転生先はエーテリアス   作:YEX

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今二章の最後らへん書き終わった...次の海イベを作るか...


仲間だから

side タンザナイト

 

柚葉の案内の元に走っていると、大きな地下水路に着いた。

 

「着いた、ここだよ!」

 

「柚葉の言った通りなのだわ!それにこの大きさなら、楽に通り抜けられるわ!」

 

「アリスとタンザナイトはこっちに来て、この板を外すのを手伝ってくれる?後で浮袋として使うから」

 

「ええ!」

『おう』

 

「柚葉、どうしてそんなとこ知ってるんだ?」

 

柚葉の指示で作業している中、狛野が疑問に思ったことを聞いてきた....

 

(まさか柚葉って....)

 

「...そうだよ。柚葉は、前にもここに来たことがあるの。ていうか子供のころ、この研究所に住んでいたんだよね。ポーセルメックスの実験体として...廃棄予定の資料があったでしょ?『幸運な被験者』って...あれ、柚葉のこと」

 

『.....』ピタッ

 

「研究所で一生暮らすと思ったんだけど、ある日知らないおじさんが私を逃がしてくれたんだ。ここからね。また戻ってくるなんて思ってもみなかった。けど何年たった今も、ここではひどいことが行われてる.....何も変わってない。この下水だってそう」

 

「柚葉....」

 

「追ってがすぐそこまで来てる、急いで脱出しよ。水は冷たいからね、みんなウォーミングアップしといて、リンちゃん、真斗、まずは二人から水に入ってもらうね」

 

そう言い、リンと狛野は、共に下水道へ飛び込む....

 

「くっ...」

 

「浮き板を離さないでね!二人とも踏ん張って、この地下河川は流れが速いから、十分くらいでホロウを抜けられるはずだよ」

 

「アリス、柚葉、タンザナイト、先に行くよ。三人もすぐ来てね!」

 

「うん、安心して....よし、真斗たちは流れてったね....さぁアリス、タンザナイト、あなた達も水に入って。ほら浮き板に捕まって。次はあなたたちの番」

 

『....柚葉』

 

「?どうしたの....」

 

『あんまり、無理はすんなよ』ポンッ

 

「!」

 

俺は柚葉の肩に軽く手を置く。

 

「....分かった。先に行って、後で追いつくから」

 

「え....」

 

そうして、俺とアリスが水に着水し、離れようとした瞬間―――アリスが柚葉の腕をつかんだ。

 

 

side 柚葉

 

「だめよ柚葉、貴方は嘘をついてるのだわ!」

 

「嘘なんかついてないってば!時間がないんだからホラ、手を離して―――」

 

「離さない!ちゃんと説明してくれるまで、絶対にこの手を離さないのだわ!」

 

「聞いてアリス。私のことは心配しなくていいから....全部自分でなんとかできる」

 

だって、そうしないと....みんなが助からない。

 

「悔しいけど、この戦いは柚葉たちの負け...フェロクスは一つ残らず証拠を消しちゃうと思う。あの男のことはよく知ってるの、あいつは誰も逃がさないって。でも、だからわかる...柚葉があの男と一緒に行けば、きっとみんなに手は出さない」

 

「何ですって....柚葉、あんな男の戯言、真に受けてはダメなのだわ!外に出てしまえば、きっと何とかなるもの!」

 

「みんながこんなことに巻き込まれちゃったのは、ぜんぶ柚葉のせい。最初から、何もかもね....だからこれは、柚葉の責任なの

 

と、あれだけ言ったのにも関わらず、それでもアリスは私の手を離さなかった...

 

「どうして貴方の責任ということになるの!?私には、さっぱりわからないのだわ....!柚葉、お願い一緒に来て!」

 

「アリス....まだ分かんないの!?貴方のパパは私のせいで...!

 

「っ!...いま、なんて...?」

 

言った、言ってしまった.....もうここまできたら止められない。すかさず、私はアリスにヘアピンを手に渡した。

 

「アリス、ごめんね....せめて償わせて....」

 

「これは...」

 

「えいっ!」

 

「っ!柚葉!....柚葉―――ッ!!」

 

私はアリスをその場から離れさせ、私はフェロクスの元へ戻っていった...

