「自民党の後ろ盾」で警察は手を出せないはず…NHK党「立花孝志容疑者」が陥った“3つの誤算” 今後再逮捕の可能性も?
■「高市さんが立花さんをつぶすはずがない!」 立花容疑者の逮捕を、NHK党支持者たちはどう受け止めているのか。SNS上では、支持者とみられる人々から「逮捕の必要性があるとは思えぬ!」「立花さんが心配で泣いてます」といった動揺の声が上がる一方、「まだ有罪判決が出たわけではない」と一縷(いちる)の望みを持とうとする声も散見される。 だが意外なのは、立花容疑者が駆使してきた“陰謀論”をとなえる支持者があまり目立っていないことだ。 「通常であれば『立花さんは巨大権力によってつぶされた』という主張が広がるはずですが、最近の立花(容疑者)は『自分たちのバックには高市早苗首相率いる自民党がいる』というような内容を明言していた。すると、高市首相に好意的な保守層が多いNHK党支持者たちは『高市さんが立花さんをつぶすはずがない!』と頭の中が混乱し、兵庫県警が勝手に暴走したという説で納得しようとしている模様です」 昨年11月の兵庫県知事選で立花容疑者が斎藤知事を応援する「2馬力選挙」を展開したことで、NHK党は爆発的に注目を集め、支持者を増やした。しかしその後は党勢が低迷し、今年7月の参院選では議席を失った。起死回生を図るべく、立花容疑者は再び「2馬力選挙」を掲げて伊東市長選に打って出ようとしていた矢先に逮捕された。ちだい氏とNHK党の“戦い”もこれで幕引きかと思いきや、今後は「第2、第3の立花孝志を生まないための戦い」に身を投じるという。 「デマや陰謀論やヘイトスピーチによって支持を広げるという立花(容疑者)の手法を学んだ“弟子”たちが今も政治活動を続けています。立花(容疑者)の暴走が起きた背景をきちんと検証しつつ、日本の政治がゆがめられかねない事態については引き続き警戒していくつもりです」 (AERA編集部・大谷百合絵)
大谷百合絵