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第1話

『あの日』へ
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2025/11/06 17:00 更新
俺はまた守れなかった。
ダイゴロウ、マモル、リンリン、ユズリハ、マリア……
もう失わない、絶対に守ると何度も決意したはずなのに。
指の隙間から水がこぼれ落ちるように、みんな…みんな脱落してしまう。

今日、ついにライオンが脱落してしまった。
それは二人の脱出者と引き換えに。

ライオンは最期まで凛とした振る舞いだった。
それは小さな妹たちを守るように…。

だが俺は何も守れなかった。
ああ、もう一度、最初からやり直せたら……。
ハヤテ
………。
マモル
な、なんというか……すごい景色ですね…。
……えっ?
ルミ先生
本当になんなの、ここは……?
…気づけば俺は広場に立って、向こうに広がるアトラクションを眺めていた。
岡田ユウ
る……ルミ先生?
それに、マモルも…!!
マモル
ユウ先生、どうかしましたか?
周りを見れば、もういなくなってしまったはずの園児たちがそこに立っていた。
リンリン
先生、顔色悪いよ?
…大丈夫?
ライオン
 大驚失色たいきょうしっしょく、これは混乱してしまうのも無理ありませんね…。
あまりの出来事に、思わず脚から力が抜ける。
ここはなんだ……どうしてみんないるんだ…?
そのとき、ガラガラと台車を押すような音が聞こえてきた。
アキ
…なんの音?
──大きなモニターを運んでやって来たのは、一匹のカエルタマゴ。
カエルタマゴ
デミ、デミ、デミ。
ライム
な、ななななんか来ました……!!
ゾーヤ
……タマゴ?
みんな何言ってるんだ…?ただのカエルタマゴだろう…。
見たことない、みたいな反応をして…。
マリア
かわいい〜!
カエルタマゴ
デミ。
俺がぼうっとしていると、ルミ先生が不安そうな顔をしてカエルタマゴの前に立つ。
ルミ先生
すみません、ここは…どこなんですか?
カエルタマゴ
デミ。
ルミ先生
えっと…デミじゃなくて…
ルミ先生は顔を引きつらせながらカエルタマゴと対話しようとしていた。
岡田ユウ
(『ここはどこ』…って?)
……ここはゆぅろぴあの広場だろう。なんでみんな分かってないんだ…?
そのとき、突然テレビの画面が真っ白になったかと思うと、利用規約のようなものがずらっと映し出され……。

それが下へとスクロールされると、すぐ『よいこのルールせつめい』という画面に切り替わった。
岡田ユウ
は……?
これはゆぅろぴあに来て最初の日に見たものだ。
───みんなの変な反応に、このカエルタマゴに…。


もしかして俺は…“初日”に戻ったのか……?
ヒカル
な、な〜んだ!これもアトラクションなんじゃない…。
ダイゴロウ
びっくりした〜!
ほんものかと思っちゃった!
アキ
最近のテーマパークはすごいのね…
シンタ
よーし、そういうことなら受けて立つ!!
オレが一番にクリアしてやるぜ!
カエルタマゴ
メダルヲ配ルデミ。
あのピンク色のメダルが5枚ずつ配られ始める。

だがそんなことより、俺はまだこの状況を飲み込めないままでいる。

バイバイスロットでマリアが、その後ライオンがルール違反で脱落したはずだ…。

これは夢なのか?…夢にしては妙に生々しい。
ルミ先生
しかしどうしましょう…時間的にはもうピューロランドを出ないといけないんですが……。
ルミ先生
このアトラクション、けっこう長くなりそうな気が……。
ルミ先生が不安げに振り向く。

やっぱり……俺は戻ってきたのか?ゆぅろぴあの初日へ……!?


だとすれば、もうやることは決まっている。




──今度こそ、全員守り抜いてみせる!!



ルミ先生
あの〜…岡田先生?
ルミ先生の言葉にはっとして、初日に言ったことを必死に思い出そうとする。
ライム
どこから行くですか!?
どこから行くですか〜!?✨️✨️
岡田ユウ
……少しだけ遊ばせてあげましょう。
みんなやる気になっていて、いますぐ止めさせたら可哀想ですし…
岡田ユウ
あとであの人に声をかけて、こっそり連絡できるところに案内してもらえば大丈夫ですよ!
きっとこの段階ではもうゆぅろぴあから逃れられないだろう。だから“このアトラクションで遊ぶ”方向に持っていった。
焦ってしまってすこし早口になってしまったが…
ルミ先生
…仕方ないですね。本当にちょっとだけですよ?
ルミ先生
遅れすぎたら、いろんなところに迷惑をかけることになりますからね。
 




╳╳╳
やがてカエルタマゴはメダルを配り終えると、モニターを引っ張ってどこかへ消えていった。
シンタ
ヒーロー出動!みんな行くぞー!!
ワタル
ヒーローなシンタは力がもちもちだから、ぼくちゃんの荷物もいっしょにもちもちなのら〜!
マモル
シンタくんを放ってはおけません。
僕も『シルバー』ですから、行きましょう!
……子供たちのうち何人かが、さっそくアトラクションへ向かった。




えぇっと…見守りに行くとしようか。

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