【元職員が解説】国家総合職の官庁訪問とは?倍率・落ちる理由・対策を紹介

国家総合職の官庁訪問とは

国家総合職の官庁訪問とは、人事院の試験合格後に各省庁で実施される面接試験で、志望省庁で働くために必須の選考プロセスです。一方、「官庁訪問の全体像や流れが分からない」「落ちる理由や評価項目が気になる」など、疑問や悩みを抱えている方もいるでしょう。

本記事では、元国家公務員の筆者が、国家総合職の官庁訪問の概要や日程、難易度・倍率、落ちる理由、必要な対策などについて経験を交えて解説します。

官庁訪問を突破して国家公務員として活躍する夢を実現できるよう、ぜひ最後までご覧ください。


その他の採用区分について以下の記事を掲載しています。

\ 「受かる答え方」で採用率を高められる

※本記事の内容はあくまで個人の見解をまとめたもので、組織としての方針や基準とは関係ありません。必ずその前提でご覧ください。

目次
  1. 国家総合職の官庁訪問とは
  2. 【2025年】国家総合職の官庁訪問の日程
    1. 夏の官庁訪問は2025年6月11日にスタートする予定
    2. 冬の官庁訪問は2024年12月16日にスタートした
  3. 国家総合職の官庁訪問の面接内容と流れ
  4. 国家総合職の官庁訪問の難易度・倍率
  5. 国家総合職の官庁訪問で採用される人の学歴
  6. 国家総合職の官庁訪問の人気・不人気省庁
  7. 官庁訪問前に押さえるべき国家総合職の業務の特徴
    1. 省庁内外の多くの人と関わる仕事である
    2. 自分の中に働くための軸があるから続けられる
    3. 未知の分野を積極的に学ぶ姿勢が求められる
  8. 国家総合職の官庁訪問で落ちる理由
    1. 他人との接し方に不安要素があるため
    2. 志望や経験に関して納得感のある説明ができていないため
    3. 聞いたことを理解する力や発展させる力が不足しているため
  9. 国家総合職の官庁訪問でプラスに評価されうるポイント
    1. 一緒に仕事をしたくなる人間的魅力がある
    2. 国家公務員を目指す思いについて一貫性のある説明ができている
    3. 好奇心の高さを感じさせる主張や質問ができている
  10. 国家総合職の官庁訪問に向けた対策
    1. 立ち居振る舞いを整えつつ自分の魅力を掘り下げる
    2. 省庁の説明会やOB訪問を通じて業務への理解度を上げる
    3. 政策や業務に関する意見交換に慣れる
    4. 模擬面接を通じてフィードバックを受ける
  11. 国家総合職の官庁訪問は万全の準備をして突破しよう

国家総合職の官庁訪問とは

国家総合職の官庁訪問とは

国家総合職の官庁訪問とは、人事院の試験合格後に行われる面接で、合格者と各省庁をマッチングする仕組みです。

各省庁は、訪問者が国家総合職として活躍できる人材であるか、志望度はどれくらいかを多くの面接で見極めます。一方、訪問者にとっては、面接を重ねる中で志望省庁をさらに深く知り、最終的に入省する省庁を判断できる機会です。

国家総合職の官庁訪問を民間の面接と比較した際の特徴には、以下が挙げられます。

国家総合職の官庁訪問の特徴
  • 面接官が省庁の業務や魅力を紹介する業務説明の性質を持つ
  • 人事担当だけでなく、現場の職員が面接を行う機会が多くある
  • 数日間にわたり計10数回の面接が行われるなど、マッチングの精度にこだわっている

特に、官庁側は面接を通して優秀な学生に自らの省庁に少しでも魅力を感じてほしいと考えている点は押さえておきましょう。

参照:人事院「総合職試験 官庁訪問」

【2025年】国家総合職の官庁訪問の日程

例年、国家総合職の官庁訪問は夏と冬に計2回開催されます。

2025年度の夏の官庁訪問はすでに日程が公表されていますが、冬の官庁訪問はまだ未公表です。ただし、国家総合職の官庁訪問は例年同様のタイミングで実施されるため、前年度の日程が参考になります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

