何週間が経ち、剣は今。
──ふぁぁ....眠いな....
―――暇そうにあくびをしている......すると突如、空間がでてくる。
──あぁ?急に出てきたな.....暇だし、行ってみますか。
そう思った剣は、早速出来た空間へ行ってみることとなった.....
──ここ、今の場所より荒廃化がひどいな...
そこは今までいた場所よりもよりボロボロな建物がいくつかあるのが見えていた。
──....ん?
すると、遠くに四人の人影が見えた。
──人がいるな....ちょっとあとをつけてみるか。
そう思い、建物の上に乗り移り、四人のところへ隠れながらついてくる。
「.....柳」
「えぇ、分かってます課長....さっきからこちらを見ているエーテリアスのことですね」
その四人は新エリー都を管理する公的組織「H.A.N.D.」に属する遊撃部隊、『対ホロウ事務特別行動部第六課』である。
黒色長髪で獣の耳が生えた日本刀を装備した女、『星見雅』が桜色の髪を編み込んで後ろに下げており、右肩を鬼を想起させるようなプロテクターで保護している、薙刀を装備した眼鏡をかけた女、『月城柳』を呼ぶと、月城は察した。
「どうします副課長?こっちから撃退しますか?」
「いえ、やめときましょう。下手に刺激するのは得策ではありません」
黒髪の黄色のバンダナを装備してる男、『浅羽悠真』が攻撃するか聞くと、月城がそれを拒否する。
「うぅ....なんだか監視されてる感じで気味悪いよ.....」
「......」
白髪で青肌に角、まるで青鬼のような姿の女、『蒼角』が気味悪がっていると、星見が無言で見つめる。
「どうしました課長?」
「......ない」
「はい?」
「あいつからでるはずの殺気がないのだ.....まるで草食動物や虫みたいに、ただ茫然と見てるだけ....」
と、星見はまるで敵意がないかのように言うと、月城があり得ないという感じで否定する。
「それはあり得ませんよ課長!エーテリアスは基本、凶暴で見つかると
「だが現にもあのエーテリアスは
「うぅ....しかし....」
と、後ろからつけてくる剣について会話をしていると―――
――....っ!
ダッ!
「っ!副課長、あのエーテリアスが急に僕たちより前に行きましたよ!」
「なんですって?」
剣が何かを察すると、すぐに動いて、ホロウ六課の前を追い越した。
「何故今になって急に「追いかけるぞ」―――って課長!?」
すぐさま星見も剣の後を追い駆けた。
.....そのあと他のメンバーも星見たちの後を追い駆ける。
「.....一体どこに行く――っ!」
すると星見が見たのは....今にも
「まずいな....なっ!?」
すぐさま星見は妖刀を手にかけるその時、剣が調査員の前まで飛び降りてきて、エーテリアスに威嚇する。
――おい......こいつに手を出すんじゃねぇ
「.......」
その光景に星見は妖刀を手にしたままその場で硬直した。
(人を.....守っている?――
(何故?)
星見は今の光景を見て疑問が山ほど浮かび上がって混乱した....すると、剣がエーテリアスを撃退し始める。
バキッ! ドコッ! バキュンッ!
襲い来るエーテリアスを引っかき、押し倒し、射出したりなど、数多の技でその場にいたエーテリアスを撃退した.....その光景をみた星見はと言うと―――
(なんだこのエーテリアスは.....
剣の戦闘をまるで
――と、ここで他の隊員達が追い付いてきた。
「ハァ....ハァ....やっと追いつきました課長....」
「ゲホッ...ゲホ...ぜ、全力で走る課長には追いつけませんよ.....」
「?ボス、なんかキラキラしてない?」
「えっ?──って、まずい!」スッ
悠真が見たのは、剣が調査員に近づく場面だった。
襲われると思い、悠真は弓を構えて、剣に射とうとしたが....
