「独身の日」若者は冷ややか 爆買いに異変…中国で広がる“癒やし消費”
配信
11月11日は、中国では「独身の日」と呼ばれています。インターネット通販のセールが恒例となっていますが、節約志向の高まりを背景に“爆買い”で知られたセールも様変わりしているといいます。 【画像】中国「独身の日」に合わせたセール商戦本格化
■「独身の日」若者は盛り上がっておらず…
中国で「独身の日」と呼ばれる11月11日、ネット通販各社が行う大規模なセールが本番を迎えます。 このセールは、16年前に中国のネット通販大手企業が始めたものです。当初は日付が変わると同時にスタートしたため、深夜の“爆買い”が恒例でした。 開始50秒で10億元、日本円でおよそ155億円も売り上げた年や、1日で5兆円を超えた年もあります。若者を中心に毎年のビッグイベントとなっていました。 今年はセール期間を前倒しし、1か月以上と過去最長で行われています。しかし、若者はあまり盛り上がっていません。 「(セールには)もう期待していない」 「『独身の日』もあまりお得ではない」
■不景気の閉塞感 多くの若者が求めるのは“癒やし”
私たちが出会ったのは、上海に住む陳さん(23)。社会人2年目の月の給与はおよそ14万円で、大都市・上海で暮らすには十分ではないといいます。 陳望さん(23) 「仕事終わった後は、できるだけ副業をやっています」 外食を避け、工夫しながら生活しています。その一方で並んでいたのは、日本のアニメのキャラクターや自動車のフィギュア。限られた生活費のおよそ7割はフィギュアの購入に使っているといいます。
陳望さん(23) 「これが好きで集めているものです」 「仕事帰りに疲れ果てたときもここに座って、フィギュアを見たり触ったりすると癒やされます」 不景気の閉塞(へいそく)感もあり、多くの若者がいま買い物に求めるものは機能や価格よりも“癒やし”。去年のキャラクター関連市場はおよそ12兆円と、5年間で2倍になっているということです。
- 26
- 41
- 13