転生先はエーテリアス   作:YEX

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煌めく銃撃戦

side タンザナイト

 

柚葉が何やら話したいことがあったので、一旦離れた後柚葉が口を開く。

 

「ごめんね、アキラくんにリンちゃん、タンザナイトくん。テレーゼにあれこれ聞きたかったんだろうけど....その前にちょっとアリスと二人で話したくて」

 

「大丈夫!何か計画してるんだったら、私達にも教えてよね~」

 

「その前に...ねぇ柚葉、貴方が選んだこの水着....どうしてアシンメトリーなレッグリングが付いてるのかしら!?」

 

「まあまあお嬢様、たまにはアシンメトリーのほうが素敵に見えることもあるんだから~今回だけでもいいから、このまま着てみてよ!ねっ!ダメ...かな?」

 

「そこまで言われたら....しょうがない、貴方からのプレゼントだもの。はぁ....貴方たちと出会ってから、アシンメトリーに対する許容度が日に日に広がっている気がするのだわ...どうしてこんなことが....話を戻しましょう。今の話と、さっき見て回ったリゾートの様子を総合すると....ここの状況は私たちが想定してたよりも....ずっと厳しそうなのだわ....」

 

「だねぇ。じゃあ、いっそ経営のことなんか忘れて、バカンスを満喫しちゃう?」

 

いやダメだろ.....確かにテーゼは良いって言ってたが....とそんなことを思っていると、アリスが割り込んできた。

 

ナンセンスなのだわ!いっときとはいえ、経営を引き受けたのだから、責任をもって立て直すのが筋というもの!」

 

「さっすが!それでこそアリスだよ!」

 

なんだ、ただカマかけただけか...

 

『でも、ここに客足を呼び戻すのは簡単じゃない....何か具体的な計画はあるのかい?』

 

「それに関しては、もういくつかアイデアがあるのだわ。さっきリゾートを散歩してたとき、締まったお店や使われていない娯楽施設をいくつかみつけたの。新規の顧客に宣伝するなら、細かいサービスの部分より、()()()()()()()()()()()()()の方が向いてると思うのだわ!あれをまた使えるようにできれば....」

 

確かに、一理あるなそれ....

 

「うんうん、それならプロモーションの目玉にもしやすいしね!お嬢様ったら、たまにはいいこと言うじゃん!」

 

「ちょっと柚葉....私を甘く見てるんじゃなくて?これでも経営学はいくつか学んできたし、集客の仕組みくらい心得ているのだわ。それと、貴方が選んでくれた水着だけれど....こんなの着たことないのだわ。私をからかっているのではなくて?」

 

「そんなわけないじゃーん、すっごく似合ってるって。タンザナイトくんに聞いてみなよ」

 

『ああ、すっごく似合ってるよ。勿論、柚葉もな』

 

「そうなの....?あなた達がそう言ってくれるのなら....いいけれど」

 

あっ嬉しいのか、アリスの耳がピョコピョコ動いてる...カワイイッ!

 

「アリス?お耳がずっとピクピクしてるよ?」

 

「だ、だって、みんなしてジッと見つめすぎなのだわ!柚葉もニマニマするのやめて頂戴!とにかく...私のテコ案は話したのだから、次はあなたの番なのだわ!」

 

「んー....柚葉ってちまちま目玉を作るより、ひとつおっきな目玉要素で勝負するほうが好きなんだよね。ここに来るまでに、蜘蛛の巣だらけのステージがあったでしょ?」

 

「ええ。あの蜘蛛の巣が綺麗に左右対称で...思わず見とれてしまったのだわ....」

 

多分そう言うことじゃないと思うぞ。

 

「あのステージこそ、柚葉の計画のキモってワケ」

 

『あのステージを、何かしらの娯楽施設に改装するとか?』

 

「ふふん、それじゃまだまだ地味だね~。いい?あそこでおっきなフェスをやるの!空前絶後のビーチ・ミュージック・フェスってやつをね!想像してみて。マイナーでもキラリと光るバンドがイケてる音楽をやって、それが波の音と混ざりあうとこを....!そしクライマックス手にはドカーンと花火!こんなの最高に映る宣伝だと思わない?