「待て」
星見が手を前に出し、止める。
「か、課長!?」
「何やってるんですか課長!?今にもあのエーテリアスは人を───人を....」
「.......」
──撫でてええよ ゴロゴロ
一同が見たのは──剣が
「ん~~~????」
「こっ....これは...」
「うわー触っていいのかな?」
その姿に一同は困惑していた。
「副課長、僕の見間違えでないなら...あのエーテリアスのやってるのはもしや───犬が甘えてほしいサインを出すあれ.....あれですか?」
「えっ、えぇ...そうですね.....そもそも、このしぐさは、もともと母犬になめて毛づくろいしてもらっていたころの名残で、信頼している相手の前でしか見せない無防備なしぐさなのですよ───」ペラペラ
「副課長、混乱するのは分かりますが落ち着いてください。何か魔法の詠唱みたいに早口になってますよ」
「うわーナギ姉、このエーテリアスのお腹柔らかい!」
──ちょっとくすぐったいな....
「そ、蒼角!?」
いつの間にか蒼角は剣の方へ行き、お腹を撫でていた。
「ざらざらしてるけど....ブニブニで柔らかーい!」サワサワ
「ふむ...この結晶の所は見た目通り固いな...」サワサワ
「青く光るエーテリアス...こんなのは見たことないですよ」サワサワ
「めっちゃ触っとる....」
その他にも星見や調査員などが剣のお腹を撫でていた。
「か、課長までも...はぁー...」
「えーっと...この状況どうします?」
と、何だか和んでる雰囲気を醸し出してる場面に、月城は言う。
「コホン....とりあえず課長、この調査員の救護を優先しましょう...話しはそれからです」
「ふむ...分かった」スクッ
──おっ?もういくのか?
星見が立つと、剣も寝転んだ姿から立つ姿に変える。
「何だ?付いていきたいのか?」
──暇だからいいよ コクッ
(頷いた!?)
星見の質問に、剣は頷きで反応した。
「着きました....」
「副課長、このエーテリアスの乗り心地結構いいっすね...」ストッ
「ふむ、私も乗ってみたいものだな」
「いいなー蒼角も乗りたーい!」
出口のホロウに着くと、そこには四人のホロウ六課とその内の一人、
「さて、これから帰るわけだが....」
「もうお別れしちゃうの?」
──まぁ、俺今エーテリアスだし....
「なんやかんや結構よかったけどねぇー....」
──あっそうだ
「?」
剣が星見の前に行くと、鬣の青みがかった結晶の一つがごとりと落ちる。
──持ってけ スッ
「....ふむ、これをくれるというのだな」
そう言うと、星見は結晶を拾い上げる。
「大切にしよう....名は何と言う?」
ズババッ!
──通りすがりの親愛なる隣人さ
そう呟くと、地面にはひらがなで『つるぎ』と書いていた。
「地面を削って、文字を!」
「ふむ....つるぎ...剣か、覚えておこう」
──んじゃまたな、いい暇潰しになったよ
そう言うと、剣はこの場から去っていった。
「....」
「何だが不思議なエーテリアスでしたね課長....課長?」
月城が呼び掛けるが、星見はさっき貰った結晶を眺めていた。
「...もしまた出会えるとすれば───是非とも一太刀交えたいな」フフッ
「課長、もしかしてあのエーテリアスと戦いたいって思ってません?」
「ふっ....さて、いくぞ」
「あっ課長!?今はぐらかしましたよね!?」
そう言いなからも星見は歩き始める....その顔は、頬が緩んでいたような気がした。
──俺も外に行きてーな.....
次回、歌姫降臨
剣は誰に飼われる?
-
Random_Play
-
邪兎屋
-
白祇重工
-
ヴィクトリア家政
-
対ホロウ事務特別行動部第六課
-
特務捜査班
-
カリュドーンの子
-
スターズ・オブ・リラ
-
新エリー都防衛軍
-
モッキンバード
-
雲嶽山
-
怪啖屋
-
その他陣営
-
一匹オオカミでいく