夏の官庁訪問は2025年6月11日にスタートする予定

人事院の発表によると、2025年夏に行われる国家総合職の官庁訪問の日程は以下のとおりです。

【2025年夏】国家総合職の官庁訪問の日程
引用:人事院「2025年度版 官庁訪問ガイド(総合職春試験)」

2025年夏、国家総合職の官庁訪問は、人事院の試験に最終合格した後の6月11日からスタート、訪問する省庁への事前予約は6月2日9時から可能となる予定です。

また、面接の期間は以下のとおり4クールに分かれています。6月11日から6月23日の間に志望省庁をクールごとに1回ずつ訪問し、最後まで残れたら内々定を得られます。

引用:人事院「2025 年度総合職官庁訪問ルール(概要)」

他の公務員試験や民間面接の日程を踏まえて、あらかじめ綿密な計画を立てておきましょう。

冬の官庁訪問は2024年12月16日にスタートした

人事院の発表によると、2024年冬に行われた国家総合職の官庁訪問の日程は、以下のとおりでした。

【2024年冬】国家総合職の官庁訪問の日程
引用:人事院「2024年度版 官庁訪問ガイド(総合職教養区分)」 

2024年冬、国家総合職の官庁訪問は12月16日からスタート、訪問する省庁への事前予約は12月12日9時以降に行われました。

なお、冬の官庁訪問は夏と同様に翌年度4月採用の職員向けの選考です。夏とは異なり採用の不足分を補う程度であり、省庁によっては採用がない点に注意する必要があります。

また、冬の官庁訪問は受験者数が限られているため、夏の官庁訪問と比べて一日あたりの拘束時間や訪問日数が少ないこともポイントです。

国家総合職の官庁訪問の面接内容と流れ

国家総合職の面接は、主に人事課面接(秘書課面接)と原課面接の2種類があり、それぞれの内容は以下のとおりです。

面接の種類内容
人事課面接・自己PRや志望動機などを聞かれる民間企業の面接に近い形式
・主に採用担当者が実施する面接で、志望者側によるアピールが中心
原課面接・人事課以外の職員が自らの業務内容について説明しつつ面接を行う
・実際の勤務フロアで実施する面接で、志望者側による質問が中心

人事課面接では説明の主体は志望者であり、準備してきた志望動機や自己PRがチェックされます。それに対し、原課面接は業務説明の色合いが濃く、その場での質問力などがみられます。

さまざまな立場の職員による面接の評価が蓄積されて、最終的に採用が判断される仕組みです。中には集団討論をやる省庁も一定数あり、志望者の能力をさまざまな手段で測ろうとしていることが分かります。

また、国家総合職の官庁訪問の流れとして、以下のように一日がかりで選考が進んでいきます。

時間出来事
8:30受付
9:00入口面接(就活状況や興味分野の聞き取り)
10:00原課面接1(A分野の職員)
13:00原課面接2(B分野の職員)
15:00人事課面接(人事課採用担当の職員)
18:00原課面接3(C分野の職員)
20:00出口面接(人事課の職員が評価や次回の訪問時間などを伝える)

多くの省庁では、当日8:30頃に受付が行われ、9:00頃に入口面接があり、その後夕方頃まで何回も面接が行われます。

国家総合職の官庁訪問は週単位・一日単位でみても長期戦になるため、流れを把握して綿密に予定を立てることが重要です。

なお、上記はあくまで一般的な面接内容や流れであり、省庁によっては人事課面接と原課面接が明確に分かれていない場合もあります。志望する省庁の採用ページなどをチェックして、省庁ごとの特徴をできる限り押さえておきましょう。

参照:人事院「2025年度総合職官庁訪問ルール(概要)」

国家総合職の官庁訪問の難易度・倍率

国家総合職の官庁訪問の難易度・倍率

国家総合職の官庁訪問全体の倍率は例年3倍程度で、厳しい試験に合格した方でも内定を得られないケースが多いことから、難易度の高い選考といえます。

人事院の発表によると、国家総合職試験の合格者名簿記載数のうち、採用者数と倍率は以下のとおりです。

試験の種類合格者名簿記載数採用者数倍率
総合職(院卒)6222482.6倍
総合職(大卒)14234673.0倍
参照:人事院「令和4年度 年次報告書」

表のように、直近でも国家総合職の官庁訪問の採用倍率は院卒・大卒ともに全体で3倍程度です。また、人気のある省庁には訪問者が集中し、実質的な倍率が5倍~10倍になるケースもあります。

難易度・倍率が高い面接を突破するためには、本記事で解説する落ちる理由や評価ポイントを把握して、万全の対策をすることが不可欠です。

国家総合職の官庁訪問で採用される人の学歴

国家総合職の官庁訪問は難易度・倍率は高いものの、採用者の学歴をみると、都会や地方のさまざまなレベルの大学の方がいます。そのため、自身の学歴のみを理由に国家総合職を諦める必要はありません。

