「実は男」というトンデモ陰謀論を流しているのは誰? ブリジット・マクロン大統領夫人の闘い
弁護士は「夫人は自分の性別を証明する覚悟ができている」
大統領夫妻の代理人を勤める弁護士トム・クレアも夫妻がさらされているプレッシャーについて語っている。「これらの陰謀論に ブリジット夫人は非常に動揺している。大統領夫妻にとって職務上の邪魔になっている」とクレア。「この陰謀論のせいで大統領の仕事がうまくいかなくなったと言っているわけではない。しかし仕事と家庭を両立している人なら誰でもそうだが、家族が攻撃されると疲弊してしまう。大統領だからと言ってその影響を受けないわけではない」とコメントした。裁判では「科学的な性質を持つ、専門家の証言が出るだろう」と話した。その内容は明らかにしなかったものの「ブリジット夫人は自分の性別を一般的にも具体的にも証明する」覚悟があると断言。証拠を提出することに「ブリジット夫人は非常に動揺しているが」それを受け入れる覚悟があるとも。「真実を明らかにするために必要なことはなんでもすると彼女は決意している」。
被告人は「風刺だった」「ジョークだった」と主張
一方、被告の10人は全員「悪意はなかった」と主張。SNSのフォロワー数も多くないことから情報を拡散する上で自分たちの役割は軽微であると主張している。またブリジット夫人の身元や夫妻の関係性についての憶測は「2人が公人であるから正当だ」と主張。つまり大統領のような公の人物が陰謀論の対象になることに問題はないというのが彼らの主張。自分たちはオーウェンズら他の人が投稿した情報を再投稿しただけで、「皮肉や風刺としてやった」と主張している。
「言論の自由を脅かす裁判だ」
被告の1人で53歳の男性は「ジョークだ」と言い「面白いから」やったと主張している。「フランスでは冗談を言うのに資格や学位が必要なのか?」とも。 同じく被告で49歳の男性は自分がどうして法廷に立たされているのか理解できないと言っている。「今はいくつかツイートしただけで人を法廷に送ることができる時代なんだ。恐ろしい」。また大統領夫妻は彼らの主張を虚偽だと証明する証拠を提示することで、この拡散を阻止できたはずだと主張している。 後悔している人もいる。54歳の男性は「ブリジット夫人が私のツイートで被害を受けたかもしれないと知って愕然とした」「もし私が彼女になんらかの危害を加えたのであれば、もちろん謝罪する。後悔している」と言っている。同時に「この裁判はアンバランスだ」と言い、公人で世界的に有名な大統領夫妻が無名の一般人に傷つけられたと訴えたことへの戸惑いを露わにしている。 この裁判は言論の自由への脅威だと抗議する被告も。56歳の男性らは「我々は最近まで自由にデモをする権利があった国に住んでいる。このような事態はどこまでエスカレートするのだろう」と言っている。