りょ

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@dongonzinza
小さな町工場の3代目やってます。 ヘッダーはらてまるさん。溶接屋さんのLINEスタンプ、質問箱はこちらから→lit.link/dongonzinza
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社長と現場に行くとカマキリがいて「あ、カマキリいるわ」くらいの気持ちでスルーした。作業終了後、社長に最終チェックしてもらった時「オッケー🙆」とジェスチャーする社長の頭上にカマキリが乗っていた。社長🙆の手をカマキリが威嚇しておりダブルオッケーになってて2倍嬉しかった。
Twitterを見てたら『新入社員が休憩時間にアイスを食べてた』という内容が炎上していました。炎上覚悟で言いますが、弊社は休憩時間にアイスを配っています。
溶接工は目が命。むかし70代のベテランの溶接工が「だんだん溶融池が見えなくなってきた。そろそろ引退する…」と言っていたが、眼科で白内障と診断されて手術をすることに。手術後「めちゃくちゃ見えるんだけど!」と大興奮しており、そろそろ引退すると言ってから10年以上働いていた。
もう60年くらいめっちゃデカい工作機械を操ってる一人親方がいて「最近細かい精度が出せなくなった。俺もこの機械も歳とっちまった。」と嘆いていたのですが、先日の地震でズレていた機械の水平レベルが奇跡的に戻ったようで「なんか精度エグいやつ削らせてくれや。」とギラついてました。
迷惑メールが大量に届く弊社のPC。社長が「どれが迷惑メールかわからない」と言うので「この佐川はニセモノ。このNHKも、Amazonも、iCloudも、国税庁もぜーんぶニセモノ」と教えると「信じられるのはモモタロウだけか…」と悲しんでいた。それはモノタロウのニセモノ。
二度と取れないスキマにレンチを落としてしまい「お前のこと、ぜったい忘れない…」と心に誓い「いつか救い出してやるからな!」と別れてから半年。ようやく設備を動かすタイミングができたのでクレーンで設備を吊り上げると7本くらいのレンチがジャラジャラジャラ…!と出てきました。どの子だっけ?
弊社は溶接屋だがたまに「塗装もお願いします」という依頼もある。「とりあえず白で」というざっくりした依頼があるが、白にもいろいろあるのだ。今日、番号指定してくださいと説明するときに「ほら白って200色あるっていうじゃないですか」と言ったけど伝わらなかった。皆が皆、ツイ廃じゃないんだ。
これ、ほんとうに数十万円の工事に化けた。謎の板売っててよかった。
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りょ
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弊社、溶接専門の会社なのに、お客さんが困っていたらとりあえずなんでも相談に乗る。この前は謎に薄ーい鉄板を売った。1枚数百円。「今取引してる材料屋さんは1枚単位で売ってくれない」とのこと。いつかこの数百円が数十万円の工事に化ければいいな。と思って今日も謎の板を売るのであった。
知り合いに"鉄と会話できる職人"がいて歪取りを依頼しました。金属表面をさすりながら「うん、ここ、欲しがってるね…」と言ってて、欲しがってる…?と思いましたが「今綺麗にしてあげるからね…(プレス作業)…ほら、綺麗になった❤︎」すげぇえええ!怖ぇえええ!
