「戦争をする国」に変わってもいいのか?! 大軍拡・戦争準備の現場から(17)「戦争の加害者にも被害者にもなりたくない」、主権者として一人ひとり声を上げることの意味
今年9月11日から9月25日まで、実質的に台湾有事を念頭に対中国戦を想定して、九州・沖縄を中心に陸上自衛隊(以下、陸自)約1万4000人と米海兵隊約5000人が参加した、過去最大級の日米共同実動訓練「レゾリュート・ドラゴン25」(「不屈の竜25」)が、実戦さながらにおこなわれた。(吉田敏浩/写真はすべて筆者撮影) 沖縄、東京を飛び回るオスプレイなど米軍機、日米合同委員会の秘密資料など (8枚)
◆軍拡ではなく平和外交による緊張緩和と信頼醸成を
その5日目の9月15日、大分県由布市の陸自日出生台演習場ゲート前で、地元湯布院はじめ、大分、福岡、佐賀など各県から集まった市民団体のメンバーなど約100名が参加し、「レゾリュート・ドラゴン25」に対する抗議集会(主催は大分県中津市の市民団体「草の根の会・中津」)が開かれた。
「NO WAR」、「戦争につながる日米共同訓練やめろ」、「敵基地攻撃ミサイルいらない」、「戦争準備を止めよう」、「大分を戦争の基地にするな」などの横断幕が並べられ、参加者からのアピールが続いた。
「大軍拡と軍事費膨張と米日軍事一体化が、東アジアの軍拡競争と対立の悪循環をもたらし、抑止どころかかえって不測の事態から戦争の危機を招く」 「台湾有事が煽られて軍拡が進む背後に、武器輸出で利益を得るアメリカの兵器産業、『死の商人」』の思惑がある」 「かつて中国を侵略した日本が、ふたたび中国にミサイルを向けることなどあってはならない」 「軍拡ではなく平和外交による緊張緩和と信頼醸成こそが必要」といった趣旨の訴えが次々となされた。
一貫しているのは、やはり「戦争の被害者にも加害者にもなりたくない」という強い思いである。今年2月、自衛隊のミサイル部隊配備や弾薬庫建設、オスプレイ基地建設、民間空港・港湾の軍事利用などに反対する沖縄、九州、中国、四国、近畿の各地方の市民団体が結集した「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」の結成宣言も、「私たちは戦争の加害者にも被害者にもなりたくない」と訴えている。
◆戦争の芽が出てきたときに批判し、反対しなければならない
そして、「この国は、アジアの国々・人々への侵略・植民地支配の責任に向き合うことなく、また自国の戦争被害者に対する責任も放棄したまま、新たな戦争体制づくりを急スピードで行っている」と、歴史の反省の視点に立って警鐘を鳴らしている。
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