 

―――これで、いいんだよね....私にはやるべきことがある。

 

「この辺は片付いたね。じゃあ、あの人と会って来ようかな...大丈夫、運はきっと私たちの味方だから

 

そうして、私はフェロクスの部下にわざと見つけて捕まえさせ、フェロクスまでついてこさせた。

 

「フェロクス様、捕まえました!」

 

「なんだ、小娘ひとりだけか。他の連中はどこに行った?」

 

「そ、それが...我々が駆け付けたときには、彼女しか見当たらず....」

 

『...ちっ成程、殊勝なことしやがる....』

 

「なんだと、どういうことだ?」

 

『ああ?.....ハァーつまり、こいつが身代わりになるから他の奴らを見逃してもらうよう説得しにきたんだろ?

 

「....」

 

...やっぱりオルカには私の作戦はバレちゃったみたい。

 

「ええ、そうです。そもそも、今日起きたことの原因は私....みんな私が巻き込んでしまっただけなんです。誰かを責めるなら、私ひとりを責めてください」

 

「お前一人で手打ちにしろというのか?ハッハッハ...そのガッツは誉めてやろう。だがお前のような青臭い小娘に、私と交渉する権利があるとでも?どんな埋め合わせができるというのだ?」

 

「落ち着いてください、フェロクス様。あなたがビジネスを重んじる人であることは承知しています。こうして貴方の前に現れた以上、貴方が興味を持つものを用意してきました」

 

そう言い、私は指で左肩らへんをずらして見せた....そう、これは私の存在を示す記号....

 

「この記号を、まだ覚えていますか?」

 

「うん?それは...」

 

「数年前、この研究所に特別な実験体がいました。彼女は血液に()()()()()を持ち、それを触媒に輝磁の純度を、かつての社内の極限を突破するまで高めることができた...あなたは彼女にこう言いましたね?」

 

「この研究所のすべてを秤に乗せても、お前ひとりには及ばない...そう、まさにここの『お嬢様』なんだと。ですが、彼女はある日とつぜん姿を消した...当時のあなたは、今日この研究所を放棄せざるを得ない今と同じくらい辛い思いをしたはずです」

 

すると、フェロクスは顔を歪ませ、狂気の笑みを浮かべる。

 

「何ということだ....!お前は...戻って来たのだな!やはりホロウで死んでなどいなかった!おい!早くそいつを捕まえ―――」

 

「動かないで!誰かが一歩でも動いたら、私はここで今すぐ死ぬから!フェロクス様、思い出したのなら...私と取引しませんか?私以外のみんなに慈悲をくれるなら、あなたが失ったものを取り戻すお手伝いをします。私にそれだけの力があることを、ご存知ですよね」

 

「つまり、自ら進んで実験体に戻るつもりか?」

 

「はい」

 

「なんともまあ...一度は私の手からおおせたというのに、巡り巡って戻ってきてしまうとはな。お前は本当に不幸な子供だ」

 

「いいえ、フェロクス様...私はただ、彼らの命と自由であれば、喜んで後者を犠牲にするというだけです」

 

これで、いいの....ごめんねアリス―――

 

 

 

 

 

 

スッ―――ズゴォォォンッ!!

 

「....え?」

 

『...はあ?』

 

「な、なんだ?」

 

私の目に映ったのは...鉄パイプがオルカの体を上から貫通していた姿だった。

 

『ちっ...なんだ?上から奇襲をかけたのは....まっ、無駄なんだけどね―――』

 

『そうだな。だってそれ、お前の動きを封じる一手だからな』

 

『..ああ?』

 

『....っ!』スゥゥ...

 

『なっ!お前は―――『ドコォォッ!!』アガフッ!?

 

『ぎゃああああっ!?』チュドォ―ンッ!!

 

その次に現れたのは...透明になってでてきたタンザナイトだった。そしてそのまま、殴り飛ばして、フェロクスとその部下まとめて吹き飛ばした!

 

『大丈夫か、柚葉』

 

「な、なんで来たの....」

 

『あ?そんなの一つだけだろ......助けに来たからに決まってるだろ!

 

タンザナイトから放たれた、曇りなき言葉が私の耳に響き渡った....

 

 

 

side タンザナイト

 

「というか...どうしてここが?」

 

『あー...肩見てみ』

 

「?...っ!こ、これって」

 

柚葉の肩ほうをみると、エーテル結晶が少々ついていた。

 

『あの時、肩に軽く触っただろ?そん時に俺の結晶を前々から仕込んでいたのさ...なんか怪しかったしな』

 

「タンザナイト...なんで、なんで来ちゃったの!私のせいで、みんなが巻き込んじゃったんだよ!私の責任なんだよ!それなのに...どうして...」

 

と、柚葉が涙が溢れそうになりながらも、震える声を荒々しく言う。

 

『安心しろ。後でみんなが、応援を呼んでくるはずだ...』

 

「...そりゃ、アンタがいるわけだし....助けに来るのは当然...」

 

『―――っ!馬鹿野郎!!まだわかんねぇのか!!