80歳越えでもガツガツ働いてる町工場の社長が「仕事の問題は現場行ったらわかるんだよ。それは戦後も今も変わらない」「だから社長は現場に行かなきゃダメなんだ」長年前線で闘い続ける人の言葉は説得力があり、震えました。かっこいい。ズボンのチャック開いてたけど、それ以外完璧。すごい。
超ベテランの旋盤屋さんが廃業するので「親方の希望価格で機械を売って欲しい」とお願いすると断られた。理由を尋ねると「もうコイツも限界だ。俺はこのじゃじゃ馬と引退したい」と言って機械を撫でていた。職人らしいその想いを尊重して帰ろうとすると、小さな声で「10万…」と言っていた。
DIYが趣味の社員さんがいて、うちで使わなくなったコンプレッサーをあげることにしました。今後使わなくなった溶接機もあげようと思います。本人はとても喜んでいましたが、彼の自宅ガレージがじわじわと弊社の第三工場になりつつあることには気づいていません。
毎回ムチャクチャな納期を指定してくる客先。毎回「特急料金」を請求することでこちらのメンタルを保っていましたが、なんか最近特急が当たり前みたいな態度を取りはじめたので、更に上の「快速特急料金」があることを教えてあげようと思います。震えて眠れ。
超ベテランの旋盤屋さんが廃業するので町工場の跡継ぎ仲間が機械ごと会社を買い取った。彼が一番驚いたのは機械の精度が毎日微妙にズレることらしい。近くを通る電車の振動が原因みたいだ。譲り受けた環境の悪さを嘆くと思いきや「こんな環境であんな精度の高い仕事してたのかよ…」と興奮していた。
機械って壊れた時に「買い換えるか…」って話したり、修理の人が来たら急に正常に動き出したりするので、機械には"捨てられたくない"という感情が宿っているのかもしれない。その仮説を立証するために機械の前で別の機械のカタログを読んでいたら拗ねて動かなくなった。
いくら硬い金属を溶接できてもそれを削れなければ意味がない。何でも削れるイカつい加工屋さんがどんどん廃業していて頭を抱えています。さらに5年後にはほとんどの社長が引退の歳を迎えます。製造業が抱えるこの問題、解決の糸口はあるのでしょうか。というか見てこの白熊。すんごい凍ってる。
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どんな歪みもなおせる無敵のプレス職人が長年使ってきた機械を手離すことになりました。最初は新しい機械はやっぱり感覚狂うかな…と心配していましたが「へー、おもしれー機械」と言いながら完璧に歪みを取っていて、オッサンがオッサンに"キュン"としました。
新人に「安全靴の中にスパッタ(溶けた鉄の粒)が入ったら火傷するから保護してね。」と伝えて横で溶接を見ていた矢先、スパッタが私の方に飛んできてズボンを破り、無情にも安全靴のなかに転がっていき→「あ!ああぁ…!熱っ!ほらこうなるからぁー泣!」と悶絶しながら安全靴を暴れ脱ぎました。
溶接のような職人仕事はどうしても属人化してしまう。これではいけないと思い、作業のマニュアル化を進めた。職人達に話を聞くと…全員、言ってることがちがう…でも諦めない。バラバラなピースの共通点を洗い出し、なんとかマニュアルを作るのだ。そして最後にはこう付け加えるのだ。「人による」と。
鋳物屋さんで真っ赤に溶けた鉄を砂型に流し込む工程を見学させてもらった。砂型職人に話を聞くと「流れる鉄が隅々まで行き渡るよう、鉄の気持ちになって作っている」と言っていた。図面で表せない細やかな配慮があるのだろう。最近の悩みは幼い息子に「パパの仕事は砂遊び」と思われてることらしい。
鋳物屋さんが「鋳物の品質が安定しない」と悩んでいました。前まではそんなことなかったのに。話を詳しく聞くと、引退した職人が入れていた謎の粉によって品質が安定していたけれど、今となってはその粉の正体がわからないとのことです。そんなハッピーターンの粉みたいなもの製造現場でもあるんだ。
弊社、溶接専門の会社なのに、お客さんが困っていたらとりあえずなんでも相談に乗る。この前は謎に薄ーい鉄板を売った。1枚数百円。「今取引してる材料屋さんは1枚単位で売ってくれない」とのこと。いつかこの数百円が数十万円の工事に化ければいいな。と思って今日も謎の板を売るのであった。
穴にネジ穴加工することを「タップを立てる」と言う。この業界に入るまで知らなかった。何個も穴があいている板に「タップ立てといてくれ」と頼まれて、全ての穴にタップを刺してタップの畑みたいなものを作ってたら、戻って来た先輩が唖然として「よくこんなにタップ集めてこれたな」と褒めてくれた。