 

へぇー....結構楽しそうだな。目や耳も楽しめるし、いいアイデアだな、それ。

 

「なるほど....時期的に休暇中の人も多いわけだし、大きなイベントむで一気に集客して、リゾートの名前を印象付けるのはアリかも。さすが柚葉、物を売りつけることにかけては天才なのだわ!たいしたマーケティング戦略だこと」

 

「あれ?もしかしてアリス、柚葉がからかったこと、根にもってる...?」

 

「いいえ、心から感心してるのだわ!リゾートの娯楽を整備した後は、一気に注目を集めるような目玉要素が欠かせないもの」

 

「でしょでしょ!いつものレジャ―に加えて最終日にフェスなんて、最強だと思うんだ~!」

 

「計画もできたことだし、後は行動あるのみなのだわ。招待するバンドは...アーノルドに言って、できるだけ人気グループに声をかけてもらいましょう」

 

「うんよろしく~あとて動いていないアトラクションなんかもみてみるね。再開する前に改善できるところもあるだろうし」

 

「真斗もそろそろバイトから上がる頃じゃないかな、そのままこっちに直行して手伝ってくれると思うよ!」

 

『なら、俺も協力させてくれないか?柚葉達だけじゃ手が回らないところもあるだろ?』

 

「勿論、僕たちも手伝うよ」

 

「タンザナイト、アキラ...あなた達は友人だけれど、ゲストでもあるのだわ。ゲストを手伝わせたとあっては、タイムフィールド家の名折れ...三人にはゆったりバカンスに興じてもらいたいもの」

 

『柚葉たちの話を聞いてみたら、とても面白そうって感じたんだ。...それにせっかくの夏の思い出なんだし、みんなと一緒にした方が楽しいじゃないか?』

 

「そうまで言われてしまうと...どうしましょう、柚葉...?」

 

「お嬢様?もうお耳がこれ以上ないくらいピコピコしてるよ?柚葉の意見何て、聞くまでもないんじゃない。じゃあアキラくんとリンちゃんとタンザナイトくんは相談役ってことでいい?バカンスに来てるんだし、遊ぶことが優先!アイデア出しはついででいいよ。それでも大助かりなんだから!」

 

そうして、各自休止中のアトラクションを見ることとなった俺たちは、アキラとリンはアリスと一緒にサーフィンに、俺は柚葉と一緒に射的にと分かれて行った。

 

「射的屋さんか....ちっちゃい頃、パパにお祭りに連れてってもらうたび、私ってばいつもお店の前から離れようとしなかったなぁ」

 

『へー、そうなんだ。射的の腕はどうだった?』

 

「へへ、射的は小さい頃からうまかったからねーいつもぬいぐるみをいっぱい抱えて帰って、弟や妹にあげてたんだ。でもさぁ....ただ再開させるだけじゃつまんなくない...?こういう射的屋だったらどこでもできるしさ、せっかくならもっと面白くしたいよね」

 

『そうだな....折角海に来たんだし、海らしいシステムでやりたいよな...』

 

話が盛り上がっていると、1人の気だるげな少女が音もなく近くに現れた.....

 

「二人が上司の言っていた...上司の上司?本当にエーテリアスだ....」

 

『えっと...どちらさま?』

 

「私はミーア、テレーゼさんに雇われたばかりのバイトだよ。新入りだけど小さい頃からこの辺に住んでいるし、ここのことは良く知っているほうだよ。なんか手伝えることあるかな?」

 

「あなたがここの担当?だったら聞きたいんだけどさ....移動しながら動く的を売ったりできない?」

 

「うーん、どうかな...あ、でもこのリゾートには海に出て島を巡るアトラクションがあって、手間をかけずに移動し続けてほしいってことなら船がいいかも」

 

『船の上で射的か...いいアイデアだな!』

 

「でもうちには動く的なんてないからね、言ってみただけ。まぁ、海上にターゲットを発射するポイントを設置するとか....今のリゾートの予算じゃ到底無理な話だけどね」

 

『いや、それなら詳しい人がいるよ』

 

「えっほんと?タンザナイトくんにはそんな友達もいるんだ....助かるよー!よければ相談に乗ってもらえないかな?もしバカンスに興味ありそうなら、断れない友人価格にしてあげるー!」

 

柚葉の期待の眼差しのもと、ノックノックでグレースさんに連絡を取り、事の経緯を簡単に話した。すると一時間たらずで来てくれた。....嘘だろ、半日かかると思ってた。それと用途不明のドローン部隊を引き連れてやってきた、なにこれ?