各省庁の網羅的なデータはありませんが、内定者が学生向けに出しているパンフレットには採用された学生の出身大学が書かれていることがあります。

例えば、環境省の総合職・事務系の採用パンフレットをみると、以下の大学出身の内定者を確認できます。

横浜国立大学、神戸大学、千葉大学、関西大学、国際基督教大学、東京外国語大学 など

東京大学や京都大学などの出身者が固まっているイメージをもたれがちですが、近年はより多様化が進んでいるのが実態です。国家公務員として活躍したい想いがあれば、大学を気にせずにチャレンジしてみることをおすすめします。

参照:環境省「総合職事務系:内定者の声

国家総合職の官庁訪問の人気・不人気省庁

国家総合職の官庁訪問における人気・不人気省庁を判断する明確な基準はありません。

一つの目安として、以下の5大省庁と呼ばれる省庁は、東京大学の学生が訪問する割合が高く、人気省庁とみなされることがあります

5大省庁
  • 財務省
  • 経済産業省
  • 警察庁
  • 総務省(自治)
  • 外務省

また、例えば厚生労働省や文部科学省、国土交通省などは、扱う分野が生活に密接に関わるため関心を持たれやすく、倍率でみれば5大省庁を上回ることがある人気省庁です。

このような人気省庁に対して、比較的倍率が少ない傾向にあり、官庁訪問で第2クールから訪問しても採用される可能性のある省庁は、不人気省庁といわれることがあります。具体的には、法務省や人事院、財務省財務局などは、第2クールからの訪問でも採用実績が一定数あり、難易度だけでみれば不人気省庁に当たります

しかし、各省庁の採用難易度や訪問者数は年によって大きく変わるため、人気省庁・不人気省庁かどうかを訪問省庁の判断材料にすることはおすすめできません。入省後にやりがいを持って働き続けるためには、自身の志望動機と各省庁のミッションの整合性を重視して訪問省庁を選びましょう。

官庁訪問前に押さえるべき国家総合職の業務の特徴

効果的な面接対策を行うため、官庁訪問前に押さえるべき国家総合職の業務の特徴は以下の3つです。

  • 省庁内外の多くの人と関わる仕事である
  • 自分の中に働くための軸があるから続けられる
  • 未知の分野を積極的に学ぶ姿勢が求められる

面接でみられているのは国家公務員として活躍できるかどうかであり、ゴールを把握すれば的確な準備ができるようになります。

それぞれ詳しくみていきましょう。

省庁内外の多くの人と関わる仕事である

国家総合職は、他の採用区分と比べても特に省庁内外の関係者とのやりとりが必要な仕事です。文章作成や調査が中心と思われがちですが、実際には周囲の人と関係を作りながら進める業務が多くあります。

例えば、実際に働く中で人と協力して仕事する例には以下が挙げられます。

国家総合職が人と関わり仕事する例
  • 省庁内の同じ課や隣の部署、ときには目上の人に依頼して作業や調査をしてもらう
  • 外部の自治体や企業、団体などに政策を紹介し、納得してもらう
  • 一般の方からの厳しい意見を受け止めながら、国の立場を分かりやすく説明する

自分だけで完結する業務はなく、コミュニケーションを主体とする仕事であることがもっとも重要なポイントです。

自分の中に働くための軸があるから続けられる

国家総合職は忙しくプレッシャーも大きいため、国家公務員としての明確な目的意識があってこそできる仕事です。近年の売り手市場の就職環境において、残業時間が多い割に年収の伸びに限界がある国家公務員の道を歩み続けるのは容易ではありません。

仕事に対して大切にする軸は人それぞれですが、例えば以下の4つが挙げられます。

仕事として大切にする軸の例
  • 政策の現場の最前線で働くやりがいや誇り
  • 自分が働く省庁がもつ役割への強い関心や思い
  • 公務員として信用があり、多くの人と関わりを持ちやすいこと
  • 職業が社会的に評価されるものであること

仕事の中で大変なことがあっても、自分の中でのビジョンや思いがあればやりがいをもって働き続けられる可能性があります

未知の分野を積極的に学ぶ姿勢が求められる

国家総合職は、自身の専攻や得意分野とは異なる業務内容を常に学ぶ姿勢が求められる仕事です。数年単位で部署を異動することが多く、異動するたびに法律や政策を学び、すぐに実務担当者として活躍することが求められます。