溶接していると革手袋がなぜか左手だけ破けて右手だけありあまる問題。前回Twitterでつぶやいたときに結構反響があり、その中から「右手を裏返して使えばいい」という天才アイデアを実践したところ、何不自由なく使うことができた。SNSとはこうあるべきだ。Twitter歴14年目にしてSNSの使い方を知る。
元自衛隊の職人と仕事をすることがあるのだけれど、現場にその人がいるだけでものすごい勢いで工事が進んでいく。普段はおだやかなのに作業中はものすごい殺気に満ちている。逆に"あれ…いない…?"と思っていたら気配を消して真横でお茶を飲んでいた。敵だったら完全にヤられていた。
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親方「この機械はもってあと2年。こんなオンボロ買うくらいなら中古でもいいからちゃんとしたイイヤツ買った方がいいぞ」 僕「そ、そうか…わかりました」 親方「2年はもつけどな…」
技術職時代、メーカー側からしたらそりゃ壊れるよという使い方をしていたユーザーがいました。しかし技術屋のプライドがあったので「そのユーザーの使い方でも耐える製品にしたい」と設計変更して耐久試験も厳しくして製品化しました。耐久試験名には「〇〇試験」とそのユーザーの社名を入れてました。
機械加工の仕事が来たので知り合いの加工屋さんに出したら「この図面…素人が描いた?」と言われました。僕も加工は素人なので質問点をまとめお客さんに伝えたら「その業者さん加工のことわかってる?」と言われ僕はわけがわからなくなりましたが、この2人を会わせてはならない事だけはわかりました。
客先が弊社の仕事を中国に出そうとしてる。ヤバい。客先の現場の人は猛反対してるそう。現場の人は値段より品質を評価してくれてる…と涙してたら「ウチの営業、国内ですらコミュニケーション取れてないのに海外で通用するわけないやろ!」あ、思ってたのと違う。違うけど頑張ってくれ、現場の人!
戦後から溶接棒を作っているベテラン職人に話を聞いた。溶接を安定させるためにはフラックスという粉末が必要なのだが、昔は「なんでも試せ」精神で粉末の中にチョコを混ぜたりしたそうだ。ポッキー化したその棒で溶接するとめちゃくちゃ甘い香りがたち込めてめちゃくちゃ欠陥が出たと笑っていた。
特殊なメッキ技術をもつ会社に話を聞いた。メッキ液を交換する時、全て新しい液に変えてしまうのではなく元の液に継ぎ足しするらしい。ケチというわけではなく、元の液中の色々溶けた不純物成分がメッキのノリを良くするそうだ。すごい…まさかそんな秘伝のソースみたいに代々味を受け継いでるとは。
大きなメッキ槽をもったメッキ屋さんでは、大掃除のときは槽からメッキ液を抜いて掃除するらしい。液を抜いたら50本くらいのレンチが出てきたそうだ。作業長が「落としたら報告しろ!」と怒っていたらしい。ちなみに作業長の名前入りのゴーグルも出てきたそうだ。
小さな町工場だと、社員1人が作る空気感が全体の空気を作ります。先日入った新人は現場を綺麗にすることはもちろん、工夫して使いやすいようにジグを作ったりレイアウトを考えたりしています。その子に影響されて専務(僕)と社長が片付け始めました。逆。
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超ベテランの加工屋さん廃業しまくり問題。技術の伝承、みんなで本腰入れてやっていかないと大変なことになるぞい。
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超ベテランの旋盤屋さんが廃業するので「親方の希望価格で機械を売って欲しい」とお願いすると断られた。理由を尋ねると「もうコイツも限界だ。俺はこのじゃじゃ馬と引退したい」と言って機械を撫でていた。職人らしいその想いを尊重して帰ろうとすると、小さな声で「10万…」と言っていた。
全部で22個の品物、慌ててみんなでやって不具合をだしてしまった。僕は2個だけ手伝った。削った機械加工屋さん曰く「おそらく3人でやりましたね?」すごい、見た目でわかるんだ。「10個は完璧、10個はまずまず。2個は全然ダメでした。」失敗は誰がやったかは重要じゃない。犯人探しはしない。
ステンレスよ、お前まじで覚えにくいな。なんだよSUS304って。304ってなんだマンション3Fの4号室か。それでなんで304に適した溶接材料308なんだよ!なんで4つも部屋離れてるんだよ。じゃあ316には320かと思ったら316には316なのかよ!そこは素直なのかよ!鉄と304には309?異材なのに…309お前すげぇな
