ダイエットに糖尿病治療薬を使う人が増加 便秘や骨折などのリスク、筋肉量が減り寿命が縮むおそれも 専門医は「やせ薬ではない」と警鐘【きょうの深堀り】
いつの時代も話題になる「ダイエット」。昨今、薬を使ってやせる方法が話題となっていますが、専門医はそのリスクについて警鐘を鳴らしています。 【動画で】「やせる」とSNSで話題 ダイエットに糖尿病治療薬の使用が横行 専門家は「やせ薬ではない」と警鐘 おう吐や筋肉量減少の副作用も【きょうの深掘り】 今回は薬を使ったダイエットについて、澤木内科・糖尿病クリニックの澤木秀明院長と”深堀り”します。
8割が現在の体型に「不満」
「現在の体型に満足しているか」。 男女100人に尋ねた今年7月の民間調査では「満足していない」が約8割を占めました。 「SNSやインフルエンサーのダイエット方法を参考にするか」については、「よくする」「たまにする」「する事はある」であわせて8割以上を占めました。
専門医「糖尿病治療薬はやせ薬ではない」と警鐘
SNSでは「GLP-1受容体作動薬」という薬がやせる効果があるとして話題になっています。どのような薬なのでしょうか。 澤木院長:「GLP-1受容体作動薬」は糖尿病の治療薬として利用されています。膵臓のインスリンの分泌を促して、血糖上昇を防ぐのが第一の働きです。ほかにも、脳が食欲を抑えたり、胃の運動を抑制して満腹感を持続させる効果があります。
急激な血糖上昇の抑制や食欲抑制、胃の運動抑制により減量に繋がるということで、肥満の糖尿病の患者さんには非常に良い薬と認識しています。 つまり、本来は糖尿病の薬であり、”やせ薬”ではありません。それほど太っていない人に使うのは問題があると私は考えています。心苦しいですが、そういった場合は処方を断らざるをを得ないケースが月に何回かあります。
ダイエット目的で使うと筋肉量の減少や抜け毛などのリスク 命に関わる場合も
糖尿病治療薬を”やせ薬”として使った場合、身体に危険が及ぶリスクがあります。 1つ目は消化器系の不調です。胃のむかつきやおう吐、便秘、下痢の症状が出ることがあります。 2つ目は筋肉量の減少です。筋肉量の減少により、転倒や骨折のリスクが高まり、生活に影響します。 3つ目は抜け毛です。使い始めてから半年でかなり頭髪の減少が目立つようになったという人もいます。
澤木院長:薬の適量は人によって違います。通常、最初は用法に記されている量を使って4週間様子をみて、問題なければ緩やかに量を増やしていきます。 ただ、美容などの自由診療では、患者さんの希望する量から始める可能性もあり、いきなり量が多ければ副作用が強く出る可能性もあります。