例えば、筆者は国家公務員だった頃、具体的に以下の手段で異動先の分野を学んでいました。

未知の分野に関する学び方の例
  • 所管する法令を参照しながら、部署の役割や責任を正確に把握していく
  • 分野に関する基本書や最新のニュースを多く読み込んで詳しくなる
  • 有識者(大学教授など)やシンクタンクの出す論文・レポートを定期的に読む
  • 統計分析などの専門的な知識が必要な場合は、基礎から勉強を始める

国家総合職として高いレベルで実務をこなすためには、どんなことにも興味をもてる好奇心の高さが不可欠です。

国家総合職の官庁訪問で落ちる理由

国家総合職の官庁訪問で落ちる理由

国家総合職の官庁訪問で落ちる理由としては、以下が挙げられます。

  • 他人との接し方に不安要素があるため
  • 志望や経験に関して納得感のある説明ができていないため
  • 聞いたことを理解する力や発展させる力が不足しているため

元国家公務員である一個人の筆者が思ったこととして、それぞれの理由を詳しく解説します。

他人との接し方に不安要素があるため

国家総合職の官庁訪問では、面接の際の話し方や聞き方など、他人との接し方に関する不安要素が落ちる理由になる可能性があります。国家総合職は多くの人と接しながら仕事を進める仕事のため、人としての信頼感や誠実さが重要です。

例えば、面接で以下のような要素がみられると、印象が悪くなることがあります。

接し方に不安要素がある例
  • 質問の趣旨を理解せず、関係ないことをだらだらと話している
  • 分からないことを知ったかぶりして乗り切ろうとしている
  • 極端な緊張感や表情の固さが現れている
  • 細かいところでマナーの悪さや不誠実さが出てしまっている

一般論として、志望者に対して高い評価をすることは、自分の後に面接する上司に「この志望者は問題ない」と報告することです。そのため、上記のような振る舞いをする訪問者は「上司に紹介できない」と判断され、低い評価を受けやすくなるでしょう。

志望や経験に関して納得感のある説明ができていないため

国家総合職の官庁訪問において、自身の志望理由やこれまでの経験に関して説得力のある説明ができていないことも、落ちる理由になりうる要素の一つです。国家公務員を目指すのは何かしらの強い理由があるからであり、面接官はその中身を詳しく聞きたいと考えています

例えば、以下の場合には減点対象となる可能性があります。

納得感のある説明ができていない例
  • 志望理由が自分の価値観や経験としっかり結び付けられていない
  • 複数の省庁や進路を検討中だと言いつつ、無理な理由で「第一志望です」と答える
  • とにかく入省したいから、浅い根拠で「頑張れます」と自己PRしている

また、理屈を立てて説明するのは国家公務員として活躍する基礎的な素養のため、こじつけたように聞こえる説明は能力の低さと捉えられるでしょう。

聞いたことを理解する力や発展させる力が不足しているため

国家総合職の官庁訪問では、原課面接で職員から聞いた話を理解する力や発展させる力が足りていないことも、落ちる理由になる可能性があります。国家総合職をはじめとする国家公務員は未知の分野に取り組む機会が多く、日々積極的に学ぼうとする姿勢が重要だからです。

どんなに下調べをして想定問答の準備をしても、その場で出された話題に対して柔軟に対応できないと高い評価は得られないでしょう。

特に、職員の話した内容を深く理解せず一般的な質問をしてしまったり、議論を深める方向で自分の意見を言えなかったりすると、採用後も活躍できないと判断されてしまいます。

\ 無駄な準備を省き効率的に面接対策できる

国家総合職の官庁訪問でプラスに評価されうるポイント

国家総合職の官庁訪問でプラスに評価されうるポイントには、以下の3つが挙げられます。

  • 一緒に仕事をしたくなる人間的魅力がある
  • 国家公務員を目指す思いについて一貫性のある説明ができている
  • 好奇心の高さを感じさせる主張や質問ができている

ポイントを深く理解して、自己PRや志望動機を作成する際の参考にしましょう。

なお、本ポイントもあくまで個人の見解である点に注意してください。

一緒に仕事をしたくなる人間的魅力がある

国家総合職の官庁訪問において、面接を通じて「この人と仕事をしたい」と思わせる魅力が伝わると、高い評価を得られる可能性が高まります。人間的魅力を持つ人は他のメンバーにスムーズに協力を求められ、夜遅くまで働く環境下でもチーム全体のモチベーションを上げられるためです。

