続けてしまうため、先にアルベールで走られると超不利になってしまう。
→相手が5pp使えるターンの前には、なるべく強い面を作っておくことが重要。exppのない後手4でも、例えばワルツ処理+進化置き等も検討しなければならない。
・前弾環境では、ミラーで後手を取ってもexppオーディンやexppエンハアルベールで比較的捲りやすかったが、今弾からはゼタベアの存在により、先攻の方が攻め続けやすくなってしまった。
→これまではオーディンターンの前に横並べを意識していたが、今環境ではゼタベアターンの前にも横並べを意識する必要がある。また、後攻側がexppを5tまで残してexppエンハゼタベアをプレイすることは非常に稀である(∵先攻の序盤の攻めを、exppを切ることでいなす必要がある)。
・よくやるアルベールケアは以下の通り
❶シンセライズ超進化+首飾り(守護スタッツ8/10)
❷団結者超進化+首飾り(守護スタッツ6/7、回復と処理も可能)
❸エンハゼタベアorオーディン超進化+首飾り(体力6の守護、処理も可能)
❹オクトリス超進化+首飾り(守護スタッツ6/7、残りのppで処理・回復しやすい)
❺団結者(進化なし)+首飾り(守護スタッツ3/4、超進化権が温存できる分相手の処理要求値が低い)
・とにかく杯と首飾りが強いため、大事に手札に抱える。杯は体力が減っていれば、打てるタイミングで打つ。
→過去にはミラーで杯とテンタクル合わせて計17回復されて負けた試合もある。安易にシンセライズに融合しないよう慎重に考えよう。
・相手のエンハゼタベアやオーディンに対してテンタクルバイトを当てると、返しに相手にもう一度テンタクルバイトを打たれない限りは大きなアドバンテージとなる。
⑦その他の対面(ドラゴン、エルフ、財宝以外のロイヤル)
〘マリガン〙
基本マリガンに準拠。
〘基本プラン〙
アグロプラン→中速打点連打プラン
〘ポイント〙
・いずれの対面に対しても、基本的にはこちら側の強い動きを押し付ける形が正解。
・ドラゴンのウィルナスとガリュウには要注意
→双方処理のために団結者とシンセライズは大事にする必要がある。逆に言えば、それらをいなせばほぼ勝ち。
・最近話題の進化ドラゴンには不利がついているらしい。
→終盤の盤面が強いため、ナイトメア対面と同様に終盤にテンタクルバイト+超打点or超打点2回で勝ちに行くプランが良さそうだ。
最後に
いかがだったでしょうか。
20000字越えと、かなりの長文となりましたが、私が財宝ロイヤルを使う上での考え方の大半はお伝え出来たかと思います。
既に財宝ロイヤルを使いこなしている方々にとっては駄文にも見え兼ねない内容だったかもしれません。あたたかく見守って頂けますと幸いです。
また、もしかすると今月末の能力調整で下方修正されるかもしれないので、フルパワーの財宝ロイヤルを使うなら今しかないです。
是非本記事を活用して頂き、実際に回してみて下さい。皆様のお力になれれば幸いです。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
励みなりますのでいいねと拡散の方、どうぞよろしくお願い致します。
では、またいつになるか分かりませんが、次回の記事でお会いしましょう。
良きシャドバライフを!


コメント