「腹パンかますぞ」「顔は覚えた」マスク着用求められ激高した男性が逮捕 「脅迫」とされたのはなぜ?
●「納得できない」といっても故意は否定されない
逮捕された男は、「これで脅迫と言われても納得できない」と供述しているようですが、これは法律上の脅迫罪の成立には影響を与えません。 犯罪の成立には、故意(犯罪事実を認識・認容していること)が必要です。 脅迫罪であれば、行為者が「相手方の生命、身体などに害を加える旨を告知する」という事実や、その上で告知行為を行っていることを認識・認容している必要があります。 本件でいえば、「腹パンかますぞ」とか「一人でおったら用心せいよ」という言葉が、相手の体などに危害を加える内容であることや、実際にそれを伝えたことがわかっていれば故意が認められます。 反面、自身の発言が「脅迫罪」という法的評価を受けることを理解している必要はありません。行為者が自身の行為に対する法的評価について勘違いしていても、故意は認められます。 つまり、「これが犯罪になるとは思わなかった」という言い訳は通りません。 監修:小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)
弁護士ドットコムニュース編集部