例えば、筆者がともに働いた国家公務員の同僚が持っていた魅力には、以下が挙げられます。

一緒に仕事をしたくなる人間的魅力の例
  • 上司や外部からの厳しい指摘を真剣に受け止めつつ、明るく前向きにやりとりできる
  • プレッシャーがかかる中でも、ユーモアや余裕があって一緒にいて苦にならない
  • 一つひとつの成果物や言葉づかいなどから、信頼性や誠実さがにじみ出ている

人間的魅力は誰もが持っているものであり、その魅力を面接でしっかりと表現できることがポイントです。

国家公務員を目指す思いについて一貫性のある説明ができている

自分の経験や考えに基づいた一貫性ある国家公務員志望の理由を説明できれば、国家総合職の官庁訪問で好印象を与えられます。若手国家公務員の離職率上昇が問題となっている昨今、長く働き続けるための価値観を持っているかが重視されているからです。

例えば、以下の点を深掘りして考えると、面接時の説明に厚みが出ます。

国家公務員を目指す思いに関する深掘りの例
  • 数ある職業の中で国家公務員はどういう立場か、なろうと思ったきっかけは何か
  • 自身がもつビジョンと志望官庁はどう結びついているか、何をきっかけにそう思ったか
  • つらい中でも頑張り続けられる根拠は何か、なぜその思いを持つに至ったか

説明をする際には、誰でも言える一般論ではなく、経験に基づいてなぜ自分がそう思うかを必ず添えることが大切です。また、仮に訪問先が第一志望の省庁でなかったとしても、説明の内容から志望する省庁に一貫性が感じられれば、評価されると考えられます。

好奇心の高さを感じさせる主張や質問ができている

国家総合職の官庁訪問において、面接の場で示す関心や質問の質によって好奇心の高さを印象づけることが評価につながります。数年ごとに異なる分野の最前線で活躍する国家公務員の素養があるとみなされるためです。

例えば、自分にとって未知の分野で働く職員との面接をお願いしたり、職員の業務やキャリアに対し興味を持って積極的に質問したりといった対応が一例です。

特に原課面接は職員が業務の合間に実施しており、面接の際に「部下として話していて違和感がないか」といった視点が入り込む可能性があります。そのため、部下になったつもりで職員の意見を聞き、新鮮な視点で意見や質問を繰り出せれば、高評価を得やすくなるでしょう。

国家総合職の官庁訪問に向けた対策

国家総合職の官庁訪問に向けた対策

国家総合職の官庁訪問に向けた対策には、以下が挙げられます。

  • 立ち居振る舞いを整えつつ自分の魅力を掘り下げる
  • 省庁の説明会やOB訪問を通じて業務への理解度を上げる
  • 政策や業務に関する説明・意見交換に慣れる
  • 模擬面接を通じてフィードバックを受ける

それぞれ詳しくみていきましょう。

立ち居振る舞いを整えつつ自分の魅力を掘り下げる

人と関わる機会が多い国家総合職だからこそ、官庁訪問では自分の人間性を誤解の無いようアピールすることが大切です。

特に、自分では気づかない小さな癖や話し方によって、「多くの人と仕事するのが難しそう」と判断される可能性があります。また、自己分析の不足や当日の緊張が原因で、本来の魅力を伝えられずに面接が終わる残念なケースも少なくありません。

具体的な対策には、以下が挙げられます。

人間性が伝わるようになる面接対策の例
  • 信頼できる周囲の人から遠慮なくダメ出しをしてもらう
  • 自分がこれまで他人から高く評価されてきた性格を整理する
  • 難易度が高い民間の面接を受けて練習する

思考力や熱意だけでなく、人間性や雰囲気も評価対象であると強く自覚して、自己分析と面接練習を積み重ねましょう

省庁の説明会やOB訪問を通じて業務への理解度を上げる

国家総合職の官庁訪問に向けては、省庁の説明会やインターンシップ、個別のOB訪問を通じて、面接までにできる限り業務への理解度を上げることも大切です。採用パンフレットには職員の抽象的な理念や思いは記載されていますが、実際に日々どんな業務に携わっているかといった具体的な仕事内容をイメージするには情報が不足しています。

面接の際に意識したいポイントが、受け答えを通じて「一年目の職員として活躍するイメージがみえるか」です。そのため、係員が普段どんな仕事をしているか細かく理解すると、PRすべき強みや経験が見えてきます

