コミケ活況の立役者「同人誌印刷」が苦境 業者の4割が赤字
「スズさん」で知られる同人誌印刷会社が廃業
こうしたなか、北陸で同人誌の印刷を手掛けていたスズトウシャドウ印刷が7月25日に幕を下ろした。ファンから「スズさん」の愛称で呼ばれていた同社だが、紙媒体の需要減少や材料費高騰、人材不足などが原因となり、最終的に廃業となった。厳しいコスト上昇に加え、近時は同人誌のデジタル化といった構造的な課題も顕在化しており、中小印刷会社では今後、より厳しい経営環境にさらされることになる。 足元ではこうした課題に対応すべく、特定のジャンルや特殊加工などニッチなニーズに特化し、技術力や企画力で付加価値を生み出すことでファンから確固たる信頼を得ている印刷会社もある。出版に関する知識が乏しくても、個人の趣味で本を発刊できる「自費出版文化」を支えてきた印刷インフラをどう残していくかが課題だ。 (「帝国ニュース日刊版」2025年8月15日号掲載「TOPICS」より)