 

「!!」ビクッ

 

あまりにも自分のことを低く見すぎている柚葉に喝を入れる。

 

『なんで俺がここまで来たか、なんでみんなが必死になってまでここに来るのか....決まってるだろ、友達だから―――仲間だからに決まってるからだろ!!

 

「―――っ!」

 

『仲間だから、助けにいくのは当然だろ!それに、お前に責任があるなら、それを俺たちにも背負わせろよ!お前だけが苦しんで背負う必要はねぇんだよ!!』

 

「――――っ」

 

『だから柚葉....生き残るぞ!何としてでも、みんなと一緒に帰るぞ!!

 

「―――っう゛ん゛!」ポロポロ...

 

柚葉は俺の決死の言葉に、涙があふれ、それを拭いて前を向いた。

――そのとき、オルカが立ち上がって、イラつきながら話してきた。

 

『なんかいいムード出してるけどさあ......忘れたのか!俺には何でも透過できる能力があるってことを!さっきは油断したが、今度は――『いいや』っ!』

 

『お前の透過能力はもう――見切った

 

『...はぁぁぁ?』

 

「見切ったって....どういうこと?」

 

『確かに、お前の自身を透過する能力すごいよ...だけど、たった一つだけ―――()()がある』

 

『っ!』

 

そう...ヒントはそこら中にあったはずだ....あいつの条件は―――

 

『お前....透過できる物は『一種類』しかできないんだろ?』

 

『――っ!?気づいていたかよぉ....』

 

「えっ?....そ、そういうことね。だからアリスの剣だけ透過できて、その他は透過できなかったわけね....」

 

『あの時、俺と一緒に透過した時、『構造が同じ』と言っていた。つまり、あの時()()()()()()()()()()()()()()ってことだろ。あと、その次に範囲を絞るとか言ってたし』

 

『....』ピクッピクッ

 

おっと、オルカの機嫌が仮面ごしでも分かるように悪くなっているな...

 

『――ハァ~....もういいや。めんどい....全員ここで叩き潰すか

 

『!?』

 

『こい!フィーンド!!

 

『ギェェェェェッ!!』パリィィィンッ!!

 

「あ、あいつは!」

 

『ミアズマ・フィーンド!?』

 

と、ここでオルカの合図でフィーンドが上から天井ぶっ壊して現れる。

 

『フィーンド、手加減することはない....全員殺せ

 

「な...なんだと!?」

 

『ただし、この二人は手を出すな...俺がやるから』

 

『....ギィィィィアアアアアアッ!!

 

こいつ、フェロクス諸共やっつける気かよ!?

 

「お、おい貴様!何のつもりだ!?」

 

『ああ?何のつもりだと?....どうせここは直バレる。なら、お前らまとめてやったほうがおあとがよろしい....って感じ?』

 

「な!?貴様...っ!」

 

『ギャァァァァッ!!』バッ!!

 

『う、うわぁぁぁぁっ!?』

 

フィーンドがフェロクスの部下を襲い始め、オルカは俺と柚葉の方へ顔を向ける。

 

『さてと...ここからは遊びは終わりだ....フルパワーで―――殺す

 

『行くぞ柚葉!絶対――生きて帰るぞ!!

 

「......うんっ!」スチャッ!

 

柚葉は涙を拭いて、傘を手にし、互いに戦闘体勢を展開した。




ねじれポイント
オルカとタンザナイトの登場で戦力が五分五分になった(多分)

鯱の仮面 オルカ CV.小清水亜美

見た目は※アキラカラーのリン 姉らしい 右目にエーテリアスのコアがある。
冷酷な気ままな人物、意外と短気。
能力は『あるもの』を対象に自身を透過させる。あるものは何でもよく、有機物、無機物問わず時間さえも透過できる。ただし透過できるのは一種類まで。ただし透過させる範囲、調節は自在で透過する%や無機物から剣、鉄などの透過する対象を絞るなど自由自在。調整次第で地面を泳ぐようにも可能。
名前は『潜水(ディープ)
攻撃は空気や水での斬撃、体内からエネルギーを水に変えて攻撃や腕や背中のヒレで攻撃。
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