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ちなみに私は完璧な装備をしていましたので、靴を脱ぐまでにまず保護具を外すという関門をクリアする必要があり、熱さに耐えながら保護具を取り外すという冷静さが求められるわけですが、そんなことできるわけないやろがい。
何十年もやってきた仕事。「他社に相見積出す」と宣言されて、あーこの仕事なくなるかもなー。と思ってたけど結局受注した。聞けば他社は「こんな難しい溶接できない」「値段が合わない」と見積もりを辞退したそうだ。おわかりいただけただろうか…ウチは難しい溶接できるし、値段が合ってない。
お客様が設備を入れている元請け会社から出張工事の下見に呼ばれて打ち合わせしてきました。帰ってきたら別のお客様から出張の見積依頼が来ました。場所を聞くと今日下見に行った場所でした。ふふふ…相見積もりか…おもしろい。さぁ元請けよ!選ぶがよい!どちらを選んでも私が来るぞ!!!!
何年も同じ単価でやってる工事の値上げ交渉で「うちの若い社員も子供が大きくなり、これからお金がかかるし、給料を上げてやりたいんです」と情に訴えたら値上げしてもらえることになりました。温情あるお客様に感謝です。唯一の誤算はその社員が辞めたことです。
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ところでなんでスパッタってあんな縫い目とかわずかなスキマを狙って入ってくるのでしょうか。一粒一粒が意思を持ってるとしか思えません。今回綿100%の作業着でも破れたので次回から綿10000%の作業着を着用したいと思います。
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万バズありがとうございバズ。普段からこういうツイートしています。よかったら精度エグいフォローしてくれや(ギラつき)
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合同就職面接会に参加しました。「20代の溶接工」という攻めた条件で募集したので応募が少ないと覚悟して、事務作業用のパソコンを持って行きましたが、充電がゼロだったので驚きました。応募もゼロだったので驚きました。
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この世代は馬力が半端ない。
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もう60年くらいめっちゃデカい工作機械を操ってる一人親方がいて「最近細かい精度が出せなくなった。俺もこの機械も歳とっちまった。」と嘆いていたのですが、先日の地震でズレていた機械の水平レベルが奇跡的に戻ったようで「なんか精度エグいやつ削らせてくれや。」とギラついてました。
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機械「ガコン!!」 職人「おっと…」 機械「みんながみんな、あんたの思い通り動かせるわけじゃないんだからね!(プイッ)」 職人「…おもしれー機械。」 僕「はわわ…(王道のキュン展開や!)」
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ちなみに白熊が大好きです。よろしくお願いします。
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いくら硬い金属を溶接できてもそれを削れなければ意味がない。何でも削れるイカつい加工屋さんがどんどん廃業していて頭を抱えています。さらに5年後にはほとんどの社長が引退の歳を迎えます。製造業が抱えるこの問題、解決の糸口はあるのでしょうか。というか見てこの白熊。すんごい凍ってる。
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「純正品が高いから」という理由でレプリカを作って欲しいという依頼を受けるのだが、ホントに毎回強く伝えているのは「純正品ほどの品質保証はできませんよ」ということ。高い代わりに何かあったら対応する。それがメーカー価格だから。試しに予算を聞いた…なるほど!同じやつ10個作れます。
前の職場で先輩と僕の同期がなんかお互いを意識していたので「あー!もうじれったいな!」と思い、食事の場を設けて2人を引き合わせた。いま2人は結婚して幸せな家庭を築いている。「あのとき2人をくっつけてくれてありがとう」と感謝される。いえいえ、なんでもくっつけますよ。自分、溶接工なんで。