 

「やあタンザナイト、久しぶり!まさか友達とリゾート経営をしてるなんて驚いたよ...随分と手広くやってるんだね!」

 

『ははは....ただ手伝っているだけだよ』

 

「それで...早い話が、浮波さんとミーアさんが船上でやるシューティングアトラクションを企画したいんだけど、的を制御する装置がなくて困っている....ってとこかな?」

 

「そーゆーこと。だからグレースさん、アドバイスもらえないかな?リゾートの今の予算じゃ、機械の特注をするのは現実的じゃないし....」

 

「特注何てしなても大丈夫さ。船はどこにあるのかな?すぐに―ズに応えられるよ」

 

『え?そうなの?』

 

「もちろんだよ。ドローンは見た?あの子たちはこのために連れてきたんだ。少しだけ準備する必要はあるけど....それができたら、海に出て実際に試せるよ!」

 

「ありがとう、グレースさん!それじゃ、まず私の改造傘で試してみるね!船から戻ったらまた報告するから~!」

 

「えっ、こんな短時間でアトラクションが再開できちゃうの...?じゃあ、今すぐ出発する?」

 

『おう、出発しよう!』

 

そうして、ミーアの案内で柚葉と乗船口までやってきた。そして、グレースさんの作業が終わるまで船の上で待っていた....準備が終わっていざ始まると、多数のドローンの的が現れる。

 

「...んん?ドローン?でも、いったいどこから....」

 

『成程、俺の『透明結晶』みたいに見えたり、見えなくする的になっているんだな...』

 

「つまり、ドローンについてる的を狙えってことだよね!―――ちょー気持ちいい!この調子でクリアしちゃお~!」

 

そうして、出てくる的を数分かけて撃ち落とし、テストプレイが完了した俺たちは射的屋の屋台まで戻って来た。

 

「テストプレイ終了!船上でのパフォーマンス、どうだったかな...見入っちゃった?」

 

『やってみた感想はどうだった?』

 

「もうすごすぎ!グレースさん、このドローンたちほんとに面白いね!ずっと船の上を飛んでいたの?」

 

『あんまりそういうのは触れないでおこうか...』

 

確かに気になるが、企業秘密という言葉があってな....

 

「それもそっか.....ちゃんと動いてくれれば十分だもんねるよーし!このドローンたちがいれば、アトラクションも本格的に始められそう!」

 

『そうえば、このドローンのレンタル料は?』

 

「レンタル料?もちろん無料だよ」

 

『マジで!?』

 

「さっきも言ったけど、この子たちはまだ()()()だから、ステルス機能がそこまで安定してないんだ。本当はホロウに連れてってエーテリアスで実験しようと思ったんだけど...タンザナイトから連絡で考えが変わってね」

 

そうだったのか...にしても結構高性能なものを無料で貸し出せるのは凄いな....後でステルス機能のアップグレードの手伝いでもしておくか....

 

「この子たちは任せるよ、海上射的の最期のピースにしてほしいな!その代わり、パフォーマンスを記録して私にフィードバックしてくれたらいいからさ。調整や改善が必要な箇所が把握できるからね」

 

『分かったぜ、グレース』

 

「タンザナイトだって前に色々助けてくれたじゃないか!それに、このアトラクションを試してくれるお客さんが増えるほど、フィードバックも膨大になるし、私もすごく助かるんだ」

 

「グレースさん、ファンタジィ・リゾートにもう少し滞在してかない?そうすればフィードバックのやりとりも楽だし、それを口実にゆっくり休めるよ?」

 

「うん...それはいいね!最近は事業の拡大期ってやつなのかな、請け負うプロジェクトも増える一方だったから、みんなプレッシャーもあっただろうし....一息つくのは良い考えだよ。じゃあお言葉に甘えて。まずはこの子たちを船に載せてくるから、あとは君達に任せるよ....私は一回戻ってうちのみんなにバカンスの荷造りをさせないといけないからね」

 

そう言って、グレースは不思議なドローン部隊を連れて去って行った。後は観光客向けの水鉄砲をいくつか用意すれば....このアトラクションの再建は完了になる....よな?




一方アキラ達は...

アリス「風を感じる.....行くのだわ!アクセルシンクロォォォォッ!!」キュイィィンッ!
みんな『消えた!?』

改造サーフィンで爆走してた
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