買春側への処罰「検討を法相に指示」高市首相 売春防止法をめぐり

大貫聡子

 売買春を禁じる一方で、公衆の面前での「勧誘」や「客待ち」など売る側の行為にのみ罰則を科す売春防止法のあり方について、高市早苗首相は11日の衆院予算委員会で、売春の相手方となる買う側への処罰の必要性について、「必要な検討を行うことを法務大臣に指示する」と答弁した。

 緒方林太郎議員(無所属)の質問に答えた。平口洋法相も「必要な検討を行う」と述べた。

 1956年に制定された売春防止法は売買春を禁じるが、買春行為には罰則規定がない。一方で売る側の公衆の面前での「客待ち」や「勧誘」の行為には罰則を科す。

 これに対してスウェーデンやフランスなどは、売る側を被害者として保護し、買う側を処罰する「北欧モデル」と呼ばれる法体系を採用している。

 これまで貧困や孤立、虐待を受けていたなどの背景から売春に至った女性たちを支援してきた一般社団法人「Colabo(コラボ)」(東京)代表の仁藤夢乃さんは、「売る側と買う側の力関係を逆転させることがもっとも重要だ」といい、買春者への処罰だけでは不十分で、売る側を被害者として保護することの必要性を説く。

 売買春をともに禁じて罰するだけでは性売買が地下に潜り世間に見えにくくなってしまう恐れもあると懸念し、「買春を暴力ととらえ、売る側を保護することが、いまもっとも重要」と指摘する。

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大貫聡子
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