・講義の要点
アラビア語学の諸学について
① 修正の学(علوم التصحيح)
誤りを防ぎ、言葉を正しくする学問。
(文法〔النحو〕・語形変化〔الصرف〕・語彙〔متن اللغة〕)
② 洗練の学(علو التفصيح)
言葉を洗練し、美しくする学問。
(文学〔الأدب〕・修辞学〔البلاغة〕・言語理解学〔فقه اللغة〕)
③ 専門学(علوم التخصص)
その他の言語関連学問。
(書字法〔الخط〕・正書法〔الإملاء〕・批評学〔النقد〕など)
①修正の学(علوم التصحيح)
1. 文法学(النحو)
語の語尾の変化( إعراب )を研究する学問。
学者 はこう述べている。
「文法(النحو)は葦の家で門が鉄のように堅い。相続法(الفرائض)は鉄の家で門が葦のように軽い。」
つまり、文法は学び始めるのは難しいが、慣れれば容易であるという意味である。
・文法学の学び方について
文法学は最初から最後まで密接に関連している学問である。
選んだ書を完全に理解するまでは他の書物に移ってはならない。
そして、もし解説者が話す前にその内容を自分で言えるようになったら、それは完全に身についたという証である。
「最初の基本書をマスターせずに、他のテキストに移り歩くこと」を厳しく警告した。
文法を学んだ後でも、体系に穴が残ることがある。その穴を埋めるには、理論だけでなく実際に文法を使って訓練することが必要である。
母音符号(تشكيل)のない文章を読み、正しい読み方を自分で考え、付け直して訂正する。
إعراب القرآن
『クルアーンの文法解析』
などの応用文法書を読む。
2. 語形変化学・語構成論(الصرف أو التصريف)
語の構造や派生の仕組み、どのように語が形成されるかを研究する学問。
3. 語彙学(متن اللغة)
語を集め、その意味を明らかにする学問。名詞の性(男性・女性)や意味の範囲を説明する。
これは語彙辞典(المعاجم اللغوية)を含む。
(1)音順辞典(المعاجم اللفظية):
語をアルファベット順に並べたもの。
(2)意味順辞典(المعاجم المعنوية):
語を意味によって分類したもの。
②洗練の学(علوم التفصيح)
1. 言語理解学(فقه اللغة)
語の構造、造語法、定義、翻訳、多義語・同義語の研究、そしてアラビア語を攻撃する思想に対する防衛を扱う。
2. 文学(الأدب)
感性を磨き、言葉の流暢さと話術の美を身につける。いわば言語の果実のような学問。
3. 修辞学(البلاغة)
類似した表現を区別し、文章の美と効果を高める学問。
修辞学は三つの分野に分かれる。
علم المعاني(意味論)
علم البيان(表現論)
علم البديع(技巧論)
・まとめ
文法(النحو)と語形変化(الصرف) は誤りを防ぎ、言葉の正確さを保証する。
文学(الأدب)と修辞学(البلاغة) は言葉を洗練し、美しさを与える。
言語理解学(فقه اللغة) はその深層的意味を明らかにする。
最終目標は、クルアーンの言葉を正確に理解し、その美と意味を心で味わう力を得ることである。