説明会などへ積極的に足を運んだことそのものもPRできるので、できる限り訪問することがおすすめです。

政策や業務に関する意見交換に慣れる

政策や業務に関する意見交換する練習を普段から積み重ねることも、国家総合職の官庁訪問を突破する対策の一つです。意見交換は慣れていないとスムーズにこなすのは難しく、たとえ好奇心が高くても適切な議論や質問ができない可能性があります。

意見交換に慣れる機会として、例えば以下の取り組みが挙げられます。

意見交換に慣れる機会の例
  • 省庁が開催する政策シミュレーションに参加する
  • 国家公務員を志望する友人とのやりとりやコミュニティなどを活用する
  • 普段からニュースなどをみて、「もし自分の考えを聞かれたら」と仮定してシミュレーションする

官庁訪問で議論する際のポイントは、政府のやっていることをなぞるのではなく、他の政策手段はないか、よりよいアイディアはないかなどを掘り下げることです。政策の議論はすぐには慣れないため、日々コツコツと練習を重ねることで、本番でスムーズに話せるようにしましょう。

模擬面接を通じてフィードバックを受ける

国家総合職の官庁訪問に向けては、模擬面接を通じて面接シートや受け答えのフィードバックをもらうことで対応力が高まります。志望動機や自己PRの違和感は自分だけではなかなか気づかず、いくら努力や準備をしても必ずしも評価されるようにはなりません。

公務員予備校や省庁の内定者にフィードバックを頼むのが一般的ですが、できれば同じ大学出身の現職の方など職員目線で話してくれる人がおすすめです。

ご自身で相手を見つけるのが難しい方には、本メディアの筆者が個別サポートのサービスを提供しています。練習を重ねて自信をもって官庁訪問に臨みたい方は、ぜひ詳細をご覧ください。

\ 面接官が本当に見ているポイントが分かる

国家総合職の官庁訪問は万全の準備をして突破しよう

国家総合職の官庁訪問は、難易度・倍率が高い面接試験であり、万全の準備をして臨む必要があります。特に、立ち居振る舞いはもちろん、自身のキャリアに関する納得感のある説明や、議論を発展させる姿勢が重要なポイントです。

面接の準備にあたっては、省庁の説明会を通じて情報収集しつつ、現職の国家公務員や面接官の経験者にフィードバックをもらう必要があります。

官庁訪問を突破して国家公務員として活躍する未来を掴み取れるよう、ぜひ本記事の内容を実践してください。

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この記事を書いた人

筆者は新卒から国家公務員(国家総合職)として約7年間勤め、政策の企画立案・調整、調査研究、国会の対応など多岐にわたる業務に取り組んできました。

本メディアでは、自身の経験をもとに、公務員の就職・転職・退職に関するコンテンツを提供しています。

就職・転職・面接対策に関する相談サービスも提供中です。

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目次
  1. 国家総合職の官庁訪問とは
  2. 【2025年】国家総合職の官庁訪問の日程
    1. 夏の官庁訪問は2025年6月11日にスタートする予定
    2. 冬の官庁訪問は2024年12月16日にスタートした
  3. 国家総合職の官庁訪問の面接内容と流れ
  4. 国家総合職の官庁訪問の難易度・倍率
  5. 国家総合職の官庁訪問で採用される人の学歴
  6. 国家総合職の官庁訪問の人気・不人気省庁
  7. 官庁訪問前に押さえるべき国家総合職の業務の特徴
    1. 省庁内外の多くの人と関わる仕事である
    2. 自分の中に働くための軸があるから続けられる
    3. 未知の分野を積極的に学ぶ姿勢が求められる
  8. 国家総合職の官庁訪問で落ちる理由
    1. 他人との接し方に不安要素があるため
    2. 志望や経験に関して納得感のある説明ができていないため
    3. 聞いたことを理解する力や発展させる力が不足しているため
  9. 国家総合職の官庁訪問でプラスに評価されうるポイント
    1. 一緒に仕事をしたくなる人間的魅力がある
    2. 国家公務員を目指す思いについて一貫性のある説明ができている
    3. 好奇心の高さを感じさせる主張や質問ができている
  10. 国家総合職の官庁訪問に向けた対策
    1. 立ち居振る舞いを整えつつ自分の魅力を掘り下げる
    2. 省庁の説明会やOB訪問を通じて業務への理解度を上げる
    3. 政策や業務に関する意見交換に慣れる
    4. 模擬面接を通じてフィードバックを受ける
  11. 国家総合職の官庁訪問は万全の準備をして突破しよう